• 高齢糖尿病患者のサルコペニア、「低BMI」「高体脂肪率」でリスク増 秋田大の研究グループ

    日本人の高齢糖尿病患者は、肥満度(BMI)が低過ぎたり、体脂肪率が高過ぎたりすると、加齢に伴って骨格筋量と骨格筋力が低下するサルコペニアになりやすい可能性のあることが、秋田大学大学院内分泌・代謝・老年内科学の福岡勇樹氏らの研究グループの検討で分かった。

    詳細は「Journal of Diabetes Investigation」8月11日オンライン版に掲載された。

    糖尿病患者は、健康な人に比べてサルコペニアになるリスクが約3倍に上ることが報告されている。特に高齢の患者では、日常生活動作(ADL)を保持するためにはサルコペニアの適切な管理が重要になるが、高齢患者を対象にサルコペニアについて検討した研究は限られていた。

    そこで、福岡氏らの研究グループは今回、日本人の高齢糖尿病患者を対象に、サルコペニアの有病率と関連する因子のほか、サルコペニアの指標となりうる身体評価項目について検討する横断研究を実施した。

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    対象は、2015年2月~7月に同大学病院の糖尿病・内分泌内科/老年内科を外来受診した65歳を超える糖尿病患者267人(平均年齢73.7歳、女性40.4%)。サルコペニアは、握力と歩行速度、四肢の骨格筋量指標を用いて、アジアのワーキンググループ(AWGS)による診断基準で評価した。
    また、生体インピーダンス法にて身体組成を測定し、BMIや四肢骨格筋量、体脂肪率を算出した。

    その結果、対象患者におけるサルコペニアの有病率は18.7%(267人中50人)であり、加齢に伴い有意に上昇していた。BMIを四分位に分けてサルコペニアの有病率を比較したところ、男女ともにBMIが低いグループほど有病率は有意に高かった。

    一方で、体脂肪率を四分位に分けて比較したところ、男女ともに体脂肪率が2番目に高いグループ(男性では25.3~30.2%、女性では33.1~38.7%)でサルコペニアの有病率は最も低く、体脂肪率が最も高いグループでは有病率は上昇していた。

    また、BMIと骨格筋量指数との間には有意な正の関連が認められた。

    交絡因子を調整した多重ロジスティック回帰分析の結果、男性ではBMI低値とメトホルミンを使用していないこと、骨ミネラル量の低下が、女性では骨ミネラル量の低下と血清アルブミン値の低下、加齢がそれぞれサルコペニアの有病率と有意に関連することも明らかになった。

    以上の結果を踏まえて、福岡氏らは「65歳を超える日本人の糖尿病患者は、BMIが低過ぎたり、体脂肪率が高過ぎたりするとサルコペニアになるリスクが高まる可能性がある。
    そのため、高齢の糖尿病患者のサルコペニアを予防するためには、BMIだけでなく、骨格筋量指数と体脂肪率のバランスの評価を含めた身体管理が重要になるだろう」と結論づけている。

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    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報。体内のインスリン作用が不十分であり、それが起因となり血糖値が高い状態が続いていきます。症状など分類別に解説しています。

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    HealthDay News 2018年9月3日
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  • 第5回「糖尿病レシピコンテスト」、最終選考進出校が決定

    日本糖尿病協会が主催する「第5回チャレンジ!糖尿病いきいきレシピコンテスト」の最終選考に参加するチームが発表された。

    書類審査を通過し、実技審査に進むのは、盛岡大学(岩手県)や川崎医療福祉大学(岡山県)、滋賀県立大学(滋賀県)など12校14チーム。最終選考は9月23日の東北会場を皮切りに全国3地区で行われ、最優秀賞などを決定する。

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    コンテストは「おいしい、バランスの良い手作りごはんで、健康&幸せ家族を目指そう!」をテーマに、糖尿病の予備群や患者向けの朝食・昼食・夕食用レシピを募集した。
    応募対象は、栄養士や管理栄養士を目指す学生で、若い世代の糖尿病への関心を高めることを目的としている。

    2014年の開始から第5回を迎えた今回は、栄養士や管理栄養士を目指す学生から241件(学校数で47校)の応募があった。
    また、今回から地域とのつながりを深めるために、最終選考を東北と九州、関西の3地区の会場で実施し、地区ごとに優秀賞を決定する。
    入賞したレシピは前回と同様に、11月12日より始まる「全国糖尿病週間」で広く一般に配布される予定だ。

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    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報。体内のインスリン作用が不十分であり、それが起因となり血糖値が高い状態が続いていきます。症状など分類別に解説しています。

    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報

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    HealthDay News 2018年9月3日
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  • 前高血圧症は動脈硬化症の独立したリスク因子か 未治療の日本人2型糖尿病患者を解析

    日本人2型糖尿病患者では、収縮期血圧(SBP)値による前高血圧症(pre-hypertension)は、アテローム性動脈硬化症の独立したリスク因子である可能性のあることが、島根大学内科学第一講師の金沢一平氏らの研究グループの検討で分かった。

    研究の詳細は「PLOS ONE」7月20日オンライン版に掲載された。

    2型糖尿病患者の心血管疾患(CVD)リスクを低減するには、血糖コントロールだけでなく血圧や脂質などを含めた包括的な介入が必要とされる。
    しかし、未治療の日本人患者において、軽度の高血圧である前高血圧症がCVDリスクに及ぼす影響については十分に検討されていない。
    研究グループは今回、未治療の2型糖尿病患者を対象に、動脈硬化症の指標に頸動脈内膜中膜厚(IMT)を用いて、IMT値と前高血圧症および高血圧との関連を調べる横断研究を行った。

    対象は、2004~2013年に同大学病院を受診した2型糖尿病患者のうち、CVDや脳卒中の既往、肝機能または腎機能障害がなく、2型糖尿病、高血圧、脂質異常症および動脈硬化症の治療薬の服用歴がない患者179人。
    対象患者には高解像度B-モード超音波検査を実施してIMTを評価した。

    年齢や糖尿病の罹病期間、BMI、HbA1c値など複数の動脈硬化リスク因子で調整した解析により、SBP値は最大IMT値と平均IMT値、プラークスコアのいずれとも有意な正の関連を示すことが分かった。

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    さらに、アテローム性動脈硬化症(最大IMT値の平均値が1.8mm以上と定義)を検出するために有用なSBPのカットオフ値は133.5mmHgであることも明らかになった。
    一方で、拡張期血圧(DBP)値は動脈硬化症の検出には有用な指標ではなかった。

    さらに、対象患者を正常血圧(SBP 119mmHg以下)、前高血圧症(同120~139mmHg)、高血圧(同140mmHg以上)の3つの群に分けて、複数因子で調整して解析した結果、高血圧を有する患者群(オッズ比7.29、P=0.003)だけでなく、前高血圧症を有する患者群(同3.45、P=0.033)においても動脈硬化症リスクが有意に上昇していた。

    研究グループは、今回の研究は横断研究であるという限界に触れつつも、「未治療の日本人2型糖尿病患者では、前高血圧症はアテローム性動脈硬化症の独立したリスク因子である可能性が示された。
    2型糖尿病患者では、前高血圧症の血圧レベルであってもSBP値を管理することが動脈硬化症の予防に重要だと考えられる」と述べている。

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    HealthDay News 2018年8月20日
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  • 2型糖尿病リスクの評価に簡便な体力テストが有用か 握力とバランス感覚が重要な指標に、東北大

    握力と片足バランスという簡便に測定できる体力テストの成績で、日本人の2型糖尿病の発症リスクを評価できる可能性があると、東北大学大学院運動学分野講師の門間陽樹氏らの研究グループが「Journal of Epidemiology」7月28日オンライン版に発表した。

    これらの体力テストは従来の全身持久力テストよりも簡便に行えることから、糖尿病スクリーニングの指標として有用性が高いと考えられるという。

    定期的な運動は、2型糖尿病の管理だけでなく予防にも有効なことが一般的に認められている。
    運動を行うと身体の適応能力により体力が向上することがよく知られており、これまでの研究で全身持久力が高いほど2型糖尿病の発症リスクは低いことが報告されている。

    しかし、2型糖尿病のスクリーニングに全身持久力テストを導入することはコストや手間を考えると現実的ではない。
    そこで、研究グループは、2型糖尿病リスクの評価に適した、より簡便な体力テストの指標を探るため、糖尿病を発症していない成人を対象に観察研究を実施した。

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    研究グループは、新潟県労働衛生医学協会の健診データを用いて、体力テストを2回以上行った糖尿病を発症していない成人2万1,802人を対象に、最大で6年間追跡して解析した。
    対象者の年齢は20~92歳で、女性が6,649人だった。体力テストには、筋力を評価する「握力」と下半身のパワーを評価する「垂直飛び」、バランス感覚を評価する「閉眼片足立ち」のほか、「立位体前屈」(柔軟性)や「全身反応時間」(反射神経)、「仰臥位足上げ」(筋持久力)が含まれた。
    対象者をこれらの成績で4つの群に分けて、糖尿病の新規発症との関連を調べた。

    中央値で5年の追跡期間において、972人が新たに糖尿病を発症した。
    解析の結果、体重当たりの握力の成績が悪いほど2型糖尿病リスクが高いことが分かった(最も握力が高い群と比較した、他の3つの群における2型糖尿病発症のオッズ比は1.16~1.56)。また、閉眼片足立ちの成績も2型糖尿病リスクと有意に関連していた(同じくオッズ比は1.03~1.49)。

    さらに、垂直飛びと立位体前屈の成績についても2型糖尿病リスクとの関連が認められたが、BMIで調整後の解析ではこれらの関連は有意ではなくなった。
    仰臥位足上げと筋持久力については、2型糖尿病リスクとの関連は認められなかった。

    以上の結果を踏まえて、研究グループは「今回の研究から、簡便に測定できる握力の成績で2型糖尿病リスクを評価できる上に、バランス能力と2型糖尿病リスクとの関連も初めて明らかになった。
    これらの体力テストの成績は独立して2型糖尿病の発症に関与すると考えられ、今後のより詳細な検討が期待される」と話している。

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    HealthDay News 2018年8月20日
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  • 日本人の2型糖尿病患者に適した炭水化物摂取比率は? 約3千人の患者を対象に解析

    日本人の2型糖尿病患者では、炭水化物の取り過ぎはHbA1c値の上昇につながる可能性があることが、横浜市立大学附属市民総合医療センター内分泌・糖尿病内科部長の山川正氏らの研究グループの検討で分かった。

    この研究では、総エネルギー量に対する炭水化物由来のエネルギーの割合を60%未満に抑えることが血糖コントロールの維持に有用なことも示唆された。
    詳細は「Journal of Diabetes Investigation」8月1日オンライン版に掲載された。

    日本糖尿病学会による食事療法に関する提言では、炭水化物の摂取は総エネルギーの比率で50~60%とすることが推奨されている。
    しかし、日本人を含むアジア人の2型糖尿病患者を対象に、三大栄養素の摂取エネルギー比率を大規模に調査した研究は限られていた。
    そこで、研究グループは今回、日本人の2型糖尿病患者を対象に、良好な血糖コントロールの達成に適した栄養素のエネルギー比率を検討する観察研究を実施した。

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    対象は、日本人の糖尿病患者を対象に睡眠や食生活の質と血糖コントロール状況などの関連を調べる観察研究(Sleep and Food Registry in Kanagawa;SOREKA研究)に参加した20歳以上の2型糖尿病患者3,032人。
    対象患者の平均年齢は63.2歳、男性が1,851人で、平均BMIは25.3、平均HbA1c値は7.5%であった。簡易型自記式食事歴法質問票を用いて、対象患者の三大栄養素のエネルギー比率を評価した。

    その結果、対象患者の1日の平均エネルギー摂取量は1,711±645kcalであり、たんぱく質、脂質、炭水化物のエネルギー比率は平均でそれぞれ16.3%、26.8%、52.3%であった。

    対象患者をHbA1c値で5つの群に分けて比較したところ、HbA1c値が6.5%未満の群に比べて、8%を超える高値群ではたんぱく質のエネルギー比率は低く、炭水化物のエネルギー比率は高いことが分かった。
    さらに、HbA1c値が高いほどBMIは上昇し、炭水化物のエネルギー比率は増加したが、たんぱく質のエネルギー比率と食物繊維の摂取量は減少した。
    年齢や性、BMIなどを調整した多変量回帰分析でも、HbA1c値と炭水化物のエネルギー比率の関連は有意であった(P<0.0001)。

    さらに、対象患者を炭水化物のエネルギー比率で5つの群(45%未満、45%以上50%未満、50%以上55%未満、55%以上60%未満、60%以上)に分けてHbA1c値との関連をみたところ、炭水化物のエネルギー比率が45%から60%に増加するとHbA1c値の有意な上昇と関連することが示唆された。

    以上の結果から、研究グループは「日本人の2型糖尿病患者が良好な血糖コントロールを保つためには炭水化物の取り過ぎを避け、炭水化物のエネルギー比率を60%未満に抑えることが必要な可能性がある。
    しかし、今回の研究では炭水化物のエネルギー比率をどこまで下げるべきなのかは示されなかった」と結論づけている。

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    HealthDay News 2018年8月27日
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  • 自然災害後の血糖管理に影響する因子とは? 熊本地震で被災した糖尿病患者を対象に調査

    2016年4月の熊本地震で被災した糖尿病患者を対象とした調査から、被災後の血糖コントロールには、被災直後では迅速なライフラインの復旧と十分な睡眠の確保が、その後の復旧・復興期では糖尿病治療薬や食料の十分な供給が重要となる可能性が示された。

    熊本大学大学院糖尿病・代謝・内分泌内科講師の近藤龍也氏らの研究グループが「Journal of Diabetes Investigation」7月6日オンライン版に発表した。

    大規模な自然災害後には糖尿病患者の血糖コントロールが悪化することが数多くの研究で報告されており、熊本地震でも余震が続く中、長引く避難所生活や車中泊による健康への悪影響が懸念されていた。

    研究グループは今回、熊本地震で被災した糖尿病患者を対象に、被災前後のHbA1cやグリコアルブミン(GA)などの血糖指標の変化と血糖コントロールに影響を及ぼす因子について調査を実施した。

    研究では、同大学病院を定期的に外来受診していた糖尿病患者727人のうち基準を満たした557人を対象に、熊本地震で被災した前後それぞれ13カ月間の血糖指標などのデータを収集し、解析した。

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    また、自記式質問紙調査により地震に関連した被害や被災後の生活習慣の変化を調べたほか、心的外傷後ストレス障害(PTSD)も評価した。
    なお、対象患者の内訳は、1型糖尿病患者が55人、2型糖尿病患者が449人、その他の特定の機序や疾患による糖尿病患者が53人であった。

    その結果、1型糖尿病およびその他の特定の機序や疾患による糖尿病患者では、観察期間を通して、HbA1c値とGA値には大きな変動はみられなかった。
    この理由には、約3割の1型糖尿病患者が環境の変化に応じて、自己判断でインスリンの投与量を調節していたことが挙げられたという。

    一方で、2型糖尿病患者ではHbA1cの平均値は、被災前の7.33%から被災から1~2カ月後には7.22%に低下したが、その後は徐々に上昇し、GA値でも同様の傾向がみられた。

    また、被災後のHbA1c値の低下には「早期のライフラインの復旧」と「十分な睡眠の確保」が、その後の血糖コントロールの悪化には「糖尿病治療薬の供給不足」「食料不足」「家屋の倒壊」「職場環境の変化」が影響していたことも明らかになった。

    以上の結果から、研究グループは「糖尿病患者の血糖コントロールには、被災直後では迅速なライフラインの復旧などの環境整備が、その後の復旧・復興期では薬剤や食料の十分な供給が重要な可能性がある。

    また、被災による被害が長引くほど患者のストレスは増大し、血糖コントロールにも悪影響が出ることから、自宅や職場の環境整備も重要になる」と述べ、これらの因子を管理するには社会全体で包括的なケアを行うことが求められるとしている。

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    HealthDay News 2018年8月6日
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  • 血糖値の変化は2型糖尿病における血圧反射システムの変化マーカー

    糖尿病性自律神経障害の指標である圧反射感受性(血圧の値を一定の範囲に保持するための反射システム)と、心血管イベントの独立したリスク因子であるHbA1cの測定時変動(医療機関で測定するたびに値が変わること)は逆相関することが、東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科の坂本昌也氏らの研究により分かった。

    詳細は「Cardiovascular Diabetology」7月10日オンライン版に掲載された。

    坂本氏らは、以前の研究で2年間に8回以上HbA1cを測定した患者94人のデータを遡って分析した。
    HbA1cの測定時変動は、2年間にHbA1cを8回以上連続測定した患者内変動係数、標準偏差および調整標準偏差を用いて評価し、圧反射感受性を分析した。

    短期血糖変動は、24時間連続グルコースモニタリング中のグルコース変動係数を測定することによって評価した。
    主な目的は、HbA1cの測定時変動と圧反射感受性との間に関係があるかどうかを判断することで、二次的な目的は、他の変数と圧反射感受性との関係、および圧反射感受性に対する長期血糖変動および短期血糖変動のそれぞれの組み合わせ効果を調べることであった。

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    この研究の基準に合致した57人の患者(平均年齢67.2±7.7歳、平均HbA1c 7.3±1.0%)が最終的に分析された。
    検査した独立項目ごとの解析では、HbA1c患者内変動係数(r=-0.354、p= 0.007)、HbA1c標準偏差(r =-0.384、p=0.003)、HbA1c 調整標準偏差(r=-0.391、p=0.003)が 圧反射感受性低下と有意に関連していた。
    独立した項目二つ以上を関係させた分析では、HbA1c患者内変動係数、HbA1c標準偏差、およびHbA1c調整標準偏差が圧反射感受性に逆相関が示した。

    さらに、長期血糖変動または短期血糖変動のいずれかの増加は、圧反射感受性と逆相関したが、長期血糖変動および短期血糖変動が中央値を超える患者では、圧反射感受性のさらなる低下はみられなかった。

    以上の結果から、坂本氏らは「HbA1cの測定時変動は、2型糖尿病患者の平均HbA1cとは独立して、圧反射感受性と逆相関していた。
    したがって、HbA1cの測定時変動は、2型糖尿病における圧反射感受性低下のマーカーとなり得る可能性がある」と結論している。

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    HealthDay News 2018年7月23日
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  • 低用量アスピリンにがん予防効果みられず 日本人2型糖尿病患者で検討、奈良医大など

    日本人の2型糖尿病患者は、低用量のアスピリンを長期にわたり服用しても、服用しなかった場合とがんの罹患率には差がみられない可能性があることが、奈良県立医科大学循環器内科学教授の斎藤能彦氏らによるJPAD研究グループ(国立循環器病研究センター理事長の小川久雄氏と兵庫医科大学教授の森本剛氏、熊本大学准教授の副島弘文氏ら)の検討で分かった。

    ただし、65歳未満の2型糖尿病患者に限ると低用量アスピリンの服用によるがん予防効果が示唆されたという。
    詳細は「Diabetes Care」6月16日オンライン版に掲載された。

    近年、糖尿病とがんには密接な関係があるとされ、日本人の糖尿病患者の死因にはがんが第1位を占めることが報告されている。
    また、心血管疾患予防のために広く用いられている低用量アスピリンには、大腸がんなどのがん予防効果に関する国内外の研究結果も集まりつつある。

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    研究グループは、2型糖尿病患者2,536人を対象に、低用量アスピリン(81mgまたは100mg/日)による動脈硬化性疾患の一次予防効果を検証したランダム化比較試験のJPAD研究を実施。
    同試験の登録患者を、2008年の試験終了時からさらに2015年まで追跡するJPAD2研究を行った結果、低用量アスピリンによる動脈硬化性疾患の一次予防効果は認められず、消化管出血リスクは上昇したことを報告している(Circulation 2017; 135: 659-670)。
    研究グループは今回、JPAD2研究で同時に追跡したがん発症に関するデータを解析し、低用量アスピリンのがん予防効果を検証した。

    中央値で10.7年の追跡期間中に318人ががんに罹患していた。その内訳は、低用量アスピリン投与群は149人、非投与群は169人であり、がん罹患率には両群間で有意な差は認められなかった(ハザード比0.92、95%信頼区間0.73~1.14、P=0.4)。

    また、男女別、研究開始時の年齢別(65歳未満、65歳以上)に解析した結果、男性と女性、65歳以上の患者群では低用量アスピリンによるがん予防効果は認められなかった。

    一方で、65歳未満の患者群では、低用量アスピリン非投与群に比べて投与群でがん罹患率が有意に低下していた(同0.67、0.44~0.99、P=0.048)。
    この結果は、性やHbA1c値(血糖コントロール状況)、喫煙習慣の有無などの因子で調整した解析でも変わらなかった。

    以上の結果から、研究グループは「今回の研究では、日本人の2型糖尿病患者に対する低用量アスピリンのがん予防効果は示されなかった。
    しかし、65歳未満の患者に限定して解析するとがん罹患率は有意に低下する可能性が示された」と結論。
    今後、がんリスクの高い糖尿病患者を対象に、低用量アスピリンの有効性に関するエビデンスが集積していくことが期待されるとしている。

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    HealthDay News 2018年7月2日
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  • 神経筋電気刺激は運動療法の代替となるか? 日本人2型糖尿病患者で検証

    日本人の2型糖尿病患者は、リハビリテーションの一つである神経筋電気刺激(neuromuscular electrical stimulation)により空腹時血糖値と体脂肪率が有意に低下することが、兵庫医療大学リハビリテーション学部理学療法学科の宮本俊朗氏らの研究グループの検討で分かった。

    神経筋電気刺激は認知機能と関連する可能性が示唆されている脳由来神経栄養因子(BDNF)の血中濃度も上昇させた。
    肥満や関節痛などで運動できない2型糖尿病患者において、神経筋電気刺激は運動療法の有用な代替的手段になると期待されるという。
    詳細は「Diabetes Research and Clinical Practice」5月24日オンライン版に掲載された。

    運動は2型糖尿病の予防や治療に不可欠とされるが、肥満や関節痛などのために運動を制限されている患者も多くみられる。
    研究グループは今回、神経筋電気刺激が筋力の回復だけでなく、糖代謝を改善させ、運動療法の代替的手段となる可能性に着目。2型糖尿病患者を対象に、長期にわたる神経筋電気刺激による筋力トレーニングが血糖値や脂質代謝、認知機能と関連する可能性がある血液検査指標〔BDNFおよびインスリン様成長因子1(IGF-1)〕に及ぼす影響を検討するため、ランダム化クロスオーバー試験を実施した。

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    今回の試験には、外来の男性2型糖尿病患者14人(平均年齢63.2±3.0歳)が参加した。
    対象患者を神経筋電気刺激の後に対照期間を設ける群(6人)または対照期間の後に神経筋電気刺激を行う群(8人)にランダムに割り付けた。
    治療期間は対照期間、神経筋電気刺激ともに8週間とし、神経筋電気刺激は40分のセッションを週5日、両下肢に行った。解析は治療を完遂した計12人で行った。

    その結果、神経筋電気刺激の開始前から終了時には、空腹時血糖値と体脂肪率が有意に低下した(P<0.05)。
    一方で、神経筋電気刺激の前後でHbA1c値と脂質値には有意な変化はみられなかった(P≧0.05)。
    また、BDNFの血中濃度は、対照期間中と比べて神経筋電気刺激の期間中に有意に高値を示した。

    これらの結果を踏まえて、研究グループは「8週間の長期にわたる神経筋電気刺激は、対照期間と比べて2型糖尿病患者の空腹時血糖値と体脂肪率を改善し、BDNFの血中濃度に良好な影響を及ぼす可能性のあることが分かった。
    今後は、より長期にわたる神経筋電気刺激や食事療法との併用がHbA1c値や脂質値に影響を及ぼすのかどうかを検証したい」と話している。

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    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報。体内のインスリン作用が不十分であり、それが起因となり血糖値が高い状態が続いていきます。症状など分類別に解説しています。

    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報

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    HealthDay News 2018年6月4日
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  • 長時間労働は若年2型糖尿病患者の血糖管理に悪影響 朝食摂取や夕食の時間帯も影響か

    若年男性の2型糖尿病患者では、週60時間を超える長時間労働と朝食を抜いたり、夜遅い時間帯に夕食を取るといった不健康な食習慣は血糖コントロール不良をもたらす可能性のあることが、金沢城北病院(石川県)内科の莇也寸志氏らの研究グループの調査で分かった。

    調査では、40歳以下の若い2型糖尿病患者の血糖コントロールに影響する労働環境や生活習慣因子には性差がみられることも明らかになった。
    詳細は「Journal of Diabetes Investigation」4月17日オンライン版に掲載された。

    長時間労働や夜勤などの労働環境は、2型糖尿病の発症リスクに関与するほか、2型糖尿病患者の血糖コントロールに悪影響を及ぼす可能性が指摘されているが、日本人では十分に検討されていない。

    また、これまでの国内外の複数の研究で、朝食を抜いたり、夜遅い時間帯に夕食を取るといった食習慣と糖尿病の発症や糖尿病患者の血糖コントロールとの関連が検討されているが、一致した見解は得られていない。

    研究グループは今回、40歳以下の若年成人の2型糖尿病患者を対象に、労働条件(労働時間と職種、雇用形態、シフト勤務)と不健康な生活習慣(朝食を抜く、遅い時間帯に夕食を取る)が血糖コントロール状況に及ぼす影響について調べる前向き研究を実施した。

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    対象は、2011~2013年に96カ所の病院や診療所に通院する20~40歳の外来2型糖尿病患者782人のうち、仕事に就いていない人や学生などを除いた478人(男性352人、女性126人)。
    対象患者を1年後(2013年)のHbA1c値が7.0%未満を達成した血糖コントロール良好群(男性135人、女性44人)とそれ以外の血糖コントロール不良群(各217人、82人)に分けて、HbA1c値に影響する2012年の労働条件および食習慣因子について検討を行った。

    その結果、多変量ロジスティック回帰分析により、男性の勤労者では10年を超える糖尿病の罹病期間(オッズ比2.43)と2012年度のHbA1c値7%超(同8.5)、朝食を抜くと同時に遅い時間帯の夕食を取る習慣(同2.50)、週に60時間を超える労働時間(同2.92)が血糖コントロール不良と関連する因子として浮かび上がった。

    一方で、女性の勤労者では、2012年度のHbA1c値7%超(同17.96)は男性と同様に血糖コントロール不良と関連したが、長時間労働や不健康な食習慣との関連はみられず、それ以外には経口血糖降下薬の服用(同12.49)とインスリン治療(同11.60)が挙げられ、血糖コントロールに関連する因子には性差がみられた。

    以上の結果を踏まえて、研究グループは「若年男性の2型糖尿病患者では、週60時間を超える長時間労働や朝食を抜く、遅い時間帯に夕食を取るといった食習慣は血糖コントロール状況に悪影響を与える可能性がある」と結論づけている。

    また、「血糖値を正常に保つためには、食習慣を改善し、長時間労働を抑制するよう心掛ける必要がある。日本では社会経済的な格差が広がる中、2型糖尿病の発症や進行、管理において労働条件や職場環境がどのように影響するのか、さらに検討を重ねていくことが求められる」との見解を述べている。

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    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報

    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2018年5月14日
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