• 2型糖尿病はNAFLD患者の肝線維化進展のリスク因子か 中年期の日本人患者約1,500人を分析

    中年期の非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)患者は、2型糖尿病が併存すると高度な肝線維化への進展リスクが高まる可能性があることが、大垣市民病院(岐阜県)消化器内科の多田俊史氏らの研究グループの検討で分かった。2型糖尿病は、年齢(50歳以上)と血清アルブミン低値とともに高度な肝線維化への進展の独立したリスク因子であることが示されたという。研究の詳細は「Journal of Gastroenterology and Hepatology」5月21日オンライン版に掲載された。

     肝線維化が進展したNAFLD患者の予後は悪いことが知られているが、その臨床上のリスク因子は明らかになっていない。研究グループは今回、肝線維化の重症度が低い中年期のNAFLD患者を対象に、肝線維化進展のリスク因子について検討するため観察研究を実施した。

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     対象は、2006~2016年に、超音波検査で脂肪肝と診断された連続症例1万3,942人のうちNAFLDの診断基準を満たし、肝線維化の重症度が低かった(肝線維化指標のFIB-4 Indexが1.3未満)36~64歳の患者1,562人。対象患者の年齢(中央値)は54.0歳で、56.7%が男性であった。なお、FIB-4 Indexが2.67を超えた場合を「高度な肝線維化」と定義した。

     中央値で7.5年の追跡期間中に、186人(11.9%)で高度な肝線維化が認められた。高度な肝線維化の3年、5年、7年および10年累積発症率はそれぞれ4.4%、6.7%、11.0%、16.7%であった。

     年齢や喫煙習慣、BMIなどで調整した多変量解析の結果、「50歳以上」「血清アルブミン低値(4.2g/dL未満)」「2型糖尿病の併存」の3つの因子はいずれも、高度な肝線維化への進展の独立したリスク因子であることが分かった(ハザード比は各2.121、1.802、1.879、P値はいずれも<0.001)。高度な肝線維化の3年、5年、7年および10年累積発症率は、2型糖尿病のない患者(1,077人)ではそれぞれ3.6%、5.0%、8.2%および12.9%だったのに対し、2型糖尿病を併存した患者(485人)ではそれぞれ6.1%、10.4%、16.7%および24.0%であった。一方、脂肪肝の進行の程度については、高度な肝線維化への進展との関連は認められなかった。

     これらの結果を踏まえ、多田氏らは「2型糖尿病の併存は、50歳以上および血清アルブミン低値に加えて、中年期NAFLD患者における高度な肝線維化への進展の独立したリスク因子であることが分かった」と結論。一方で、脂肪肝の進行度や性、喫煙習慣、肥満、慢性腎臓病、高血圧、脂質異常症といった因子は高度な肝線維化への進展とは関連しないことも示されたとしている。

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    HealthDay News 2019年6月10日
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  • 大腿骨近位部骨折で2型糖尿病患者の全死亡リスク増 日本人患者の大規模コホート研究を解析

    日本人の2型糖尿病患者は、大腿骨近位部骨折があると全死亡リスクが高まる可能性があることが、九州大学大学院病態機能内科学教授の北園孝成氏と白十字病院(福岡県)副院長・糖尿病センター長の岩瀬正典氏らの研究グループの検討で分かった。これらの関連は、肥満度を表す体格指数(BMI)や喫煙習慣などの因子のほか、心血管疾患(CVD)や末期腎不全(ESRD)の併存とは関係なく認められたという。研究の詳細は「Journal of Diabetes Investigation」5月12日オンライン版に掲載された。

     2型糖尿病患者は、大腿骨近位部骨折を来たしやすいとされる。また、大腿骨近位部骨折を含む脆弱性骨折は死亡率を高めることが報告されている。しかし、2型糖尿病患者における大腿骨近位部骨折と死亡リスクとの関連については、あまり検討されていない。そこで、研究グループは今回、大規模な前向き疫学調査である福岡県糖尿病患者データベース研究(Fukuoka Diabetes Registry;FDR)のデータを用いて、大腿骨近位部骨折、上肢骨折、心血管疾患(CVD)および末期腎不全(ESRD)と全死亡との関連を調べた。

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     研究では、4,923人の2型糖尿病患者(平均年齢65歳、うち男性2,790人)を対象に、中央値で5.3年間追跡した。追跡期間中に110人が大腿骨近位部骨折を、801人は上肢骨折を来し、1,344人はCVDを、104人はESRDを発症した。

     追跡期間中に309人が死亡した。解析の結果、大腿骨近位部骨折のある患者では、そうでない患者に比べて全死亡リスクが有意に高かった(多変量調整オッズ比2.67、95%信頼区間1.54~4.41)。一方、上肢骨折と全死亡リスクとの間に有意な関連は認められなかった。

     また、CVDやESRDを併存した患者では、これらの疾患がない患者に比べて全死亡リスクは有意に高いことも分かった〔多変量調整オッズ比(95%信頼区間)はそれぞれ1.78(1.39~2.70)、2.36(1.32~4.05)〕。さらに、CVDおよびESRDで調整した解析でも、大腿骨近位部骨折と全死亡との関連は有意であり続けた(同2.74、1.58~4.54)。なお、大腿骨近位部骨折患者の死因は感染症(40.9%)と悪性腫瘍(25.0%)、CVD(15.0%)であった。

     これらの結果を踏まえ、岩瀬氏らは「2型糖尿病患者では、CVDやESRDと独立して、大腿骨近位部骨折は全死亡リスクの上昇と関連する可能性がある。今回の結果から、高齢の糖尿病患者において、大腿骨近位部骨折は生命予後に関わる非常に重要なイベントだといえる」と述べている。一方、「大腿骨近位部骨折の予防が2型糖尿病患者の生存率向上につながるか否かについては、今後の研究結果が待たれる」と同氏らは付け加えている。

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    HealthDay News 2019年6月10日
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  • 沖縄野菜の摂取と2型糖尿病発症との関連は? JPHC研究

    ビタミンやミネラル、葉酸など栄養価が高く、抗酸化物質が比較的多く含まれていることで知られる「沖縄野菜」を多く摂取しても、2型糖尿病の発症リスクの低減にはつながらないとする研究結果を、国立がん研究センターなどの多目的コホート(JPHC)研究グループが「Journal of Epidemiology」5月11日オンライン版に発表した。

     JPHC研究では、これまで抗酸化物質を多く含む葉物野菜やアブラナ科野菜の摂取量が多い人では、糖尿病リスクがわずかに低いことを報告している(Br J Nutr 2013; 109(4): 709-717)。研究グループは今回、抗酸化物質を比較的多く含む「沖縄野菜」に着目。同研究に参加した45歳以上の男女約1万人を長期にわたり前向きに追跡したデータを用いて、沖縄野菜の摂取量と糖尿病の発症との関連を調べる研究を行った。

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     研究では、ベースライン時とした1995年に沖縄県中部、1998年に沖縄県宮古の計2地域に在住し、糖尿病や循環器疾患、がんの既往がない45~74歳の男女1万732人(男性4,714人、女性6,018人)を対象に、前向きに5年間追跡した。ベースライン時の147項目の食物摂取頻度調査票への回答から、参加者の7種類の沖縄野菜(チンゲン菜、からし菜、ゴーヤ、フダンソウ、ヘチマ、ヨモギ、パパイヤ)の摂取量を評価。参加者を沖縄野菜の摂取量で3つの群に分けた上で、2型糖尿病の発症率を比較した。

     追跡期間中に、216人(男性123人、女性93人)が新たに2型糖尿病を発症したと報告していた。年齢や肥満度(BMI)、喫煙や飲酒の習慣などを調整した解析でも、沖縄野菜全体の摂取量と2型糖尿病リスクとの間には、男女ともに有意な関連はみられなかった〔全体の摂取量が最も少ない群と比べた最も多い群のオッズ比(95%信頼区間)は、男性では1.22(0.74~2.01)、P=0.53、女性では0.96(0.57~1.62)、P=0.89〕。また、沖縄野菜の種類別の解析でも、これらの間に有意な関連はみられなかった。

     これらの結果を踏まえ、研究グループは「沖縄野菜の摂取量は糖尿病の発症と関連しないことが示された」と結論づけている。一方、今回の対象者は沖縄県に在住する人に限定されていたほか、沖縄野菜の摂取量の群間差が小さかったことが影響した可能性があることから、今後さらなる研究が必要だとしている。

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    HealthDay News 2019年6月3日
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  • 血糖管理不良は筋肉量の減少につながる可能性 肥満のない2型糖尿病患者で強い関連、阪大グループ

    2型糖尿病患者では、特に肥満がない場合において、血糖コントロール不良であるとサルコペニアである確率が高いことが、大阪大学大学院老年・総合内科学講師の杉本研氏と教授の楽木宏実氏らの研究グループの研究から示唆された。HbA1c高値は、筋力よりも筋肉量の減少と強く関連していることも分かったという。詳細は「Journal of Diabetes Investigation」5月9日オンライン版に掲載された。

     2型糖尿病は、加齢に伴って骨格筋量と骨格筋力が低下する「サルコペニア」のリスク因子であると考えられている。しかし、2型糖尿病患者の血糖コントロール状況とサルコペニアの有病率との関連は明らかになっていない。そこで、杉本氏らは今回、定期的に医療機関を受診している2型糖尿病患者と高齢者の一般集団を対象に、これらの関連を調べる横断研究を実施した。

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     対象は、2型糖尿病患者のサルコペニアについて検討している進行中の多施設共同研究(MUSCLES-DM研究)に参加した40歳以上の患者746人と、「ながはまコホート」に参加している60歳以上の一般集団2,067人(平均年齢はそれぞれ69.9歳、68.2歳)。なお、サルコペニアは、アジアサルコペニアグループ(Asian Working Group for Sarcopenia;AWGS)の診断基準を用いて、握力または歩行速度の低下、骨格筋量指数(Skeletal Muscle Mass Index;SMI)の低下により判定した。

     その結果、2型糖尿病患者のうち7.0%(52人)がサルコペニアを有していた。サルコペニアの有病率は、HbA1c値の上昇に伴って増加がみられた。これらの線形関係は、特にBMIが22.3kg/m2未満の肥満のない2型糖尿病患者で著明であった(サルコペニアの有病率は、HbA1c値6.5%未満群7.0%、6.5%以上7.0%未満群18.5%、7.0%以上8.0%未満群20.3%、8.0%以上群26.7%)。

     また、HbA1c値とサルコペニアの有病率との関連は、体重や体脂肪といった身体計測値や糖尿病の罹病期間などの因子とは独立したものであった。さらに、HbA1c値の上昇は、握力(8.0%以上群のオッズ比は1.89、P=0.058)や歩行速度(同1.13、P=0.672)の低下よりも、SMI低値(同5.42、P<0.001)と強く関連していた。一方、血糖値が正常だった高齢者の一般集団では、血糖値とサルコペニアの有病率との間に関連は認められなかった。

     以上の結果から、杉本氏らは「2型糖尿病患者の血糖コントロール状況は、他の因子とは独立してサルコペニアの有病率と関連することが分かった。血糖コントロールが不良な肥満のない高齢患者では、サルコペニアの有無を慎重に調べ、予防に努める必要がある」と述べている。

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    HealthDay News 2019年5月27日
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  • 多因子の管理目標達成により冠動脈疾患リスクが減少 糖尿病群と非糖尿病群で比較、新潟大研究グループ

    血糖、血圧、脂質、喫煙習慣の管理目標を達成することで、糖尿病の有無にかかわらず、冠動脈疾患(CAD)の発症リスクが低下する可能性があることが、新潟大学血液・内分泌・代謝内科学特任准教授の藤原和哉氏らの研究で明らかになった。4つのリスク因子のうち2つの管理目標を達成すると、糖尿病群と非糖尿病群のいずれにおいてもCADリスクは大幅に低減することが分かった。詳細は「Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」4月17日オンライン版に掲載された。

     2型糖尿病患者の多くは血糖、血圧、脂質など複数のリスク因子を抱えている。しかし、実臨床において、修正可能なリスク因子の全ての管理目標を達成することは極めて難しい。そこで、藤原氏らは今回、血圧、LDL-コレステロール(LDL-C)、HbA1cおよび喫煙習慣の多因子の管理目標を達成するとCADリスクが低下するのか否かを、糖尿病の有無別に検討するため、コホート研究を実施した。

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     研究では、全国規模の診療報酬明細書データベースを用いて、2008~2013年のベースライン時にCADがなく、3年間以上追跡し得た計22万894人の会社員とその家族(18~72歳)を対象に、前向きに平均4.8年間追跡して分析した。対象者のうち糖尿病群は1万3,608人(平均年齢50.0±8.2歳)、非糖尿病群は20万7,286人(同44.0±8.5歳)であった。

     両群ともに、2つの管理目標を達成した者の割合が最も高かった(糖尿病群では39.6%、非糖尿病群では36.4%)。分析の結果、糖尿病の有無に関係なく、2つのリスク因子の管理目標を達成した群と比べて、管理目標を1つのみ達成した群および1つも達成していない群では、CADリスクがそれぞれ2倍および4倍に上昇することが分かった。

     また、修正可能な血圧、LDL-C、HbA1c、喫煙習慣の4つのリスク因子全ての管理目標を達成した糖尿病群では、血圧、LDL-C、喫煙習慣のうち2つの管理目標を達成した非糖尿病群と比べてCADリスクが上昇することはなかった。一方で、4つのリスク因子全ての管理目標を達成していない糖尿病群では、2つの管理目標を達成した非糖尿病群と比べてCADリスクが9.4倍に上昇していた。

     これらの結果を踏まえ、藤原氏らは「糖尿病群と非糖尿病群のいずれにおいても、リスク因子の管理目標を達成することでCADリスクが低下することが分かった。また、糖尿病患者においても血糖、血圧、LDL-C、喫煙習慣の4つのリスク因子の管理目標を達成することで、CADリスクは、血圧、LDL-C、喫煙習慣のうち2つの管理目標を達成した非糖尿病群と同程度まで減少する可能性が示された」と結論づけている。

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    HealthDay News 2019年5月7日
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  • 糖尿病診療の質を評価、網膜症と腎症の検査実施に課題 大規模レセプトデータを分析

    大規模レセプトデータの分析から、近年、定期的に医療機関を受診している糖尿病患者において、HbA1c検査や血中脂質検査を年1回以上受け、併存する高血圧や脂質異常症の治療を受けている患者の割合は高いことが、国立国際医療研究センター研究所糖尿病情報センター室長の杉山雄大氏と東京大学大学院公衆衛生学の田中宏和氏らの共同研究で明らかになった。一方、糖尿病網膜症検査(眼底検査)や尿アルブミン検査の実施率は依然として低く、課題があることも浮き彫りになった。詳細は「Diabetes Research and Clinical Practice」3月号に掲載された。

     糖尿病の合併症を予防するには、早期発見、早期治療が肝要となる。そのためには、「行うべき治療や検査を実施する」診療のプロセスを改善することが必要となる。杉山氏らは今回、大規模なレセプト(診療報酬請求明細書)データベースを用いて、こうしたプロセスを評価した糖尿病診療の質の推移を分析した。

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     研究では、複数の健康保険組合から成るレセプトデータベースを用いて、2006年4月~2016年3月の加入者約370万人のうち、2006、2008、2010、2012、2014年度に、医療機関を3カ月に1回以上受診し、かつ糖尿病治療薬を処方されていた約4万6,000人のデータを抽出。それぞれ翌年度に、日本糖尿病学会が発行する「糖尿病治療ガイド」などで推奨されている検査や処方薬を受けている患者の割合を算出し、2007年度から2015年度にかけて推移を調べた。なお、入院した患者や定期的に受診しなかった患者は解析から除外した。

     その結果、3カ月に1回以上受診し、糖尿病治療薬の処方を受けていた患者では、翌年度に約95%がHbA1c検査を、約85%は血中脂質検査を1回以上受けていたことが分かった。また、高血圧、脂質異常症を併存した患者がそれぞれ「ACE阻害薬あるいはARBの処方」、「スタチンの処方」を受けている割合には上昇傾向が見られた。

     一方で、眼底検査を年1回以上受けている患者の割合は全体で40%程度にとどまり、実施率には上昇は見られなかった(2007年度42.0%、2011年度38.5%、2015年度38.7%)。また、尿中アルブミン検査の実施率(200床未満の施設に限る)は2007年度の14.0%から2011年度には21.5%と上昇傾向が見られたものの、2015年度でも24.2%にとどまっていた。

     さらに、年齢や性など関連する要因を統計学的に調整した分析の結果、インスリンを処方されている患者は、経口血糖降下薬だけを処方されている患者に比べて、適切な検査や薬剤を処方される割合が高かった。また、200床以上の中規模以上の病院や小規模病院で糖尿病治療薬の処方を受けている患者では、診療所の患者よりもこの割合が高いことも分かった。

     これらの結果を踏まえ、杉山氏らは「糖尿病診療の質を向上させるため、関連学会が推奨する適切な検査や薬剤処方をさらに普及させることが望まれる。今後は、地域や医療施設の特性による糖尿病診療の質の差などを分析しながら、診療の実態を把握し、質の向上を目指した研究を進めていきたい」と述べている。

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    HealthDay News 2019年4月1日
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  • 2型糖尿病患者の「血糖・血圧・脂質」値に季節変動 JDDM研究データを分析

    日本人の2型糖尿病患者を対象に調査した結果、HbA1c、血圧、脂質の管理目標達成率には季節変動がみられることが、東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科准教授の坂本昌也氏らの研究グループの検討で分かった。いずれの指標も、達成率は冬季(12月~翌年2月)よりも夏季(6~8月)の方が高かったという。研究の詳細は「Diabetes Care」2月10日オンライン版に掲載された。

     2型糖尿病治療の目的は、主に心血管イベントの予防と糖尿病の進展抑制であるが、目標を達成するには血糖値だけでなく血圧や脂質のコントロールが不可欠である。しかし、これまで実施された大規模臨床試験では、これらの管理目標値を同じように達成しても、心血管イベントの抑制効果は一致した結果が得られていない。

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     坂本氏らは、その要因の一つとしてHbA1c、血圧、脂質の測定値に季節変動がみられる点に着目。日本全国の糖尿病専門病院およびクリニックが参加した糖尿病データマネジメント研究会(JDDM)による多施設共同研究のデータを用いて、HbA1c、血圧、LDL-コレステロール(LDL-C)の管理目標達成率の季節変動に影響する要因を調査した。

     対象は、JDDMによる多施設共同研究に参加した日本全国の2型糖尿病患者10万4,601人のうち、2013~2014年の2年間にHbA1cおよび血圧、LDL-Cを12回以上測定した患者4,678人(平均年齢61.3歳)。管理目標値は、HbA1c値が7%未満、血圧値が130/80mmHg未満、LDL-C値が100mg/dL未満と定義した。

     その結果、3項目全て、あるいはHbA1c、血圧、LDL-Cそれぞれの目標達成率には季節変動がみられ、いずれも夏季に対し冬季の方が低いことが分かった〔3項目全て達成した割合は、夏季15.6%に対し冬季は9.6%、HbA1c値では各53.1%、48.9%、収縮期血圧(SBP)値では各56.6%、40.9%、LDL-C値では各50.8%、47.2%〕。夏季と冬季の目標達成率の差はSBP値が最も大きかった。

     多変量回帰分析により、目標達成率の低下に影響する因子を調べた結果、冬季には「BMI 25以上」および「糖尿病罹病期間10年以上」の人でHbA1cの目標達成率が低下し、「65歳以上」の人でSBP達成率が低下することが明らかになった。さらに、季節にかかわらず、インスリンおよびスルホニル尿素(SU)薬の使用は3項目全ての目標達成率の低下と関連していた。

     以上の結果から、坂本氏らは「2型糖尿病患者のHbA1c、血圧、脂質の管理目標達成率には季節変動がみられることが分かった。日常診療で2型糖尿病を管理する際には、これら3つの指標の季節変動を考慮する必要がある」と結論。その上で、「冬季にこれらの指標の管理を強化することは、心血管イベント予防につながる可能性がある」と述べている。

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  • 夕食から就寝までの時間はHbA1c値に影響しない? 中高年の日本人男女で分析、岡山大

    中年期以降の日本人は、夕食から2時間以内に就寝してもHbA1c値に影響はみられないとする研究結果を、岡山大学大学院保健学研究科看護学分野准教授の芳我ちより氏らの研究グループが「BMJ Nutrition, Prevention & Health」1月21日オンライン版に発表した。HbA1c値の変化には、BMI高値やトリグリセライド値、血圧値、運動や喫煙、飲酒の習慣による影響の方が大きかったという。

     健康的な食事習慣として、一般的に就寝の2時間前には夕食を済ませておくことが推奨されている。しかし、夕食から就寝までの時間がHbA1c値に与える影響については明らかになっていなかった。そこで、芳我氏らは今回、中高年の日本人男女を対象に、夕食から就寝までの時間が2時間以内だった場合のHbA1c値への影響を調べるため、コホート研究を実施した。

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     この研究は、岡山県で2012年4月から2014年3月にかけて実施した特定健診データを用いたもの。対象は、2012年のベースライン時に、糖尿病前症および糖尿病ではなかった国保被保険者の40~74歳の男女1,573人(男性が597人、女性が994人、平均年齢は男性が65.0歳、女性が64.8歳)。質問票への回答に基づいて夕食から就寝までの時間を評価し、2014年まで追跡してHbA1c値の変化に対する影響を分析した。

     平均HbA1c値の推移をみると、2012年には5.2%だったが、2013年には5.58%へと上昇し、2014年には5.58%と維持されていた。また、ベースライン時には、男性の16.1%(83人)と女性の7.5%(70人)が、夕食から2時間以内に就寝する習慣があった。

     解析の結果、夕食から2時間以内に就寝する習慣があっても、男女ともにHbA1c値の上昇に対する影響はみられないことが分かった。一方で、HbA1c値の変化には、喫煙習慣(P=0.013)とアルコール摂取量(P=0.010)、BMI高値(P<0.001)が影響した可能性が示された。

     これらの結果を踏まえ、芳我氏らは「調査対象のサンプルバイアスによる限界はあるが、一般に考えられるのとは逆に、夕食から2時間以内に就寝してもHbA1c値の変化に影響をもたらさない可能性が示された」と結論。その上で、「ただでさえ睡眠時間が短い日本人にとって、夕食後の眠気を我慢してまでも就寝時刻を遅くする必要はないことが明らかになれば、有用な新常識となりうる。また、血糖値などの糖代謝を改善するには、食生活の改善や十分な睡眠、適度な運動、禁煙や適量の飲酒などを習慣づける方が重要な役割を担っている可能性がある」と述べている。

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    HealthDay News 2019年1月24日
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  • 手軽なウォーキングで高齢者の筋肉脂肪が減少 糖尿病予防に有用か、名古屋大学など

    自宅で手軽に行えるウォーキングやレジスタンストレーニングを10週間行うと、糖尿病のリスク因子とされる筋肉内に蓄積した脂肪を減らせる可能性があることが、日本人の高齢者を対象に行った研究で明らかになった。高齢者のレジスタンストレーニングはサルコペニア対策の一つとされるが、筋肉を増やすだけでなく、筋肉脂肪を減らし、筋肉の質を改善するメリットもあると考えられるという。研究は、名古屋大学総合保健体育科学センター教授の秋間広氏と中京大学、早稲田大学が共同で実施し、詳細は「European Review of Aging and Physical Activity」11月19日オンライン版に掲載された。

     筋肉内に蓄積した筋肉脂肪は“第三の脂肪”として知られ、インスリン抵抗性を引き起こし、糖尿病の発症リスクを高める可能性が指摘されている。これまでの研究で、専用のトレーニングマシンを用いた高負荷のレジスタンストレーニングは筋肉脂肪の減少に有効と報告されている。しかし、こうした運動は自宅で手軽に行えないという課題があった。そこで、秋間氏らは今回、自宅で手軽に行えるウォーキングと自分の体重を負荷として用いる自重負荷レジスタンスレーニングに着目。高齢者を対象に、これらの運動が筋肉脂肪に及ぼす影響について検討した。

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     研究では、高齢者64人を対象に、ウォーキングを行う群(31人、平均年齢72±5歳)またはウォーキング+自重負荷レジスタンスレーニングを行う群(33人、同73±6歳)に分けて自宅で10週間行ってもらった。ウォーキングは1回30~60分を週2~3回、1日平均1万歩を目標とした。また、自重負荷レジスタンスレーニングは椅子座り立ちと太もも上げ、つま先立ち、脚の横上げ、腹筋運動を行い、各項目45回ずつの反復を1セットとして週2~3セットを目標とした。

     超音波装置で撮影した太ももの横断画像を用いて、筋肉脂肪と筋肉、皮下脂肪の量を定量化し、10週間後の変化を比較したところ、いずれの群も皮下脂肪量と筋量に変化はみられなかった。一方、筋肉脂肪はいずれの群でも有意に減少し、ウォーキング単独の群に比べてレジスタンスレーニングを併用した群でより顕著に減少していることが分かった。また、こうしたトレーニングを行うと、両群で腹筋力が、ウォーキング単独群では太もも前面部の筋力(椅子座り立ち運動)と歩行機能(5m最大速度歩行)が有意に改善した。

     さらに、筋肉脂肪を反映する指標の変化と運動機能および筋量の変化には有意な相関関係がみられた。これは、筋量が増えるほど筋肉脂肪が減少することを示しており、筋肉脂肪が減少するとサルコペニアも改善することが示唆されたという。

     以上の結果を踏まえ、秋間氏らは「自宅で簡単に行えるウォーキングとレジスタンストレーニングにより、2型糖尿病のリスク因子とされる筋肉脂肪の減少につながる可能性が示された。また、筋肉脂肪と筋肉量の変化は反比例の関係にあり、筋肉量を増やすレジスタンストレーニングが筋肉脂肪の減少にも有効なことも示された点で重要な結果だ」と結論づけている。

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    糖尿病でいちばん恐ろしいのが、全身に現れる様々な合併症。深刻化を食い止め、合併症を発症しないためには、早期発見・早期治療がカギとなります。今回は糖尿病が疑われる症状から、その危険性を簡単にセルフチェックする方法をご紹介します。

    糖尿病のセルフチェックに関連する基本情報

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    HealthDay News 2018年12月17日
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  • 日本人の糖尿病の有無に「所得」が関連か 東大など研究グループ

    日本人の高齢女性では、糖尿病の有無に所得による社会経済的状況が関連している可能性があることが、千葉大学予防医学センターの長嶺由衣子氏と東京大学大学院健康教育・社会学准教授の近藤尚己氏らの研究グループの検討で示唆された。一方、男性ではこれらの関連は認められなかったが、研究グループは「結果に性差がみられた理由や今後の対策についてはさらなる検討が待たれる」と述べている。詳細は「Journal of Epidemiology」11月17日オンライン版に掲載された。

     これまでの研究で、職業や所得、教育レベルといった社会経済的な状況と糖尿病の有病率、発症率との間には逆相関がみられることが報告されているが、高齢者の社会格差はほとんど検討されていない。近藤氏らは今回、大規模な高齢者の横断データを用いて、社会経済的状況と糖尿病との関連について検討した。

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     対象は、日本老年学的評価研究(Japan Gerontological Evaluation Study;JAGES)の2010年調査に参加した31市町村の約10万人の住民のうち、愛知県に在住の65歳以上で介護保険を受けていない高齢者6,813人(男性3,457人)。参加者には所得や教育歴、職業などの社会経済的状況や習慣的な行動に関する質問紙調査を実施した。

     参加者のうち男性の15.2%、女性の10.2%が糖尿病を有していた。参加者を男女別に所得で4つの群に分けて糖尿病の有病率を比較した結果、男性では所得が最も低い群では17.6%、最も高い群では15.1%と両群間に有意差はみられなかったが、女性ではそれぞれ11.7%、7.8%と両群間には有意な差が認められることが分かった(P=0.03)。

     年齢や他の社会経済的因子を調整した解析の結果、所得が最も高い群に対する最も低い群の糖尿病有病率の比は男性では1.16だったのに対し、女性では1.43であった。一方、教育レベルや職業といった因子は、今回のデータの分析では男女とも糖尿病であることとは関連しなかった。

     以上の結果を踏まえ、近藤氏らは「今回の調査からは、日本の高齢者で糖尿病にも所得による格差がある可能性が示唆されたが、今後、縦断研究などでさらに詳しく調べる必要がある。また、今回の結果に性差がみられた理由や、糖尿病の社会経済格差を解消する方策についても検討していきたい」と話している。

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    糖尿病でいちばん恐ろしいのが、全身に現れる様々な合併症。深刻化を食い止め、合併症を発症しないためには、早期発見・早期治療がカギとなります。今回は糖尿病が疑われる症状から、その危険性を簡単にセルフチェックする方法をご紹介します。

    糖尿病のセルフチェックに関連する基本情報

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    HealthDay News 2018年12月3日
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