• 勾配の多い環境に住む高齢者はうつ傾向が強い――島根県での調査

     自宅周辺に勾配が多い環境で生活する高齢者は、うつ傾向が強い人が多いというデータが報告された。島根大学研究・学術情報本部地域包括ケア教育研究センターの安部孝文氏らが行った研究の結果であり、詳細は「International Journal of Environmental Research and Public Health」に4月24日掲載された。

     自宅周辺の環境が、うつのリスクに影響を及ぼすことが近年報告されている。例えば近隣の治安の悪さは、住民のうつリスクを高めるという。ただしそれらの研究の多くは都市部で行われており、農村部での研究は少ない。日本の農村の多くは丘陵地にあり、土地の勾配が少なくない。安部氏らの研究は、このような日本の農村の特徴に着目し、島根県の高齢者を対象に、自宅周辺の勾配の多さとうつとの関連を検討した。

    うつに関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
    郵便番号を入力すると、お近くの治験情報を全国から検索できます。

     この研究では、2012年6~11月に島根県の3つの自治体(隠岐の島町・雲南市・邑南町)と共同で実施された島根CoHRE研究の一環として、健康診断受診者のデータを横断的に解析した。研究に参加した1,551人の高齢者のうち、データの欠落のない935人を解析対象とした。自己評価式うつ尺度(self-rating depression scale;SDS)でうつレベルを評価するとともに、国土交通省のデータを基に研究参加者の自宅から400m以内の土地の勾配を割り出し、両者の関連を検討した。

     なお、SDSは20項目の質問からなり、合計点数は20~80点で、点数が高いほどうつレベルが高いと判定される。今回の検討では、40点以上を「うつ症状あり」と判定したところ、215人(23.0%)がそれに該当した。また、自宅周辺から400m以内という範囲は、人々の日常的な活動範囲として適切であることが既報で示されている。

     うつ症状のある群とない群を比較すると、年齢や性別、BMI、喫煙・飲酒・運動習慣、座位行動の時間、居住地域、教育歴には有意差がなかった。一方で、うつ症状のある群では症状がない群よりも、腰痛のある人の割合(59.5対44.3%)や、睡眠不足の人の割合(40.0対13.9%)が、有意に高かった(いずれもP<0.01)。

     多変量ロジスティック回帰分析にて、うつリスクに影響を与え得る因子(年齢や性別、教育歴など前述の因子)を調整後、腰痛〔オッズ比(OR)1.66(95%信頼区間1.19~2.30)、P<0.01〕や、睡眠不足〔OR4.24(同2.94~6.13)、P<0.01〕に加え、自宅周辺の勾配〔OR1.04(同1.01~1.08)、P=0.02〕も、うつ症状と有意に関連する因子として抽出された。

     自宅周辺の勾配が高齢者のうつに関連しているというこの結果の背景として、著者らは以下のような考察を加えている。まず、勾配が多い環境での生活は筋骨格系に負担をかけ、その痛みそのものや身体活動量が少なくなることなどを介して、うつリスクを高める可能性がある。また痛みのために睡眠が障害されることがあり、睡眠障害はうつのリスク因子の一つである。今回の検討においても、うつ症状のある群では腰痛がある人や睡眠不足の人が有意に多かった。ただし一方で、起伏に富んだ丘陵地の風景は、メンタルヘルスに良いとする報告も見られ、詳細なメカニズムは不明という。

     また本研究の限界点として、健診を受けていない高齢者が解析対象に含まれていないこと、自己報告によりうつレベルを評価していること、うつリスクに影響を与え得る因子のうち経済状況などの未調整の因子があること、横断的研究であることなどを挙げている。

     結論として、「国内の農村部では自宅周辺の土地の勾配が、そこに暮らす高齢者のうつ症状と関連していることが示された。また、うつ症状と腰痛、睡眠障害が有意に関連することも明らかになった。これらの関連の因果関係の解明のため、縦断的観察研究が必要とされる」と述べている。

    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2021年6月28日
    Copyright c 2021 HealthDay. All rights reserved.
    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。
  • スポーツ観戦でうつが抑制される可能性――日本人高齢者の横断研究

     スポーツで体を動かすとストレスが発散されることを、多くの人が体験的に理解しているだろう。しかし、スポーツをテレビで見ることも、うつ傾向の解消につながるかもしれない。日本人高齢者を対象とする研究から、その可能性が明らかになった。筑波大学体育系の辻大士氏らによる論文が5月19日、「Scientific Reports」に掲載された。

     スタジアムなどでスポーツを観戦する高齢者は、主観的幸福感が高まる可能性が既に報告されている。ただし、これまで行われてきた研究は調査対象者数が少なく、またテレビでの観戦の影響はほとんど検討されていない。テレビの視聴はむしろ身体の健康に良くないとされることが多く、視聴時間を減らす啓発活動もなされている。このような状況を背景として辻氏らが行った研究は、対象者数が2万人を超えており、かつテレビやインターネットでの視聴も含めて、スポーツ観戦とうつ傾向との関連を調査している。

    うつに関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
    郵便番号を入力すると、お近くの治験情報を全国から検索できます。

     この研究は、日本老年学的評価研究(JAGES)のデータを横断的に解析したもの。JAGESは、全国60以上の市町村が共同で行っている高齢者(65歳以上)を対象とする研究で、登録者数は約20万人。今回の解析では、その中からスポーツ観戦に関する質問に回答していた2万1,317人(男性1万324人、女性1万993人)のデータを用いた。

     スポーツ観戦の頻度は、週に1回以上、月に1~3回、年に数回、観戦しない、という4つに分類した。また観戦手段は、スタジアムや体育館などの現地での観戦と、テレビやネットでの観戦とに分類した。観戦の対象はプロレベルのスポーツに限定せず、地元のスポーツクラブの試合なども含めた。なお、ニュースでダイジェストを見る程度の場合は、観戦に含めないこととした。

     うつレベルは、高齢者のうつ症状のスクリーニングに用いられる「Geriatric Depression Scale;GDS」という指標で評価した。これは15点満点で、点数が高いほどうつ傾向が強いと判断される。今回の検討では、5点以上を「うつ傾向あり」と定義したところ、21.4%がそれに該当した。

     自分自身が週に1回以上スポーツに参加している人(全体の58.2%)では、その28.8%が年に1回以上、現地でスポーツを観戦していた。自分自身のスポーツ参加頻度が週1回未満の人では、その割合が16.2%だった。一方、テレビやネットで年に1回以上スポーツ観戦する人の割合は、前記と同順に、86.2%、77.5%だった。

     スポーツ観戦と「うつ傾向あり」に該当する人の割合の関連の解析に際しては、うつリスクに影響を及ぼし得る因子(年齢、性別、婚姻状況、就業状況、独居か否か、収入、喫煙・飲酒習慣、既往症、体格指数、日常生活動作、友人や地域社会とのネットワークなど)を調整した。その結果、スポーツを観戦している人は、「うつ傾向あり」に該当する確率が有意に低いことが明らかになった。

     具体的には、テレビやネットでスポーツ観戦をしない人に比べて、観戦頻度が年に数回の人は「うつ傾向あり」の有病率(PR)が0.92(95%信頼区間0.86~0.98)、月に1~3回の人はPR0.89(同0.83~0.96)、週に1回以上の人はPR0.83(同0.77~0.88)だった。また、現地で観戦しない人に比べて年に数回観戦する人はPR0.80(0.74~0.85)、月に1~3回ではPR0.79(同0.64~0.97)と、「うつ傾向あり」の該当者が有意に少なかった。なお、自分自身が週に1回以上スポーツに参加しているか否かで分けた場合、参加頻度が週1回以上の人の方が、スポーツ観戦とPRの低さとの関連が強い傾向があった。

     このほか、スポーツ観戦をする人はしない人に比べて地域社会とのつながりや友人とのネットワークが充実していることが明らかになった。媒介分析の結果、スポーツ観戦とうつリスクの低さの関連の9.6~23.7%を、地域社会とのつながりや友人とのネットワークの強さで説明できることが分かった。

     これらの結果から著者らは、「スポーツを観戦する高齢者は観戦しない人に比べ、うつリスクが低いことが確認された。特に、テレビやネットでの観戦頻度では用量反応関係が認められた。テレビ視聴は健康への害が強調されがちだが、うつとの関連では異なる側面を持つ可能性がある」と考察。その上で、「スポーツを“見る”ことは“する”よりもはるかに容易だ。観戦クーポン券を高齢者に配布したりテレビやネットの中継を充実させることが、高齢者うつの予防戦略になり得るのではないか」と述べている。

    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2021年6月21日
    Copyright c 2021 HealthDay. All rights reserved.
    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。
  • がん患者のうつ治療が十分でない可能性――企業健保データの解析結果

     がん患者のうつ病が十分に治療されていない可能性を示唆する、国内研究の結果が報告された。名古屋市立大学大学院医学研究科精神・認知・行動医学分野の明智龍男氏らが、企業健保組合の保険請求データを解析した結果、明らかになった。研究の詳細は、「Clinical Drug Investigation」に10月18日掲載された。

     がん患者はうつ病を発症しやすいことが知られている。メタ解析の結果から、がん患者(緩和ケア受療者以外)の大うつ病有病率は14.9%であり、小うつ病は19.2%と報告されている。また、がん診断後1年以内の自殺リスクは一般人口の約24倍に上ることが、国内の研究で示されている。しかし、がん患者のうつ病に対し、どのような治療が行われているかは明らかになっていない。

    うつ病に関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
    郵便番号を入力すると、お近くの治験情報を全国から検索できます。

     明智氏らは、企業健保組合の保険請求データを用いた研究により、がん診断後の患者の大うつ病性障害(MDD)のリスクが、がんではない人の約3倍であることを既に報告している。今回の研究では、同様の手法によって、がん診断後にMDDと診断された患者に対する薬物治療の実態を解析した。

     2012年1月~2017年9月に3万372人(18~74歳)が、新たにがんと診断され、そのうち1,199人が、がん診断の6カ月前から12カ月後の間にMDDと診断されていた。その平均年齢は50.5歳(91.2%が65歳未満)で、男性が44.7%だった。他方、同じ観察対象のがんと診断されていない人30万3,720人のうち、4,097人がMDDと診断されていた。その平均年齢は50.4歳(90.8%が65歳未満)で、男性が47.2%だった。

     性別や年齢、医療機関の病床規模で調整後、がんのない患者のMDDに対する抗うつ薬処方率が58.2%であるのに対し、がん患者のMDDに対する抗うつ薬処方率は51.9%であり、有意に低いことが明らかになった。特に、抗うつ薬のタイプ別に見た場合に、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の処方率ががん患者で有意に低かった(27.4%対16.7%)。反対に、ノルアドレナリン作動性特異的セロトニン性抗うつ薬(NaSSA)は、がん患者への処方率が有意に高かった(5.8%対10.5%)。抗うつ薬以外では、ベンゾジアゼピン系睡眠薬(BZD)の処方率が、がん患者で有意に低いという差が存在した(47.1%対37.9%)。

     がん患者に対するSSRIの処方率が低いことに関して著者らは、がん化学療法による有害事象、特に吐き気と食欲の低下を同薬が助長する可能性を、臨床医が懸念しているのではないかと考察している。対照的に、がん患者に対するNaSSAの処方率が高いことは、悪心や睡眠の改善を期待している結果と考えられるという。

     本研究では、患者の性別、年齢層別、治療を受けている病院の病床規模別の検討も行っている。例えば、がん患者のMDDに対する抗うつ薬処方率を性別に比較すると、男性(50.2%)よりも女性(53.2%)の方が高い傾向があり、また年齢層別では若年層で処方率が高い傾向が見られた(40歳未満55.6%、40~64歳51.5%、65歳以上49.1%)。ただし、いずれも統計的には有意でなかった。

     一方、がん患者のMDDが、100床未満の病院で治療された場合、100床以上の病院での治療に比べて、抗うつ薬処方率が有意に高かった(84.0%対73.7%)。また、がんと診断された病院と同じ病院でMDDが治療される場合よりも、別の病院で治療された場合の方が、抗うつ薬処方率が有意に高かった(73.1%対82.7%)。

     これらの結果を著者らは、「日本人のがん患者のうつ病は治療が不十分である可能性があることを示唆している。軽度のうつ病に対する薬物治療の有効性に関するエビデンスも蓄積されてきたことから、がん患者のうつ病治療を個別化し進めていく必要がある」とまとめている。

     なお、数名の著者が製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。

    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2020年11月30日
    Copyright c 2020 HealthDay. All rights reserved.
    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。
  • 抗うつ薬治療後の労働生産性は1年程度で回復――産業医大

     国内企業の従業員3万人以上を対象とする調査の結果、うつ病に対する薬物治療が終了してから約1年間は、自己評価による労働機能が有意に低い状態が続くことが分かった。うつ病治療後にも一定期間は職場環境や労働条件などへの配慮が必要であることを示す研究結果と言える。産業医科大学産業生態科学研究所の永田智久氏らによる論文が、「Scientific Reports」に9月24日掲載された。

     疾病を抱えた状態で無理に働くこと「プレゼンティーイズム(疾病就業)」は労働生産性の低下につながり、なかでもうつ病などのメンタルヘルス不調による経済的損失は全ての疾患の中で最も大きいと報告されている。うつ病では思考の鈍化や集中力の低下が現れやすく、その治療や再発予防と仕事を両立させることのできる環境の整備が近年、社会的に重要な課題となっている。

    うつ病に関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
    郵便番号を入力すると、お近くの治験情報を全国から検索できます。

     こうした中、永田氏らは、うつ病の治療経過と労働機能障害(生産性が低下した状態)との関連を明らかにするため、国内の大手企業13社の従業員を対象とする後ろ向きコホート研究を行った。4万5,404人に対し、労働機能障害に関するアンケート「WFun(Work Functioning Impairment Scale)」へ任意での回答を求め、3万3,415人から回答を得た。また、加入保険組合の医療請求データを基に、アンケート回答日の15カ月前からの受療行動を確認した。両者のデータの欠落のない3万409人のデータが最終的な解析に用いられた。

     WFunは産業医大が開発した質問票で、「丁寧に仕事ができない」「考えがまとまらない」など7項目の質問に1~5点で回答するもの。合計35点中21点以上は労働生産性が損なわれていることが多く、今回の検討においても21点以上を「労働機能障害あり」と判定した。

     解析対象者の主な背景は、男性が85%で、年齢は30歳未満19%、30代24%、40代32%、50代22%、60歳以上3%、役職は管理職が18%、一般社員51%で31%は不明。うつ病との診断の記録があり、かつ、抗うつ薬が処方されていた人のうち、双極性障害でない人を「うつ病で治療を受けた人」と定義。また後述のデータ解析に必要な、抗うつ薬の処方期間、および抗うつ薬治療終了後の経過日数が不明の場合は、検討対象から除外した。

     抗うつ薬の処方期間と労働生産性の関連の検討では、WFun回答前15カ月以内にうつ病の治療を受けていなかった人(2万9,564人)を基準として、抗うつ薬が処方されていた人の処方期間の長さ別に、労働機能障害の頻度を比較した。その結果、処方期間が4カ月未満の場合(該当者63人)では労働機能障害のオッズ比(OR)が3.2(95%信頼区間1.9~5.2)、4~10カ月未満(58人)ではOR2.6(同1.5~4.4)、10~14カ月未満(33人)ではOR2.3(同1.1~4.6)、14カ月以上~16カ月未満(250人)ではOR2.3(同1.8~3.0)となり、処方期間の長さにかかわらず労働機能障害に該当する頻度が有意に高かった。

     次に、抗うつ薬治療終了後の経過日数との関連を、上記の検討と同様にWFun回答前15カ月以内にうつ病の治療を受けていなかった人と比較すると、治療終了から3カ月未満(81人)では労働機能障害のORが2.3(同1.5~3.7)、3~8カ月未満(48人)ではOR2.0(同1.1~3.6)、8~11カ月未満(21人)ではOR3.0(同1.3~7.1)で有意に頻度が高かった。しかし、抗うつ薬処方終了から11カ月以上~14カ月未満(23人)ではORが1.4(同0.6~3.5)であり、うつ病の治療記録のない人と有意差がなかった。

     これらの結果を研究グループでは、「抗うつ薬治療中はその期間にかかわらず労働機能障害に該当する頻度が高く、特にうつ病の急性期と考えられる処方期間4カ月未満ではオッズ比が最も高かった。また、抗うつ薬治療終了後にオッズ比が有意でなくなるのは約1年後であり、その間は中等度以上の労働機能障害が認められた」とまとめている。その上で、「うつ病治療歴のある労働者に対して、労働安全衛生の専門家と精神科医が協力し、長期間フォローアップすることが重要」と述べている。

    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2020年10月19日
    Copyright c 2020 HealthDay. All rights reserved.
    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。
  • 抑うつ症状と主観的認知機能低下による労働生産性への影響が明らかに

     抑うつ症状があると労働生産性が低下することが知られているが、主観的な認知機能低下も労働生産性に、直接的な影響を及ぼすことが明らかになった。北海道大学大学院医学研究院精神医学教室の豊島邦義氏ら、および東京医科大学精神医学分野の井上猛氏らの研究グループによる研究の結果で、詳細は「BioPsychoSocial Medicine」5月4日オンライン版に掲載された。

     抑うつ症状のある人は、本来なら欠勤すべきにも関わらず出勤を続けようとすることが少なくない。近年、そのような行動に伴う認知機能低下などが、労働生産性の低下につながる「プレゼンティズム(疾病就業)」への対策が注目されている。しかし、それらの因子の相互関係や影響力の程度はよく分かっていない。豊島氏らは東京医科大学病院で募集した協力者を対象に、主観的認知機能と抑うつ症状の労働生産性、プレゼンティズムへの影響を検討した。

    うつ病に関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
    郵便番号を入力すると、お近くの治験情報を全国から検索できます。

     研究対象は20歳以上の被雇用者477人で、重篤な身体疾患や器質的脳障害のある人は除外した。主な背景は、平均年齢41.11±11.99歳、男性44.3%、既婚者64.1%で、11.1%は精神疾患の既往歴があり、4.0%は精神科治療中だった。また、65.8%に飲酒習慣、20.1%に喫煙習慣があった。

     主観的認知機能は、双極性障害の評価ツール(Cognitive Complaints in Bipolar Disorder Rating Assessment;COBRA)で評価した。COBRAは最高48点で、スコアが高いほど主観的認知機能が悪いことを意味する。今回の研究対象の平均は8.45±6.53で、豊島氏らが以前に双極性障害患者で検討し報告したスコア(13.63±7.95)より良好だった。

     抑うつ症状は、うつ病のスクリーニングや重症度の判定ツール(Patient Health Questionnaire 9;PHQ-9)で評価した。PHQ-9は最高27点で、スコアが高いほど抑うつ症状が強いことを意味する。今回の研究対象では平均4.23±4.30だった。プレゼンティズムについては海外で開発されたツール(Work Limitations Questionnaire 8;WLQ-8)の日本語版を用いて労働生産性などを評価し(スコアが高いほど生産性が低い)、COBRAやPHQ-9との関連を検討した。

     検討の結果、COBRAスコアとWLQ-8労働生産性スコアに有意な正相関が認められ(ρ=0.470、P<0.01)、主観的認知機能が低下しているほど労働生産性が低いことが示された。また、PHQ-9スコアとWLQ-8労働生産性スコアも有意に正相関し(ρ=0.399、P<0.01)、抑うつ症状が強いほど労働生産性が低下していた。COBRAスコアとPHQ-9スコアにも有意な正相関が認められた(ρ=0.407、P<0.01)。

     次に、WLQ-8労働生産性スコアを従属変数、COBRAとPHQ-9を独立変数とした重回帰分析を行うと、COBRA(β=0.36、P<0.001)、PHQ-9(β=0.22、P<0.001)は、いずれも労働生産性の有意な予測因子だった。なお、COBRAとPHQ-9には有意な交互作用は認められなかった。

     続いて、労働生産性への影響をパス分析で検討。その結果、主観的認知機能は労働生産性に直接的な影響があると認められた(直接効果0.36、P<0.001)。また、抑うつ症状は労働生産性への直接的な影響(同0.22、P<0.001)に加え、主観的認知機能の低下を介して間接的にも影響を及ぼすことが分かった(間接効果0.15、P<0.001)。

     研究グループは本研究を「主観的認知機能と労働生産性の関連を日本人で検討した初めての研究であり、プレゼンティズムへの取り組みの第一歩」と位置づけ、「抑うつ症状のみでなく、主観的認知機能の低下も労働生産性低下の重要なファクターである。今後の研究では、労働者の主観的認知機能の評価も必要」と結論付けている。

     なお、数名の著者が製薬企業との利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。

    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2020年6月8日
    Copyright c 2020 HealthDay. All rights reserved.
    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。
  • 人類は不安傾向が増加するように進化した?

    人類は進化の歴史の初期段階で、不安やうつ傾向が強まるように遺伝子を進化させたとする研究結果が発表された。このような進化によって、外部環境の変化に敏感に反応して慎重に対処できた可能性があるという。東北大学大学院生命科学研究科生態発生適応科学の佐藤大気氏、河田雅圭氏らが、「VMAT1」という神経伝達物質に関わる遺伝子の変異を調べた結果、明らかになったもので、詳細は「BMC Evolutionary Biology」12月2日オンライン版に掲載された。

    VMAT1は、脳内で情報のやりとりをしている神経伝達物質を輸送する蛋白質の1つ。VMAT1にはその遺伝子配列がわずかに変化した「変異体」があり、それによって神経伝達物質の取り込み能力が変わり、認知・情動も変化する。例えば136番目のアミノ酸がスレオニン(Thr)型の人はイソロイシン(Ile)型の人よりうつや不安の傾向が強いことが報告されている。人類は、そのときどきの環境に適した変異体を持つ個体がより多く生き残るという自然選択を受け、進化してきたと考えられる。

    うつ病に関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
    郵便番号を入力すると、お近くの治験情報を全国から検索できます。

    河田氏らは、VMAT1蛋白質を培養細胞で再現する技術を用いて、ヒトとチンパンジーの共通祖先から現代人に至る5段階のVMAT1を作成。その神経伝達物質の取り込み能力を測定し、人類がどのように変化してきたかを検討した。

    その結果、5段階の進化のうち1~4段階では、130番目のアミノ酸が、グルタミン(Glu)からグリシン(Gly)に変わり、136番目のアミノ酸はアスパラギン(Asn)からThrに変化し、この変化とともに神経伝達物質の取り込み能力は有意に低下したことがわかった。具体的には、1段階目の130 Glu/136 Asnと4段階目の130 Gly /136Thrを比較すると、取り込み能力は約34%低下していた。

    先行研究からは130 Gly /136Thrという変異体が130 Gly /136Ileより強い不安やうつ傾向と関連していることが報告されている。また、ネアンデルタール人やデニソア人も130 Gly /136Thrであることから、人類が進化する過程で、不安やうつ傾向が強まるように進化した可能性が考えられた。

    ところが約10万年前に5段階目の遺伝子変異として、136番目のアミノ酸がIleに変わった130 Gly /136 Ileが新たに出現。その神経伝達物質の取り込み能力は、前段階で現れていた変異体(130 Gly /136Thr)に比べて約43%上昇し、不安に拮抗するように変化していることがこれまでの研究から分かっている。

    これらの結果から研究グループは、「本研究の成果は、人類の認知や情動機能に関わる神経伝達物質の調節機構が独自の進化を遂げた可能性を示しており、現代人の精神的個性や精神・神経疾患の生物学的意義について示唆を与えると期待される」とまとめている。

    なお、最も新しい変異体が現れた約10万年前は、アフリカ大陸に誕生した人類の一部がアフリカを後にして、全世界へと繰り出していった時期と重なる。河田氏らは、その前後に起こった環境の変化が、人類の遺伝子の進化に選択圧となって働いた可能性を考察として述べている。

    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    参考情報:リンク先リンク先2
    HealthDay News 2020年1月6日
    Copyright c 2020 HealthDay. All rights reserved.
    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。
  • 社員向け短時間のうつ病研修プログラムを開発 メンタル不調者への対応力が向上、九州大学など

    職場でメンタルヘルスの不調を抱える社員に適切に対応する方法を2時間で学べる研修プログラムを開発したと、九州大学大学院精神病態医学講師の加藤隆弘氏らが「PLOS ONE」12月7日オンライン版に発表した。研究は岩手医科大学神経精神科学講座教授の大塚耕太郎氏らと共同で行ったもの。暫定版のプログラムをパイロット試験として実施したところ、プログラムの受講者はメンタルヘルス不調者への対応力や理解力が向上したという。

    近年、メンタルヘルスの不調を理由に休職や退職に至るケースが増えており、職場のメンタルヘルス対策の向上は喫緊の課題となっている。しかし、気分の落ち込みや意欲低下、不眠などの抑うつ症状がある人は、そのことを周囲に訴えることはほとんどなく、周囲も気づきにくかったり、声をかけづらかったりするのが現状だ。

    うつ病に関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
    お近くの治験情報を全国から検索できます。

    そこで、加藤氏らは、オーストラリアで開発され国際的に普及している、一般市民がこころの応急処置を実践的に学ぶ12時間の「メンタルヘルス・ファーストエイド(MHFA)」と呼ばれるプログラムに着目。2007年にはMHFAを日本に導入し、その要素を震災支援事業や自殺対策事業に取り入れてきた。同氏らの研究チームは、今回、一般企業の従業員が受講しやすいように2時間にまとめたプログラム(暫定版)を作成した。

    MHFAのアクションプランには、(1)声をかけ、リスクを評価し支援を始める、(2)決めつけず、批判せずに話を聞く、(3)安心につながる支援と情報を提供する、(4)専門家のサポートを受けるよう勧める、(5)その他のヘルプやセルフヘルプなどのサポートを勧める-の5つのステップが掲げられている。加藤氏らが今回開発した2時間のプログラムは、うつ病に関する講義(50分)に加えて、上司役とメンタルヘルスの不調を抱える社員役のシナリオロールプレイによる演習(45分)を通じて、MHFAの5原則を実践的に身につけられるように構成されている。

    研究チームは次に、一般企業の会社員83人を対象に、暫定版プログラムを受講してもらうパイロット試験を実施した。プログラムの実施前後と1カ月後には、受講者にメンタルヘルスの不調を抱える社員や部下への対応に関するアンケートに回答してもらった。その結果、プログラムを受講後には、「メンタルヘルス不調者に対応するスキル」と「不調者に関わる上での自信」がいずれも向上していることが分かった。一方、メンタルヘルス不調者への偏見については低下していた。

    加藤氏らは「研究チームでは、忙しい会社員でも受講できるような短時間のMHFAプログラムを日本に導入し、普及に向けてインストラクターの育成を行っている。今後、この暫定版プログラムの有効性が対照群を設定した、より大規模な研究で検討されることが望まれる。さらなる研究でプログラムの有効性が確認され、多くの企業で活用されることで、うつ病の早期発見・早期治療につながるものと期待される」と述べている。

    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    参考情報:リンク先リンク先2
    HealthDay News 2018年12月17日
    Copyright c 2018 HealthDay. All rights reserved.
    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。
  • 「生活習慣の是正」がうつ病予防につながる可能性 約1万人の日本人を対象としたウェブ調査

    うつ病になったことがある人は、そうでない人と比べて肥満や脂質異常症である割合が高く、運動習慣がなく、間食や夜食の頻度が高くて朝食はあまり取らないなど生活習慣が乱れている可能性が高いことが、国立精神・神経医療研究センター神経研究所疾病研究第三部長の功刀浩氏、秀瀬真輔氏らと株式会社ジーンクエストの共同研究で分かった。

    うつ病の予防や治療には生活習慣の是正も重要になるという。詳細は「Journal of Psychiatric Research」2月10日オンライン版に掲載された。

    世界保健機関(WHO)の推計によると、世界のうつ病患者は3億人を上回り、およそ20人に1人がうつ病を患っていると推定されている。
    近年では、うつ病の発症に生活習慣や生活習慣病が影響する可能性が報告されているが、日本人を対象としたエビデンスは限られていた。
    研究グループは今回、うつ病患者とうつ病を持たない対照者の計1万人以上の成人男女を対象とした大規模なウェブ調査で得たデータを解析し、うつ病の既往の有無で肥満度やメタボリック症候群の有無、食生活や運動習慣を比較検討した。

    うつ病に関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
    お近くの治験情報を全国から検索できます。

    ウェブ調査には成人男女1万1,876人が参加し、このうちうつ病の既往がある人は1,000人(平均年齢41.4±12.3歳、男性501人)で、残りのうつ病の既往がない人(1万876人、同45.1±13.6歳、5,691人)を対照群とした。
    心理的ストレスレベルの判定は、精神的苦痛に関するケスラーの6項目スケール(six-item Kessler scale;K6)を用いて行い、肥満度の基準はBMIが18.5未満を「低体重(痩せ)」、18.5~25未満を「適正体重」、25~30未満を「過体重」、30以上を「肥満」とした。
    また、参加者には、生活習慣として朝食や間食、夜食の頻度、運動や飲酒の頻度を尋ねた。

    その結果、うつ病の既往がある群では、対照群と比べて肥満者と低体重の人の割合が高く、適正体重の人の割合は低かった。
    また、うつ病の既往がある群では、脂質異常症や糖尿病の患者の割合が有意に高いことも分かった。
    一方で、うつ病と高血圧との間には有意な関連は認められなかった。

    生活習慣を比較すると、うつ病の既往がある群では、対照群と比べて間食や夜食を取る頻度が有意に高かった一方で、朝食を取る頻度は有意に低かった。
    さらに、うつ病の既往がある群では中等度~高強度の運動をする頻度が有意に低かった。

    以上の結果を踏まえて、研究グループは「うつ病を予防するためには、適正な体重を維持し、糖尿病や脂質異常症といったメタボリック症候群関連の生活習慣病を防ぐほか、きちんと朝食を取り、間食や夜食を控えること、定期的な運動をするなど生活習慣を改善することが望ましい」と述べている。

    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2018年4月9日
    Copyright c 2017 HealthDay. All rights reserved.
    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。
  • 週1時間だけの運動でうつ病リスクが低下

    強度にかかわらず週1時間だけでも何らかの運動をすると、将来うつ病を発症するリスクが低下する可能性があることが、ノルウェーの成人約3万4,000人を対象とした研究で明らかになった。

    詳細は「American Journal of Psychiatry」10月3日オンライン版に掲載された。

    この研究を実施したのはニューサウスウェールズ大学(オーストラリア)精神医学部准教授のSamuel Harvey氏をはじめとするオーストラリア、ノルウェー、英国の共同研究グループ。1984~1997年にノルウェーの精神障害や身体疾患のない健康な成人3万3,908人を対象に実施された「HUNTコホート研究」のデータを分析した。

    その結果、約11年間の追跡期間中に7%がうつ病を発症し、9%が不安障害を発症していたが、研究開始時に強度にかかわらず余暇に運動を定期的にしている人ではうつ病を発症するリスクが低いことが分かった。
    交絡因子を調整して解析した結果、対象者の全員が週1時間以上運動していれば、その後発症したうつ病の12%を予防できたと推定された。
    また、研究開始時に全く運動をしていなかった人では、週に1~2時間運動していた人と比べてうつ病を発症するリスクが44%高いことも示された。
    一方、運動と不安障害リスクとの関連は認められなかった

    うつ病の治験・臨床試験(新しい治療薬)情報をsmtで検索
    お近くの治験情報を全国から検索できます。

    ただ、今回の研究では運動時間が2時間を超えるとうつ病リスクの抑制効果は頭打ちとなり、運動時間が長ければよりリスクが低下するわけではないことも示された。
    これについてHarvey氏は「身体的な健康には運動時間が長いほどより多くのメリットが期待できるが、精神的な健康には同様のことは言えないようだ」と説明。
    その上で、強度にかかわらず、運動によるうつ病リスクの低下が認められたことから、同氏は「ウォーキングといった軽い運動をはじめ、どのような種類の運動も、メンタルヘルスにメリットがあるということが今回の研究結果で最も重要なポイント」と強調している。

    この研究結果について、米モンテフィオーレ医療センターのSimon Rego氏は「運動によるうつ病リスクの低減効果は、おそらく複数の機序を介したものと考えられるが、現時点でははっきりしたことは言えない」とした上で、「激しい運動でなくても、たった1時間の運動で良いというのは全く運動していない人にとってはハードルが低い。
    これは心強い結果だ」と話している。

    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2017年10月3日
    Copyright c 2017 HealthDay. All rights reserved.
    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。
  • インスタの写真がうつ病診断の手掛かりに    

    写真や動画を共有するソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のインスタグラムに投稿される写真の中に、投稿者がうつ病であるかどうかを予測する手掛かりがあることが新たな研究で示された。研究を率いた米ハーバード大学のAndrew Reece氏によると、投稿写真をスキャンしてうつ病の徴候を検知するコンピュータプログラムを用いることで、7割の確率でうつ病を正確に診断できたという。

     Reece氏は今回、米バーモント大学教授のChristopher Danforth氏と共同で、インスタグラムの投稿内容や精神疾患の病歴について研究グループと情報共有することに同意したユーザー166人の投稿写真4万3,950点を分析。機械学習のプログラムを用いることで投稿写真の特徴からうつ病を予測するモデルを開発した。

     その結果、166人のうち71人にうつ病の既往があったが、健康なユーザーの写真と比べてうつ病のユーザーの写真は青みが強く、明度や彩度は低い傾向が認められた。また、画像を加工する場合、うつ病のユーザーはモノトーンに変えるフィルタ(Inkwell)を好むのに対し、健康なユーザーは暖色系の明るい色味に変えるフィルタ(Valencia)を好む傾向があることも分かった。

    うつ病の臨床試験(新しい治療薬)情報をsmtで検索

    お近くの治験情報を全国から検索できます。

     Reece氏は「膨大なデータから微妙なパターンを見つけ出す作業は、人間よりもコンピュータの方が得意だ。今回の研究結果からは、うつ病の人は文字通り暗く色彩のないレンズを通して世界を見ていることが示唆された」と説明している。

     また、過去の研究でプライマリケア医がうつ病を正確に診断する割合は約42%と報告されているが、今回の研究ではインスタグラムの投稿写真を用いたコンピュータプログラムによるうつ病の検出率は70%に達し、プライマリケア医を上回ることが示された。ただし、Reece氏らは「(コンピュータプログラムを用いた)この方法は、医師による診断と競合するのではなく、あくまでも医師の診断を補助する方法として位置づけられるのではないか」と話している。

     米マウントサイナイ病院精神科のIgor Galynker氏によると、うつ病の人が暗く薄い色を好むことは、過去の研究で明らかにされているという。「沈んだ気分のことをブルーと表現し、赤い色は情熱と関連づけられるのには理由がある」と、同氏は説明している。

     なお、Reece氏らは今回の研究は予備的なものであり、使用したプログラムには追加の調整が必要だとしているが、Galynker氏は「この方法は自殺の抑止などにも効果が期待できるのではないか」と話している。ただ、この方法にはプライバシーに関する厄介な問題もつきまとう。今回の研究では当初500人以上の被験者が集められたが、多くはSNSのデータ共有に同意せず、研究への参加には至らなかったという。

     この研究結果は「EPJ Data Science」8月7日オンライン版に掲載された。

    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    abstract:リンク先
    HealthDay News 2017年8月8日
    Copyright © 2017 HealthDay. All rights reserved.
    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。
    記載記事の無断転用は禁じます。