• 出産経験ある女性で心疾患や脳卒中による死亡リスク減 約4万人の日本人女性を解析、JPHC研究

    出産経験がある日本人女性は、経験がない女性に比べて心疾患や脳卒中、がんによる死亡リスクが低い可能性のあることが、国立がん研究センターなどによる多目的コホート(JPHC)研究から分かった。

    出産や授乳を経験した女性や閉経年齢が高い女性では、そうでない女性と比べて全死亡リスクが低い可能性があることも示されたという。
    詳細は「Annals of Epidemiology」6月14日オンライン版に掲載された。

    出産や授乳の経験や月経歴などの女性に特有な要因が健康に多大な影響を及ぼすことは明らかだが、死亡リスクとの関連については結論に至っていない。
    研究グループは今回、JPHC研究に参加した40~69歳の女性を長期にわたり前向きに追跡したデータを用いて、これらの要因と全死亡リスクや心疾患と脳卒中、呼吸器疾患、がんによる死亡リスクとの関連を調べた。

    研究では、ベースライン時(1990~1994年)に全国11地域に在住し、がんや循環器疾患の既往がなかった40~69歳の女性4万149人を対象に、2014年まで追跡した。

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    ベースライン時に行ったアンケート結果から、女性の出産経験や出産人数、授乳経験、初産年齢、初潮や閉経を迎えた年齢とその間の年数、月経周期、ホルモン療法の施行歴を調べた。

    平均で20.9年の追跡期間中に、4,788人の死亡が確認された。解析の結果、全死亡リスクは、出産経験がない女性に比べて出産経験がある女性では26%低いことが分かった。

    全死亡リスクは、出産人数が1人の女性に比べて2人または3人だった女性では12~17%低く、授乳経験がない女性と比べて授乳経験がある女性では19%低かった。

    また、初潮から閉経までの年数が長いほど全死亡リスクは低下した。初産年齢については、22歳以下の女性に比べて30歳以上の女性では全死亡リスクの上昇がみられた。

    さらに、死因別の死亡リスクを分析した結果、出産経験がない女性に比べて出産経験がある女性は、心疾患と脳卒中、全てのがんや乳がん、卵巣がんによる死亡リスクが低いことが明らかになった。

    以上の結果から、研究グループは「出産経験がある日本人女性は、経験がない女性に比べて全死亡や心疾患、脳卒中、全てのがんや乳がん、卵巣がんによる死亡リスクが低い可能性がある」と結論づけている。

    また、こうした結果の背景として、親となったことで意識や生活習慣が向上した可能性や、エストロゲンや授乳中に分泌されるオキシトシンなどのホルモンによる影響を挙げている。

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    HealthDay News 2018年8月6日
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  • 低用量アスピリンにがん予防効果みられず 日本人2型糖尿病患者で検討、奈良医大など

    日本人の2型糖尿病患者は、低用量のアスピリンを長期にわたり服用しても、服用しなかった場合とがんの罹患率には差がみられない可能性があることが、奈良県立医科大学循環器内科学教授の斎藤能彦氏らによるJPAD研究グループ(国立循環器病研究センター理事長の小川久雄氏と兵庫医科大学教授の森本剛氏、熊本大学准教授の副島弘文氏ら)の検討で分かった。

    ただし、65歳未満の2型糖尿病患者に限ると低用量アスピリンの服用によるがん予防効果が示唆されたという。
    詳細は「Diabetes Care」6月16日オンライン版に掲載された。

    近年、糖尿病とがんには密接な関係があるとされ、日本人の糖尿病患者の死因にはがんが第1位を占めることが報告されている。
    また、心血管疾患予防のために広く用いられている低用量アスピリンには、大腸がんなどのがん予防効果に関する国内外の研究結果も集まりつつある。

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    研究グループは、2型糖尿病患者2,536人を対象に、低用量アスピリン(81mgまたは100mg/日)による動脈硬化性疾患の一次予防効果を検証したランダム化比較試験のJPAD研究を実施。
    同試験の登録患者を、2008年の試験終了時からさらに2015年まで追跡するJPAD2研究を行った結果、低用量アスピリンによる動脈硬化性疾患の一次予防効果は認められず、消化管出血リスクは上昇したことを報告している(Circulation 2017; 135: 659-670)。
    研究グループは今回、JPAD2研究で同時に追跡したがん発症に関するデータを解析し、低用量アスピリンのがん予防効果を検証した。

    中央値で10.7年の追跡期間中に318人ががんに罹患していた。その内訳は、低用量アスピリン投与群は149人、非投与群は169人であり、がん罹患率には両群間で有意な差は認められなかった(ハザード比0.92、95%信頼区間0.73~1.14、P=0.4)。

    また、男女別、研究開始時の年齢別(65歳未満、65歳以上)に解析した結果、男性と女性、65歳以上の患者群では低用量アスピリンによるがん予防効果は認められなかった。

    一方で、65歳未満の患者群では、低用量アスピリン非投与群に比べて投与群でがん罹患率が有意に低下していた(同0.67、0.44~0.99、P=0.048)。
    この結果は、性やHbA1c値(血糖コントロール状況)、喫煙習慣の有無などの因子で調整した解析でも変わらなかった。

    以上の結果から、研究グループは「今回の研究では、日本人の2型糖尿病患者に対する低用量アスピリンのがん予防効果は示されなかった。
    しかし、65歳未満の患者に限定して解析するとがん罹患率は有意に低下する可能性が示された」と結論。
    今後、がんリスクの高い糖尿病患者を対象に、低用量アスピリンの有効性に関するエビデンスが集積していくことが期待されるとしている。

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    HealthDay News 2018年7月2日
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  • 血液検査1回でがん8種を発見、がんの位置も特定

    1回の血液検査で8種類のがんの有無を判定し、がんの位置も特定できる新たな検査法を米ジョンズ・ホプキンス大学キンメルがんセンターのグループが開発した。

    既にがんと診断された患者約1,000人にこの検査を受けてもらったところ、33~98%の確率でがんを発見でき、現在は有効なスクリーニング検査法がない5種類のがんも69~98%と高い確率で発見できることが分かったという。
    詳細は「Science」1月18日オンライン版に掲載された。

    CancerSEEKと呼ばれるこの検査法は、がんに関連する16種類の遺伝子変異と8種類のタンパク質を1回の血液検査で調べるというもの。
    こうした体液中の遺伝子変異やタンパク質といったがん関連マーカーを調べる検査は「リキッドバイオプシー」と呼ばれ、近年研究が盛んに行われている。

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    しかし、米国がん協会(ACS)医務部長代理のLen Lichtenfeld氏によると、リキッドバイオプシーは「干し草の山の中から縫い針よりも小さな物を見つけ出すような方法」だという。
    リキッドバイオプシーに関する研究の多くは進行がん患者の治療計画に生かすための検査に関するもので、がんの早期発見に有効なマーカーの測定は極めて難しいと考えられていた。

    研究グループは今回、数百種類の遺伝子変異と40種類のタンパク質から特にがん発見に有効な16種類の遺伝子変異と8種類のタンパク質に絞り込み、CancerSEEKを開発した。
    同グループによると、CancerSEEKはがんスクリーニングに役立つ遺伝子変異やタンパク質のみを測定する検査であり、治療の標的を定めるために数多くの遺伝子変異を調べる検査とは異なるものだという。
    「偽陽性の結果を減らし、スクリーニング検査法として導入しやすい費用に抑えるためには、遺伝子パネルを最小限にする必要があった」と、論文の筆頭著者で同大学のJoshua Cohen氏は説明している。

    CancerSEEKの精度は、乳房、大腸、肺、卵巣、膵臓、胃、肝臓、食道のいずれかのがん(ステージ1~3)がある患者1,005人を対象とした研究で検証された。

    その結果、CancerSEEKの感度は中央値で70%だったが、がんの種類による差が大きく、乳がんは33%と低かったが卵巣がんは98%と高かった。

    また、これら8種類のがんのうち現在、有効なスクリーニング法がない5種類のがん(卵巣、肝臓、胃、膵臓、食道)については69~98%の感度で検出できた。さらに、がんのない健康な男女812人から採取した血液を検査した結果、偽陽性率は1%未満だった。

    このほか、CancerSEEKには機械学習(マシン・ラーニング)を用いることでがんの位置を特定できるという利点もあり、今回の研究では患者の83%でがんの位置を正確に特定できたとしている。

    一方で、課題も残る。今回の研究では既にがんと診断された患者を対象にこの検査法の精度が検証された。
    しかし、がんの早期発見を目指したスクリーニング検査法としての有効性を検証するためには、がんのない人を対象とした前向き研究を実施する必要がある。

    スクリーニング検査法として実用化するには費用がどの程度になるのかも重要だ。
    研究グループはCancerSEEKを大腸内視鏡検査などの既に普及している検査法にかかる費用と同等あるいはそれ以下に抑える必要があるとの考えを示しており、将来的には1回当たり500ドル未満で実施できるようにすることを想定しているという。

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    HealthDay News 2018年1月18日
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  • 米国のがん死亡率、低下続く

    がんの早期発見や治療の向上に加え、禁煙率の上昇が功を奏し、米国では順調にがんによる死亡率が低下し続けていることが分かった。

    米国がん協会(ACS)がこのほど発表した報告書「がん統計2018年版(Cancer Statistics 2018)」によると、米国では1991年から2015年まで毎年がん死亡率の低下を記録しているという。
    報告書は「CA: A Cancer Journal for Clinicians」1月4日オンライン版に掲載された。

    今回の報告書には2014年までのがん罹患率と2015年までのがん死亡率の推移のほか、2018年の年間発症数および死亡数の予測値も示された。
    それによると2015年のがん死亡率は前年と比べ1.7%低下し、1991年以降、低下傾向が続いていることが分かった。
    10万人当たりのがん死亡者数は1991年の215.1人から2015年には158.6人に減少し、この間にがん死亡率は26%低下していた。
    これは、同期間に240万人のがん死亡を予防できたことに相当するという。

    がんの種類別では肺がんや乳がん、前立腺がん、大腸がんによる死亡率が大幅に低下しており、全体的ながん死亡率を引き下げる主な要因となっていた。
    2015年の男性の肺がん死亡率は1990年と比べて45%、女性の乳がん死亡率は1989年と比べて39%、前立腺がん死亡率は1993年と比べて52%、大腸がん死亡率は1970年と比べて52%の低下が認められた。

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    また、この10年で男性のがん死亡率は年間2%の低下が認められているが、女性では横ばいに推移していることも分かった。
    こうした男女差について、報告書の著者の一人でACSサーベイランス・ヘルスサービス・リサーチ部門のAhmedin Jemal氏は「女性よりも男性の方が喫煙率の低下が早く始まったことが要因ではないか」との見方を示す。
    このため、今後女性でも肺がん死亡率が大幅に低下することが予測されるという。

    人種差については、白人と比べて黒人のがん死亡率が33%高かった1993年と比べると縮小傾向にはあるが、それでも2015年のがん死亡率は白人と比べ黒人では14%高かった。

    ただ、65歳未満の黒人では同年代の白人と比べてがん死亡率が31%高かったのに対し、高齢者(65歳以上)では7%高いだけにとどまっていた。
    この点について、Jemal氏らは「メディケア(高齢者向け公的医療保険)によって高齢者が医療を受けやすくなったことが背景にあるのではないか」との推測を示している。

    米レノックス・ヒル病院のStephanie Bernik氏は、「喫煙者を減らし、健康的な生活習慣を奨励し、個別化治療が進めば、さらなる死亡率の低下が期待できる」と話す。

    一方、米ニューヨーク大学(NYU)ウィンスロップがんセンターのEva Chalas氏は、今後のがん対策では肥満や過体重に目を向けることも必要だと指摘。「がんの約10%は(肥満の原因にもなる)生活習慣に起因している。

    したがって、生活習慣を是正することががんの予防につながる」としている。また同氏は一部のがん予防にはヒトパピローマウイルス(HPV)などのワクチン接種という手段がある点についても言及している。

    さらに、喫煙率は低下したものの依然として米国の喫煙人口は約4000万人に上ることを報告書の著者であるJemal氏は指摘。喫煙率の低下をさらに推し進める必要性を強調している。

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    HealthDay News 2018年1月4日
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  • オバマケア、がんの早期発見に貢献

    オバマ政権下で施行された医療保険制度改革法(ACA)、通称オバマケアによって早期に発見されるがんが増え、多数の命が救われた可能性を示唆する研究結果が「American Journal of Public Health」2017年12月21日オンライン版に掲載された。

    2014年までにオバマケアの柱の一つであるメディケイド(低所得者向け公的医療保険)の加入資格の拡大を実施した州では、拡大を拒否した州と比べて早期に診断されるがんが増加したことが分かったという。

    この研究を実施したのは米インディアナ大学経営学部のAparna Soni氏ら。
    メディケイド拡大は無保険者を減らすことを主な目的としたオバマケアの柱の一つとして位置付けられていたが、実施するか否かの判断は州政府に委ねられていた。
    Soni氏らは今回の研究でメディケイド拡大が生産年齢人口のがん診断率にどのように影響したのかについて検討した。

    研究では2010~2014年のがん登録データを用いて13州611郡の生産年齢人口(19~64歳)の郡レベルでのがん診断率を推定し、メディケイド拡大を実施した州と拒否した州との間でその変化率を比較した。
    なお、このうち9州が2014年までにメディケイド拡大を実施していた。

    その結果、メディケイド拡大によって全体的ながんの診断率が3.4%上昇したことが分かった。
    これは、人口10万人当たりのがん診断数が13.8件増加したことに相当するという。

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    また、早期がんのみに限定すると診断件数の増加はより顕著で、メディケイド拡大によって診断率は6.4%上昇(人口10万人当たりのがん診断数15.4件の増加に相当)したことが明らかになった。
    なかでも35~54歳での乳がんや大腸がんといった早期に発見しやすいがんの診断数が増加したことが、早期がんの診断率を押し上げる要因となっていた。

    Soni氏は「早期の段階でがんを発見できれば治療が成功する可能性は高まり、がんによる死亡率の低減につながることは既に立証されている」と説明。
    メディケイド拡大は低所得者層の医療サービスの利用率を高めるために実施されたが、それによって早期に発見されるがんが増え、がんによる死亡を減らせる可能性があるとの見方を示している。

    また、同氏は「がんは診断が遅れるほど治療費が高くなりやすいため、長期的には医療費の削減にもオバマケアが寄与する可能性がある」としている。

    米国では12月20日、無保険者に対する医療保険への加入義務の撤廃などを含むオバマケアの一部改廃を盛り込んだ税制改革法案が可決された。
    ただ、この時点ではメディケイドの縮小は決まっていない。

    米国がん協会(ACS)のAhmedin Jemal氏は「(Soni氏らの研究は)オバマケアが縮小され医療保険を失う人が増えれば、がんの発見が遅れる可能性があることを示したものだ」とコメントしている。

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    HealthDay News 2017年12月21日
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  • がん治療中も学校の勉強を続けよう

    子どもががんの治療を受けているときは、学校の勉強は優先すべき対象から外されがちかもしれません。

    しかし小児がん患者の多くは学校に行き、ほかの子どもたちと一緒に過ごすことを平常な生活の象徴と考えています。

    治療中でも以下のような方法でできる限り学習を続けましょう。

    • 自宅での指導を頼んでみましょう。米国では多くの場合、公立学校が無償で指導を提供しています。
    • 病院やクリニックで院内学級に参加することもできます。
    • 医学的に問題がなく、子どもの体調が十分によければ、治療中でも通常どおり通学を続けることもできます。

    情報元:米国がん協会(ACS)

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    HealthDay News 2017年12月28日
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  • 新たな機序のがん治療薬、幅広い種類のがんで有望な成績

    がんに関わるシグナル伝達経路の異常を標的とした新たな作用機序のがん治療薬が、種類を問わずさまざまな固形がんの患者の治療に有望であることが予備的な臨床試験によって明らかになった。

    この試験の成績は「Cancer Discovery」12月15日オンライン版に掲載された。

    この臨床試験は、米マサチューセッツ総合病院のRyan Sullivan氏が率いる研究グループが実施したもの。さまざまな種類の進行した固形がんの患者のうち、前治療による効果が得られなかった患者135人が登録された。

    同試験で使用したのは、細胞内の情報伝達で重要な役割を果たしている分裂促進因子活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)のうち、細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)1/2を阻害する作用を有するulixertinibと呼ばれる新薬だ。
    同薬による治療の結果、がんの種類にかかわらず、患者の一部で「部分奏効」または「疾患安定」が認められたという。

    米ノースウェル・ヘルス、ハンチントン病院のMaria Nieto氏によると、MAPK/ERK経路は細胞表面にある受容体と細胞核内の遺伝子との間で情報を伝えている。
    この経路の上流にあるRAS遺伝子やBRAF遺伝子などに変異が生じると経路が異常に活性化され、細胞の増殖を制御できなくなって発がんにつながる。
    こうした異常は多くのがんに共通してみられるため、この経路を阻害するulixertinibは「メラノーマや肺がん、大腸がん、低悪性度の卵巣がんなど、さまざまな種類のがんの治療に使用できる可能性がある」という。

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    メラノーマなどの治療で既に使用されているBRAF阻害薬やMEK阻害薬も、ulixertinibと同様、MAPK/ERK経路上の活性化因子を標的とした分子標的薬だ。
    しかし、これらの薬剤では治療を受けた患者の一部で耐性が生じることが知られており、その原因についてSullivan氏は「これらの因子はMAPK/ERK経路の上流側に位置しているため、阻害しても別の経路からERKが活性化されてしまうからだ」と説明する。
    こうしたことから、MAPK/ERK経路における「最終的な制御因子」であるERKを標的とすれば、がん細胞の薬剤耐性を回避できる可能性が示されていたという。

    また、BRAF阻害薬はBRAF遺伝子のコドン600における変異(BRAF V600変異)がある患者に対して使用されるが、それ以外のBRAF遺伝子変異を有する患者に対する治療薬はなかった。
    ulixertinibは、こうした患者に有用である可能性がある。

    副作用に関しては、同氏らは「許容できる忍容性プロファイル」であり、「ほとんどの副作用は重大なものではなかった」としているが、今回はまだ小規模な第1相試験の段階であるため、今後より大規模な試験で安全性を検証する必要があるとの見解を示している。

    米レノックス・ヒル病院のStephanie Bernik氏は「情報の伝達を最終的な段階で阻害し、がん細胞の増殖を止めるこの新薬には大きな可能性がある」と期待を寄せ、「同薬を他の治療薬と併用すれば相乗的な効果が生まれ、がん細胞が増殖を続けることをさらに困難にさせるものと考えられる」としている。

    この臨床試験は同薬の開発元であるBiomed Valley社の資金提供を受けて実施された。

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    HealthDay News 2017年12月15日
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  • 65歳以上のがん診断例、4人中1人が過去にもがんを経験

    65歳以上でがんと診断された米国人の4人中1人を、以前にも同じ部位あるいは別の部位のがんを経験したことのある「がんサバイバー」が占めていることが米テキサス大学サウスウェスタン医療センターのCaitlin Murphy氏らの研究で明らかになった。

    詳細は「JAMA Oncology」11月22日オンライン版に掲載された。

    Murphy氏らは今回、全米のがん患者が登録されたSEERプログラムのデータを用い、2009~2013年にがんと診断された74万990人におけるがんサバイバーの割合を調べた。

    その結果、65歳以上の患者の約25%、65歳未満の患者の11%をがんサバイバーが占めていた。また、がんサバイバーの割合は年齢やがんの種類によって4~37%の範囲でばらつきがみられた。
    なお、以前に診断されたがんのほとんどが別の部位のがんだった。

    米フォックス・チェイスがんセンター外科腫瘍学のMarc Smaldone氏は「がん治療の向上に伴い患者の寿命は延びているが、それと引き換えに以前のがんとは無関係のがんや、以前のがん治療に起因した新たながんを発症する可能性がある人も増えている」と説明している。

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    また、同氏は「がんと診断された患者の多くは抑うつ症状に苦しんだり治療費への不安を感じたりする。
    複数回にわたるがんの診断は、ただでさえニーズが満たされていないがんサバイバーの問題を、さらに複雑かつ深刻なものにしてしまう」と指摘。
    このほか、有望ながん治療薬の臨床研究の多くががんサバイバーを対象から除外していることも問題点として挙げている。

    一方、米レノックス・ヒル病院のStephanie Bernik氏は、がん発症に影響する遺伝的要因や生活習慣に問題がある一部の人ががんにかかりやすくなる可能性を指摘。
    「複数の種類のがんには遺伝的要因が関与することが分かっているため、以前がんを発症した人が再び新たにがんを発症するリスクが高いことは理解できる。

    また、喫煙や飲酒も複数の種類のがんリスクを高めるため、こうした生活習慣のある人はがんを発症しやすいと考えられる」と説明している。

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  • ワルファリンにがん予防効果?

    心筋梗塞や脳卒中、肺塞栓症などを予防するために広く使用されている抗凝固薬のワルファリン(商品名ワーファリン)に、がんを予防する作用もあることを示唆する研究結果が「JAMA Internal Medicine」11月6日オンライン版に掲載された。

    この研究は観察研究であるため因果関係が証明されたわけではないが、ワルファリンの使用者は世界で数百万人に上ることから、研究を実施したベルゲン大学(ノルウェー)のJames Lorens氏らは「抗凝固薬の選択に影響しうる重要な結果」としている。

    ワルファリンは心筋梗塞後や心臓人工弁置換術後の患者、心房細動患者などに対して処方されることの多い抗凝固薬の一つで、ビタミンK拮抗薬に分類される。
    欧米では成人の5~10%がワルファリン使用者だという。

    Lorens氏らによると、以前からワルファリンががんリスクを低減する可能性を示唆した研究結果が報告されていた。
    このうちがんモデル動物を用いた研究では、抗凝固作用を発揮する用量よりも低用量のワルファリンがAXL受容体チロシンキナーゼを介した腫瘍の形成を阻害することが明らかにされていたほか、一部の疫学研究でワルファリンの使用者で特定のがんリスクが低下することが示されていた。

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    そこで同氏らは今回、ノルウェー国民登録およびがん登録、処方記録のデータベースを用い、1924~1954年に出生したノルウェー人125万6,725人を対象に2004~2012年のワルファリン処方と2006~2012年のがん発症との関連について検討した。
    このうち7.4%(9万2,942人)がワルファリン使用者で、10.6%(13万2,687人)ががんを発症していた。平均年齢はワルファリン使用者が70.2歳、非使用者が63.9歳だった。

    年齢や性で調整して解析した結果、ワルファリン使用者では非使用者と比べてがんの発症率比(IRR)が0.84と有意に低かった。
    また、がん種別のIRRは肺がんが0.80、前立腺がんが0.69、乳がんが0.90でそれぞれ有意に低かったが、大腸がんは0.99で有意な低下は認められなかった。
    さらに、ワルファリン使用とがん発症率の低下との関連は、特に心房細動患者で強く認められた。

    ワルファリンは近年登場したリバーロキサバン(商品名イグザレルト)やアピキサバン(同エリキュース)などの新しい抗凝固薬(第Xa因子阻害薬)と比べると安価だが、患者ごとに適量が異なるため定期的に血液検査で抗凝固指標(INR)を測定する必要がある。

    このため、最近はワルファリンの代わりに新しい抗凝固薬に切り替える例が増えている。

    しかし、「新薬は作用機序が異なるため、ワルファリンのようながん予防効果は期待できない」とLorens氏は指摘する。

    一方、米国がん協会(ACS)のLen Lichtenfeld氏は「この研究からワルファリンにはがんリスクを低減させる何らかの作用があることが示唆された。
    ただし、がん予防の目的でワルファリンを処方すべきではない。
    ワルファリンを使用するよりも健康的な食事や運動を心掛けることの方ががん予防には重要だ」と強調している。

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    HealthDay News 2017年11月6日
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  • 腸内細菌叢ががん治療薬の効果を左右する?

    従来の抗がん薬とは異なる機序で作用する免疫チェックポイント阻害薬の効果を腸内細菌叢が左右する可能性があることを示した2件の研究結果が「Science」11月2日オンライン版に掲載された。

    同薬の一種であるニボルマブ(商品名オプジーボ)などの抗PD-1抗体薬による治療を受けた進行メラノーマや肺がんなどの患者の腸内細菌叢を調べたところ、治療の効果があった患者となかった患者で細菌の多様性や構成に違いが認められたという。

    一つ目の研究を実施したのは米テキサス大学MDアンダーソンがんセンター准教授のJennifer Wargo氏ら。
    この研究では、抗PD-1抗体薬による治療を受けた進行メラノーマ患者112人から採取した糞便を分析して腸内細菌叢の多様性や構成について調べた。

    その結果、治療の効果があった患者では、なかった患者と比べて腸内細菌叢の多様性に富んでいることが分かった。

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    また、効果のあった患者の腸内細菌叢では特定の細菌(ルミノコッカス属とフィーカリバクテリウム属)の占める割合が特に高かったのに対し、効果がなかった患者ではバクテロイデス属の細菌の割合が高いことも明らかになった。

    さらに、効果のあった患者の糞便をマウスに移植したところ、そのマウスも抗PD-1抗体薬に対して良好な反応を示したという。

    一方、二つ目の研究はギュスターヴ・ルシーがん研究所(フランス)のLaurence Zitvogel氏らが実施したもので、対象は抗PD-1抗体薬による治療を受けた肺がんや腎がん、膀胱がんの患者249人だった。

    このうち治療の前後に抗菌薬を使用していた69人は、抗菌薬を使用しなかった患者と比べて抗PD-1抗体薬の奏効率が低く、生存期間も短かった。

    また、対象患者の腸内細菌叢を調べたところ、抗PD-1抗体薬の効果が認められた患者の69%でアッカーマンシア・ムシニフィラと呼ばれる細菌が検出されたのに対し、非奏効患者でこの細菌が検出された割合は34%だった。

    腸内細菌叢はヒトの体内に生息する膨大な数の細菌で構成され、その多様性が乏しいとさまざまな疾患のリスクが上昇することが明らかになっている。

    今回報告された2件の研究結果を踏まえ、Wargo氏は「腸内細菌叢を調整することでがんの治療効果を高められる可能性が見えてきた」とする一方で、「具体的にどのような腸内細菌叢が望ましいのかなど明らかにすべき点は多く、今回の研究結果のみに基づいて安易にがん患者にプロバイオティクスの摂取を勧めるようなことはあってはならない」と慎重な姿勢を示している。

    米モフィットがんセンターのNikhil Khushalani氏も、腸内細菌叢とがん治療の効果との関係を検討した研究としては、まだ第一段階のものであることを強調した上で、「がん患者の糞便試料を用いて腸内細菌叢を調べることで、抗PD-1抗体薬による治療効果を予測し、がんの個別化医療につなげられる可能性がある」と期待を示している。

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    HealthDay News 2017年11月2日
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