• 植物性たんぱく質の摂取量が多いと心血管疾患リスクは低い NIPPON DATA 90データを解析、慶應大

    日本人の成人では、植物性たんぱく質を多く摂取するほど心血管疾患(CVD)による死亡リスクが低く、特に高血圧のない人でこの傾向が強いことが、慶應義塾大学衛生学公衆衛生学の栗原綾子氏らの研究グループの検討で分かった。

    植物性たんぱく質の摂取量が多いと、循環器系の疾患の中でも脳内出血による死亡率が低かったという。
    詳細は「Journal of Atherosclerosis and Thrombosis」8月9日オンライン版に掲載された。

    これまでの疫学研究で植物性たんぱく質の摂取量は血圧と逆相関することが報告されている。
    しかし、植物性または動物性たんぱく質の摂取や総たんぱく質の摂取と血圧やCVDとの関連については一定の方向性は示されていなかった。
    そこで、研究グループは今回、30歳以上の一般住民のランダムサンプルを対象とした大規模な前向き疫学研究(NIPPON DATA 90)のデータを用いて、食事からの植物性たんぱく質の摂取とCVDによる死亡率との関連を調べる研究を実施した。

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    研究では、研究開始時点(1990年)でCVDの既往のない30歳以上の成人男女7,744人(男性3,224人)を対象に15年間追跡し、食事からの植物性たんぱく質の摂取とCVDによる死亡率との関連を調べた。
    研究開始時に実施した3日間の秤量法に基づく半定量式食事歴法により植物性たんぱく質からの摂取エネルギーが総摂取エネルギーに占める割合(エネルギー比率)を評価した。

    平均13.9年の追跡期間中に1,213人が死亡し、このうち29.2%(354人)はCVD死であった。
    植物性たんぱく質のエネルギー比率で四分位に分けてCVD死との関連を調べた結果、植物性たんぱく質の摂取比率が大きいほどCVD死亡率は低くなる傾向がみられた。
    また、植物性たんぱく質のエネルギー比率が1%増加するごとにCVDによる死亡リスクは14%低下し(ハザード比0.86、95%信頼区間0.75~0.99)、脳内出血による死亡リスクは42%低下した(同0.58、0.35~0.95)。

    さらに、対象者を研究開始時の高血圧の有無で分けて解析したところ、特に高血圧のない群において、植物性たんぱく質の摂取比率とCVDおよび脳卒中による死亡率に有意な逆相関が認められた。

    以上の結果を踏まえて、栗原氏らは「日本人は植物性たんぱく質を多く摂取するほどCVDや脳内出血で死亡するリスクが低い可能性がある。
    こうした植物性たんぱく質の摂取による効果は脂肪や食塩摂取量、BMIとは関係なく、男女差もみられなかった」と結論。
    「特に高血圧のない人では植物性たんぱく質を多く摂取すると、将来CVDになりにくいことが示唆されたが、ベースライン調査以降に血圧上昇が抑えられた効果が反映されている可能性もある。
    こうした結果が得られた背景についてはさらなる研究で明らかにする必要がある」と述べている。

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    HealthDay News 2018年9月18日
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  • DXA法で判定したサルコペニア肥満は心血管リスクの予測に有用 日本人2型糖尿病患者で検討、東京医歯大ら

    2型糖尿病患者では、二重エネルギーX線吸収測定法(dual energy X-ray absorptiometry;DXA法)による全身の体組成測定を用いて判定したサルコペニア肥満が併存すると将来、心血管疾患を発症するリスクが高まる可能性のあることが、東京医科歯科大学大学院分子内分泌代謝学の福田達也氏と国立国際医療研究センター糖尿病内分泌代謝科の坊内良太郎氏らの研究グループの検討で分かった。

    また、骨格筋指数(SMI)が低いことに加えて内臓脂肪と皮下脂肪の比率(A/G比)または内臓脂肪量に基づきサルコペニア肥満を判定することが、心血管イベントリスクの予測に適している可能性も示唆された。
    詳細は「Cardiovascular Diabetology」4月10日オンライン版に掲載された。

    これまでの横断研究で、主に加齢に伴って筋肉量が減少し、筋力が低下するサルコペニアに肥満を伴う「サルコペニア肥満」は心血管疾患リスクを上昇させることが報告されている。

    また、サルコペニア肥満の判定には全身の脂肪量と除脂肪量(内臓や筋肉)を計測できるDXA法が適すると考えられている。
    しかし、DXA法による全身の体組成測定で判定したサルコペニア肥満が将来の心血管疾患の発症リスクの予測に有用かどうかは明らかにされていない。

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    研究グループは今回、サルコペニア肥満のリスクが高い2型糖尿病患者を対象に、DXA法による全身測定で判定したサルコペニア肥満と心血管疾患の発症リスクとの関連を調べ、またDXA法で評価した指標のうち、どの指標が心血管疾患の発症リスクの予測に有用なのかを調べる後ろ向き観察研究を行った。

    対象は、2008~2015年に東京医科歯科大学医学部附属病院に通院していた2型糖尿病患者716人(平均年齢65±13歳、女性47%)。
    追跡期間中にDXA法による全身の体組成測定を行い、内臓脂肪量に相当する腹部脂肪量(android fat mass)と臀部や太腿などの下半身の皮下脂肪量(gynoid fat mass)、骨格筋指数〔skeletal muscle mass index;SMI、四肢骨格筋量(kg)を身長(m)の二乗で除したもの〕を求めた。
    サルコペニア肥満はSMI低値(7.0kg/m2未満)に加えて、内臓脂肪と皮下脂肪のバランスの指標であるA/G比(android-gynoid比;内臓脂肪と皮下脂肪の比)、上半身の脂肪量、体脂肪率(%BF)が性特異的な中央値を超える場合、あるいはBMI 25kg/m2以上を伴う場合と定義した。

    A/G比を用いた場合、対象患者のうち83人(11.6%)にサルコペニア肥満が認められた。
    中央値で2.6年間の追跡期間中に、対象患者のうち53人が心血管疾患を発症した。
    交絡因子を調整した多変量解析の結果、サルコペニア肥満は心血管イベントの発症と有意に関連することが分かった。

    また、肥満の判定に用いた指標のうちA/G比(ハザード比2.63、95%信頼区間1.10~6.28、P=0.030)またはandroid fat mass(同2.57、1.01~6.54)で判定したサルコペニア肥満は心血管イベントの発症リスクと有意に関連したが、%BFおよびBMIを用いた判定では有意な関連は認められなかった。

    以上の結果を踏まえて、研究グループは「今回の結果から、DXA法による全身の体組成測定はサルコペニア肥満の判定に有用な検査法であり、SMI低値+A/G比またはandroid fat massで判定したサルコペニア肥満は、2型糖尿病患者における心血管イベントリスクの判定に有用な可能性があることが分かった。

    一方で、体脂肪率やBMIによるサルコペニア肥満の判定は心血管イベントリスクの予測には適さない可能性も示された」と結論づけている。

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    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報。体内のインスリン作用が不十分であり、それが起因となり血糖値が高い状態が続いていきます。症状など分類別に解説しています。

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    HealthDay News 2018年5月1日
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  • 「電解水」を用いた血液透析システムで心血管合併症リスクが低減 臨床研究で効果と安全性を検証、東北大グループ

    東北大学大学院附属創成応用医学研究センター特任教授の中山昌明氏らの研究グループは、水の電気分解によって生成される「電解水」を用いた新しい血液透析システムにより、通常の血液透析療法と比べて血液透析患者の全死亡と心血管合併症の複合エンドポイントの発症リスクを低減できたとする臨床研究の結果を「Scientific Reports」1月10日オンライン版に発表した。

    新しい透析治療を利用することで血液透析患者の心血管合併症が抑制され、患者の生存期間の延長と社会復帰を後押しするほか、医療費の抑制にも寄与する可能性があるとしている。

    日本国内の慢性透析患者数は2015年末の時点で32万人に達し、今後も増加が見込まれている。
    一般の人と比べて透析患者の予後は不良で、特に心機能の低下による心不全や動脈硬化が進行して脳卒中や心筋梗塞などを引き起こすリスクが高まるため、心血管合併症が死因のトップとなっている。
    研究グループによると、心血管合併症の原因には透析中に生じる生体内の酸化ストレスと炎症が関与する可能性が示唆されているが、これらを抑制する手段は現時点では見出されていないという。

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    こうした現状を鑑み、研究グループは水の電気分解によって生成される「電解水」が生体内で酸化ストレスを抑える働きに着目。
    透析治療への電解水の応用を目指して2006年から株式会社日本トリムと共同研究を開始し、電解水を用いた血液透析システムを開発した。

    その仕組みは、水道水を活性炭濾過し、軟水化した後に電気分解装置を通して陰極側に生成された水素分子を含む水を逆浸透圧装置に導入して、溶存水素が豊富(30~100ppb含有)な血液透析液を作製する。
    この溶存水素は、人工腎臓を介してシャント血に移動して呼気中から排泄される(透析中の溶存水素の平均呼気中濃度は60ppm)というもの。
    2011年からはこの新しい透析システムを利用した5年間に及ぶ臨床研究を行った。

    臨床研究では、国内7施設の慢性血液透析患者309人を対象に、非盲検オープンデザインで電解水透析群(161人)と通常の血液透析群(148人)に割り付けて、全死亡と心血管合併症(うっ血性心不全、虚血性心疾患、脳卒中、虚血による下肢切断)の発症を5年間追跡した。

    平均で3.28年間の追跡期間中、透析自体の臨床的効果と安全性には両群間で違いはみられなかったが、電解水透析群では透析後の高血圧が改善し、降圧薬の服薬量も有意に減少した。

    追跡期間中に心血管合併症は91件観察された(電解水透析群が41件、通常の血液透析群が50件)。
    多変量コックス比例ハザードモデルで年齢や心血管疾患の既往歴など複数因子を調整した解析の結果、電解水透析は心血管合併症の発症に独立して有意な影響を及ぼす因子であり、通常の血液透析群と比べて心血管合併症リスクが41%低下することが分かった(ハザード比0.59、95%信頼区間0.38~0.92)。

    以上の結果を踏まえて、研究グループは「電解水を用いた新しい透析システムは、従来課題とされてきた血液透析患者の高い死亡率や心血管合併症リスクを低減させる解決手段になる可能性がある」と期待を示している。

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    HealthDay News 2018年1月15日
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  • 夫婦関係の変化が男性の健康に影響

    夫婦関係が良くなると夫の健康状態は良好に保たれるが、夫婦関係が悪くなると健康状態も悪化する可能性がある―こんな研究結果が「Epidemiology & Community Health」11月号に掲載された。

    この研究では、夫婦関係の変化が男性のBMI(体格指数)や脂質値などの心血管リスク因子の変化にわずかだが関連することが示されたという。

    英ブリストル大学のIan Bennett-Britton氏らは今回、子どもが生まれた既婚男性を19年間にわたり追跡した英国の研究データを用い、研究開始時から6年後の夫婦関係の変化と19年後の心血管リスク因子との関連について検討した。
    解析対象は研究開始時と6年後に夫婦関係に関する質問票に回答した男性620人とした。

    収入や年齢などのさまざまな因子で調整して解析した結果、研究開始時から6年後の調査時までに夫婦関係に変化はなく常に良好だった男性と比べ、夫婦関係が改善した男性では19年後のLDLコレステロール値が9.7mg/dL、BMIは1.07低かった。
    また、夫婦関係の改善は総コレステロール値と拡張期血圧値の改善との間にもより弱いながらも関連が認められた。

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    一方、同期間に夫婦関係が悪化した男性では、常に関係が良好だった男性と比べて拡張期血圧値が2.74mmHg悪化していた。
    なお、一貫して「夫婦関係が悪い」と答えた男性では心血管リスク因子への悪影響はほとんどみられなかった。

    こうした心血管リスク因子にはさまざまな要因が影響しており、今回の研究は因果関係を証明するものではない。Bennett-Britton氏は「結婚と健康との間には明白な関係性があることが多くの研究で示されているが、単に健康で裕福な人の方が結婚しやすいためにこの現象が生じているのか、それとも結婚そのものが保護効果を持つのかは明らかでない」と説明。
    「いずれにしても、今回分かった夫婦関係の経時的な変化が及ぼす影響は、個人にとっては小さいものだが、社会全体でみればかなり大きなものと考えられるだろう」と述べている。

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    HealthDay News 2017年10月9日
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  • 空気清浄機で大気汚染による心臓へのダメージを低減できる可能性

    高レベルの大気汚染は心血管などの状態を悪化させることが指摘されているが、空気清浄機を使用することでそのダメージから身を守ることができる可能性が中国の小規模研究で示唆された。詳細は「Circulation」8月15日号に掲載された。

     この研究は、復旦大学(中国)のHaidong Kan氏らが健康な大学生55人を対象に実施したもの。学生が住んでいる学生寮の部屋に本物または偽物の空気清浄機を設置し、室内と屋外の微小粒子状物質(PM2.5)濃度を測定した。

     その結果、本物の空気清浄機を使用すると、偽物の空気清浄機を使用した場合と比べて室内でのPM2.5への平均曝露量は82%減少した。1日当たりのPM2.5への平均曝露量は、本物の空気清浄機を使用した場合で24.3μg/㎥、偽物の空気清浄機を使用した場合で53.1μg/㎥だった。

     さらに、本物または偽物の空気清浄機を設置してから9日後、学生に血液検査と尿検査を実施したところ、PM2.5への曝露量が増大するほどコルチゾールなどのストレスホルモン値が上昇していることが分かった。また、血糖やアミノ酸、脂肪酸、脂質の値も、使用した空気清浄機が本物か偽物かで差が生じていた他、PM2.5への曝露量が多かった学生では血圧値の上昇やインスリン抵抗性、酸化ストレスおよび炎症のマーカーの上昇が認められたという。

     このことから、Kan氏らは「PM2.5への曝露量の増加に伴うこうした代謝物やバイオマーカーの変化は、大気汚染が心血管に有害な作用をもたらしている一因である可能性がある」と指摘している。

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     米国心臓協会(AHA)のプレスリリースで、同氏らは、空気清浄機の使用によって(1)短期的なストレスホルモン値の低下が認められた(2)1日当たりのPM2.5への曝露量が世界保健機関(WHO)の定める基準範囲内に低下した―ことが今回の研究から得られた主な知見だと紹介。その上で「空気清浄機が健康に有益であることが明らかになったが、実際の生活環境下でも有効なのかどうかについては現時点でははっきりとしていない。また、中国は欧米に比べると大気汚染のレベルが高いため、今回の結果が他の国にも当てはまるのかどうかは不明」として、空気清浄機の長期的な効果や、大気汚染のレベルが低い地域に住む人への効果についてさらなる研究が必要だと述べている。

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    HealthDay News 2017年8月14日
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  • 日本の医療費増加に最も影響する心血管危険因子とは? 獨協医大の研究グループ

    健康診断を受診した茨城県の住民を対象とした研究から、心血管危険因子の中でも「高血圧」が医療費の増加に最も影響を及ぼす因子であり、その影響度は糖尿病や脂質異常症よりも大きく、腹部肥満の有無にかかわらないことを、獨協医科大学公衆衛生学准教授の西連地利己氏らの研究グループが明らかにした。生活習慣病に関連した医療費を抑えるには、腹部肥満の有無にかかわらず高血圧の予防が肝要だという。詳細は「Journal of Epidemiology」8月号に掲載された。

     これまで糖尿病や脂質異常症、高血圧といった心血管危険因子と腹部肥満が医療費に及ぼす影響は明らかにされていなかった。そこで、西連地氏らは、茨城県の健康診断を受診した住民を対象とした茨城県健康研究(Ibaraki Prefectural Health Study)のデータを用いて、肥満に関連した心血管危険因子の医療費への影響度を腹部肥満の有無別に比較検討した。

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     対象は、同研究の第2コホートの参加者のうち、国民健康保険に加入する40~75歳の住民4万3,469人。2009~2013年の対象者の診療報酬データを追跡し、糖尿病、LDL-コレステロール(LDL-C)高値、HDL-コレステロール(HDL-C)低値、高血圧の各心血管危険因子による医療費への影響度を腹部肥満の有無別に比較検討した。なお、腹部肥満はウエスト周囲長が男性で85cm以上、女性で90cm以上と定義した。

     その結果、心血管危険因子および腹部肥満がない場合と比べた医療費比(health expenditure ratio;HER)は、腹部肥満を伴わない場合には糖尿病が1.58倍、高血圧が1.31倍、HDL-C低値が1.27倍、LDL-C高値が1.06倍であり、肥満を伴う場合にはそれぞれ1.42倍、1.26倍、1.11倍、1.03倍、腹部肥満のみで他に心血管危険因子がない場合には1.15倍であった。また、腹部肥満を伴うLDL-C高値を除いて、各危険因子と医療費との間には有意な関連が認められた。

     一方で、各心血管危険因子の人口寄与割合(population attributable fraction;PAF)を比較したところ、腹部肥満を伴わない場合には高血圧が6.5%と最も高く、糖尿病(2.8%)、LDL-C高値(0.8%)、HDL-C低値(0.7%)が続き、腹部肥満を伴う場合でも高血圧が5.0%と最も高く、糖尿病(2.3%)、腹部肥満(1.0%)、HDL-C低値(0.4%)が続いた。

     以上の結果から、西連地氏らは「肥満に関連するとされる心血管危険因子の中でも高血圧は、腹部肥満の有無にかかわらず医療費の増加に最も大きく寄与すると考えられる」と結論づけている。

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    HealthDay News 2017年8月21日
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  • 内臓脂肪と皮下脂肪の面積比は心血管疾患の予測因子 東京医歯大ら、2型糖尿病患者で検討

    2型糖尿病患者では、腹部CT検査で求めた内臓脂肪面積(VFA)と皮下脂肪面積(SFA)の比〔visceral fat area(VFA)/subcutaneous fat area(SFA);V/S比)は心血管疾患(CVD)発症の予測因子としてBMIよりも優れる可能性のあることが、東京医科歯科大学大学院分子内分泌代謝学の福田達也氏と国立国際医療研究センター糖尿病内分泌代謝科の坊内良太郎氏らの検討で分かった。詳細は「Journal of Diabetes Investigation」7月7日オンライン版に掲載された。

     坊内氏らは既に、2型糖尿病患者では、皮下脂肪が少なく内臓脂肪が多い状態は動脈硬化の進展と強く関連する一方で、皮下脂肪が多いと動脈硬化の進展に保護的に働く可能性があることを報告している。同氏らは今回、V/S比に着目し、2型糖尿病患者を対象にV/S比がCVDの初回発症率または再発率とどのように関連するのかを検討する後ろ向き観察研究を行った。

    同氏らは、外来の2型糖尿病患者682人(平均年齢64±13歳、女性が約41%)を対象に、デュアル生体インピーダンス解析(BIA)によりVFAとSFAを評価した。対象患者をV/S比で四分位に分けて、CVDの初回発症率または再発率との関連を比較検討した。CVDは脳卒中、不安定狭心症、心筋梗塞、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)または冠動脈バイパス術(CABG)、血管造影の施行、末梢動脈疾患(PAD)による下肢切断、CVD死と定義した。

     中央値で2.5年の追跡の結果、対象患者のうち21人がCVDを発症した。CVDを発症した患者数はV/S比の上昇に伴って増加した。共変数を調整した多変量モデルにおいて、V/S比の1標準偏差(SD)上昇はCVD発症率の増加と有意に関連した(ハザード比1.82、95%信頼区間1.09~3.04、P=0.021)。同モデルにおいて、推算糸球体濾過量(eGFR)、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、抗血小板薬の使用、HbA1c値はCVD発症の有意な予測因子であったが、VFA、SFAおよびBMIとCVD発症率との間には有意な関連はみられなかった。

     年齢やeGFR、BNP、抗血小板薬の使用、HbA1c値にV/S比を加えた場合には、CVD発症のnet reclassification improvement(NRI)とintegrated discrimination improvement(IDI)はともに有意に改善したが、VFA、SFAおよびBMIによる予測能の改善は有意ではなかった。

     以上の結果を踏まえ、坊内氏らは「2型糖尿病患者において、BIAで評価したV/S比はCVDの独立した予測因子となる可能性がある」と結論づけている。

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    HealthDay News 2017年7月24日
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