• 「座位時間が長いほど糖尿病になりやすい」、客観的指標で検証 久山町研究

    福岡県久山町の一般住民を対象とした疫学調査(久山町研究)から、加速度計を用いて客観的に評価した座位時間が長いほど糖尿病になりやすい可能性があることが分かった。これらの関連は運動量とは独立したものであったことから、研究を実施した九州大学大学院衛生・公衆衛生学教授の二宮利治氏らは、糖尿病の予防戦略では座位時間をいかに減らすかが重要な課題になるとしている。詳細は「Journal of Diabetes Investigation」11月2日オンライン版に掲載された。

     世界中で蔓延する2型糖尿病の主な原因は食生活と運動不足にあり、これまでの疫学研究では1日に座って過ごす時間が長いほど2型糖尿病になりやすいことが報告されている。しかし、これらの研究で検討されている座位時間は参加者の自己申告によるもので、客観的指標で評価した研究は限られていた。そこで、二宮氏らは今回、久山町研究のデータを用いて、加速度計で客観的に評価した座位時間と糖尿病有病率との関連を調べる横断研究を実施した。

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     対象は、2012年に健診を受け、加速度計を7日間以上装着して身体活動量を評価した40~79歳の地域住民1,758人(平均年齢61歳、女性59%)。食習慣や肥満、インスリン抵抗性といった因子が座位時間と2型糖尿病の関連に及ぼす影響についても検討した。なお、2型糖尿病の有無を75g経口糖負荷試験の結果から判定した結果、対象者の15.9%(279人)で糖尿病が確認された。

     解析の結果、高血圧や脂質異常症などの併存疾患や中強度から高強度運動、喫煙や飲酒の習慣といった生活習慣因子を考慮しても、座位時間が1日に6時間未満だった人に比べて、10時間以上だった人では糖尿病である確率が有意に高いことが分かった(オッズ比1.84、95%信頼区間1.02~3.31、P=0.04)。これらの有意な関連は、全身性や中心性の肥満で調整した解析でもみられたが、食事の摂取エネルギー量やインスリン抵抗性指数(HOMA-IR)で調整すると関連性は減弱した。

     また、糖尿病のない人を対象にした解析から、肥満や摂取エネルギー量で調整しても座位時間が増えるほどHOMA-IRが増大することも明らかになった。

     以上の結果から、二宮氏らは「日本人の一般住民を対象とした研究で、客観的に評価した座位時間と2型糖尿病は、中強度から高強度の身体活動量などの生活習慣因子とは独立して関連することが明らかになった。また、これらの関連にはインスリン抵抗性が強く影響する可能性があり、こうした関連は糖尿病のない一般住民でも認められた」と結論づけている。

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    HealthDay News 2018年11月19日
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  • 一晩の睡眠不足で糖尿病リスクが上昇する機序を解明 肝臓の脂肪蓄積が要因か、東邦大

    たった一晩の睡眠不足でも血糖やインスリンの制御に関わる肝臓の機能が変化し、2型糖尿病の発症リスクが上昇する可能性があることを、東邦大学糖尿病・代謝・内分泌学准教授の熊代尚記氏らの研究グループがマウスを用いた実験で突き止めた。詳細は「American Journal of Physiology-Endocrinology and Metabolism」7月10日オンライン版に掲載された。

     睡眠不足は過食や運動量の低下から体重増加を引き起こし、インスリン抵抗性や2型糖尿病リスクを高めると考えられている。熊代氏らは今回、睡眠不足に伴う生活習慣(食事や運動)の乱れの影響を排除し、睡眠不足そのものが生活習慣の乱れを介さずに耐糖能異常を引き起こす新たなメカニズムを探索するため、マウスを用いた実験を行った。

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     実験ではマウスを2つのグループに分け、一方のグループは夜行性のマウスが眠る日中の時間帯に優しく揺すって6時間覚醒させ続け、もう一方のグループは自由に睡眠を取らせる対照群とした。実験を始める前の2週間は、食生活が乱れた人と同じような食環境とするために、いずれのグループのマウスにも高脂肪食と砂糖水を制限なく与えた。また、実験中にはいずれの群のマウスも小さな固定器の中で動けない環境に置き、活動量を制限した。

     6時間の睡眠障害の直後にマウスの血糖値と肝臓の脂肪量を測定したところ、自由に睡眠を取った対照群に比べて、睡眠時間を制限した群では血糖値が有意に高く、肝臓中の中性脂肪含有量が有意に増加していることが分かった。また、睡眠時間を制限した群ではピルビン酸負荷後に有意な血糖値の上昇が認められ、脂肪肝によるインスリン抵抗性が引き起こされていることが示唆された。

     さらに、メタボローム解析を用いて肝臓内の代謝物を網羅的に調べた結果、睡眠時間を制限した群では対照群に比べてアシルカルニチンやアセチルCoA、ケトン体などが増加しており、肝臓での脂肪燃焼は亢進していることが明らかになった。一方、マイクロアレイを用いて肝臓の遺伝子発現を網羅的に調べた結果、肝臓での脂肪合成を促進する遺伝子の発現が増加しており、睡眠障害により過食や体重増加を伴わずに肝臓の脂肪蓄積が増加するメカニズムとして、睡眠不足による肝臓での脂肪合成の促進が示唆された。

     これらの結果を踏まえ、熊代氏らは「たった1日睡眠不足になるだけで、肝臓で脂肪合成が亢進して脂肪蓄積が増加する。そして、脂肪肝が肝臓のインスリン抵抗性を引き起こして耐糖能を悪化させる可能性がある」と推測している。また、「日常臨床において睡眠そのものへの介入には限界があることから、今後は睡眠障害により誘発される肝臓での脂肪合成の亢進を治療標的として、睡眠不足による耐糖能異常を回避できるか検討を進めていく」と展望している。

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    HealthDay News 2018年11月5日
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  • 2型糖尿病の徴候は診断の10年以上前から現れる 日本人データを解析

    新たに糖尿病や前糖尿病と診断された人たちでは、診断の10年以上も前から空腹時血糖値(FPG)異常やインスリン抵抗性の増大といった糖尿病の徴候がみられることが、相澤病院(長野県)糖尿病センターの提坂浩之氏と同顧問の相澤徹氏、同病院健康センターの小池秀夫氏らの研究グループの検討で分かった。糖尿病の発症を防ぐには、これまで考えられていた以上に早期からの介入が必要であることが示唆された。研究の詳細は欧州糖尿病学会(EASD 2018、10月1~5日、ベルリン)で報告され、論文は「Journal of the Endocrine Society」5月号に掲載された。

     研究グループは今回、2005~2016年に健診でFPGやHbA1c値を測定した成人男女2万7,392人を対象に、後ろ向きに平均で5.3年間追跡した。この期間中に新たに糖尿病やいわゆる境界型を指す「前糖尿病」と診断された人たちについて、10年前までさかのぼってFPGやBMI、インスリン抵抗性指数を調べた。

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     追跡期間中に糖尿病を発症した人は1,061人、前糖尿病を発症した人は4,781人であった。解析の結果、糖尿病を発症した人では、発症しなかった人に比べて10年前の時点で平均FPG値とBMIが有意に高く(FPG:101.5mg/dL対94.5mg/dL、BMI:24.0対22.7、P<0.01)、インスリン抵抗性指数は有意に低い(7.32対8.34、P<0.01)ことが分かった。また、前糖尿病になった人でも、ならなかった人に比べて10年前の時点でFPGとBMIが有意に高く、インスリン抵抗性が増大していた。

     2型糖尿病を発症する人の多くは、徐々に血糖値が悪化して糖尿病の前段階というステップを踏むため、実際には糖尿病と診断される20年以上も前にその徴候が現れると考えられるという。これらの結果を踏まえ、研究グループは「糖尿病の発症を防ぐには、耐糖能障害になってからの生活習慣への介入では、長期間観察すると介入効果がかなり逓減すると報告された。真に効果的な糖尿病予防のためには、前糖尿病になる以前から、さらに早期の介入が必要かもしれない」と述べている。

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    HealthDay News 2018年11月5日
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  • 11月12日からは「全国糖尿病週間」 世界糖尿病デーには各地でライトアップも

    今年も世界糖尿病デー(11月14日)を含む12日から18日までの一週間を『全国糖尿病週間』とし、糖尿病の発症や重症化予防、治療の重要性を啓発するため、全国各地でさまざまなイベントが開かれる。11月14日には日本だけでなく世界中で観光施設や著名な建造物をテーマカラーの青い光で包み込むブルーライトアップも予定されている。

     「世界糖尿病デー」は2006年12月に、国際糖尿病連合(IDF)の要請を受けて国際連合が「糖尿病の全世界的脅威を認知する決議」を総会決議で採択し定めたもの。IDFによると、世界の成人2型糖尿病患者数は2015年には4億1500万人に達し、2040年には6億4200万人にまで増加すると予測されている。日本国内でも糖尿病患者は増加し続けており、2016年国民健康・栄養調査から「糖尿病が強く疑われる人」は1000万人に上り、「糖尿病の可能性を否定できない人」も1000万人に達し、これらを合わせると総人口の15%を占めると推定されている。

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     第54回となる全国糖尿病週間の今年のテーマは「サルコペニア」。「筋肉量 保ってのばそう 健康寿命」を標語に、各都道府県の糖尿病協会や友の会が主体となって、各地で市民公開講座や保健指導、栄養指導などが開かれる。世界糖尿病デーには札幌テレビ塔や二条城、大阪城、海峡ゆめタワーなど全国各地の名所がブルーにライトアップされる予定だ。

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    HealthDay News 2018年10月29日
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  • 日本人男性ホームレス生活者の糖尿病有病率を調査 岐阜大の研究グループ

    日本人の男性ホームレス生活者における糖尿病の有病率は、一般集団と変わらない可能性があることが、岐阜大学保健管理センター准教授の西尾彰泰氏らの研究グループの検討で分かった。また、社会的支援を受けている人では、受けていない人に比べて耐糖能異常(いわゆる糖尿病予備群)の頻度が低いことも示された。詳細は「Journal of Diabetes Investigation」9月28日オンライン版に掲載された

     ホームレス生活者の実態を現場で調査することは難しいため、その糖尿病有病率は明らかになっていない。また、ホームレス生活者は保険未加入者が多く、糖尿病は重症化するまで自覚症状が現れないため、たとえ糖尿病状態であっても医療管理下にある者は少ないと推察される。

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     そこで、ホームレス生活者の糖尿病ケア支援システムを構築するために、研究グループは、ホームレス生活者における糖尿病と耐糖能異常の有病率を調査し、それらの有病率と社会的背景、精神疾患および認知機能低下の有無との関連を検討した。なお、本調査は、名古屋市でホームレスを支援するNPO、ささしまサポートセンターが中心となって実施され、同センター長の山本眞由美氏(糖尿病専門医)が解析を担当した。

     研究では、名古屋市内の男性のホームレス生活者106人(平均年齢54.2歳)の社会的背景、精神疾患や認知機能低下の有無と血液検査によるHbA1c値の関係を詳細に解析した。HbA1c値で6.5%以上、6.0~6.4%、5.9%以下をそれぞれ糖尿病、耐糖能異常、正常と推定した。精神疾患は精神疾患簡易構造化面接法(Mini International Neuropsychiatric Interview)を、認知機能はウェクスラー成人知能検査を用いて評価した。

     その結果、7人(6.6%)が糖尿病、12人(11.3%)が耐糖能異常で、これらの有病率は国民健康・栄養調査による一般集団と同様の傾向であることが分かった。また、耐糖能異常の有病率は、社会的支援を受けている人では受けていない人に比べて有意に低かった(P<0.05)。一方、糖尿病および耐糖能異常の有病率は、精神疾患や認知機能低下の有無、ホームレス生活者であった期間や経験回数、喫煙や飲酒といった生活習慣、教育レベルで差はみられなかった。

     以上の結果を踏まえ、研究グループは「都会の日本人男性ホームレス生活者における糖尿病と耐糖能異常の有病率は、日本人の一般集団と同様の傾向であるため、ホームレス生活者においてもこれらの疾患の早期発見、早期治療が必要である。また、社会支援の提供は糖尿病予防に寄与するだろう」と結論づけている。

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    HealthDay News 2018年10月22日
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  • 脂肪細胞のベージュ化を促す調節メカニズムを解明 M2マクロファージの除去が鍵か、富山大

    基礎代謝を高めるために起こる脂肪細胞のベージュ化(褐色化)を調節するメカニズムの一端を明らかにしたと、富山大学大学院内科学講座1教授の戸邉一之氏らの研究グループが「Scientific Reports」10月1日オンライン版に発表した。寒冷時にはエネルギーを燃やすベージュ脂肪細胞が活性化されて基礎代謝が高まるが、特定のマクロファージを選択的に除去するとベージュ化がさらに活性化されて血糖値が改善することを、マウスを用いた実験で突き止めたという。

     脂肪細胞にはエネルギーを貯蔵する白色脂肪細胞とエネルギーを燃やして体温を保つ褐色脂肪細胞がある。白色脂肪細胞の中には、常温環境では白色脂肪細胞だが、寒冷時にはベージュ化して熱を産生する脂肪細胞群が散在しており、ベージュ脂肪細胞と呼ばれている。このベージュ脂肪細胞を活性化すると肥満や糖尿病になりにくくなることが指摘されている。

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     戸邉氏らは、これまで脂肪細胞に存在するさまざまな脂肪組織内の免疫細胞の中でも、M2マクロファージと呼ばれるマクロファージに着目してきた。そこで今回、生体内のM2マクロファージのみを任意のタイミングで除去できる遺伝子改変マウスを作製し、脂肪細胞のベージュ化について解析した。

     その結果、寒冷時には正常なマウスでも皮下脂肪のベージュ化が起こるが、M2マクロファージを除去したマウスではより強いベージュ化が起こっていることが分かった。それにより、M2マクロファージを除去したマウスでは基礎代謝が高まり、血糖値が低下するほか、インスリンの効きも改善することが明らかになった。さらに、このベージュ化は皮下脂肪にある前駆ベージュ脂肪細胞の数が増えることで引き起こされていることも明らかになったという。

     これらの結果を踏まえ、戸邉氏らは「今回のマウスを用いた検討から、前駆ベージュ脂肪細胞の数の調節にM2マクロファージが関与している可能性が示唆された。M2マクロファージを除去したり減らしたりすると白色脂肪細胞からベージュ脂肪細胞に性質が転換し、基礎代謝がより高く、肥満や糖尿病になりにくい体質に改善できる可能性がある。今回の結果は、これらの予防法の開発につながると期待される」と結論づけている。さらに、M2マクロファージは肝臓や骨格筋などの臓器にも存在することから、脂肪組織以外におけるこのマクロファージの役割についても解明していきたいと展望している。

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    HealthDay News 2018年10月15日
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  • 左室心筋重量減少に有効な経口血糖降下薬とは? 2型糖尿病患者のRCTネットワークメタ解析

     経口血糖降下薬のうちスルホニル尿素(SU)薬であるグリクラジドだけが、プラセボや他の血糖降下薬と比べて2型糖尿病患者の左室心筋重量(LVM)の減少に有効な可能性があることが、伊勢赤十字病院(三重県)糖尿病・代謝内科の井田諭氏らが実施したネットワークメタ解析の結果から示された。詳細は「Cardiovascular Diabetology」9月27日オンライン版に掲載された。

     これまでの研究で、2型糖尿病患者はLVMが増大しやすく、LVMの増大は心不全などの心血管疾患や突然死などの独立した予測因子であることが報告されている。一方、経口の血糖降下薬によるLVMへの効果については、これまでの研究で一致した結果は得られていない。

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     井田氏らは今回、2018年1月までに公表された、2型糖尿病患者を対象に経口血糖降下薬によるLVMへの有効性を検討したランダム化比較試験(RCT)論文を検索。基準を満たした11件のRCT(計1,410人が参加)を対象にネットワークメタ解析を実施した。解析対象患者の平均年齢は60.3歳で、女性が44.6%であった。

     解析の結果、経口血糖降下薬のうちSU薬であるグリクラジドだけがプラセボと比べて有意にLVMを減少させることが分かった。また、経口血糖降下薬間でLVM減少効果を比較したところ、グリクラジドは他の薬剤〔同じくSU薬のglyburide(グリブリド、日本国内の一般名はグリベンクラミド)、α-グルコシダーゼ阻害薬のボグリボース、メトホルミン、チアゾリジン系薬のピオグリタゾン、rosigritazone(日本国内未発売)、DPP-4阻害薬のシタグリプチン〕と比べて唯一、LVMを減少させることが明らかになった。

     以上の結果から、井田氏らは「今回の解析から、経口血糖降下薬のうちグリクラジドだけがLVMを有意に減少させる可能性が示された。心不全の初発や再発予防を必要とする2型糖尿病患者に対しては、グリクラジドの選択が適している可能性がある」と結論づけている。一方で、経口血糖降下薬によるLVMへの有効性については、RCT報告の蓄積を待って、今後さらなる解析を行う必要があるほか、LVMを減少させれば心不全の発症抑制につながるか否かも研究すべきだと付け加えている。

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    HealthDay News 2018年10月9日
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  • 糖尿病予備軍でも肥満だと腎症リスク増 大阪市立大

    糖尿病と診断されるほどではないが、血糖値が正常よりわずかに高い糖尿病予備軍でも肥満があると糖尿病腎症を発症するリスクが高まる可能性があることが、大阪市立大学大学院代謝内分泌病態内科学講師の津田昌宏氏と同大学腎臓病態内科学特任教授の石村栄治氏らの研究グループの検討で分かった。

    インスリン抵抗性と糸球体内圧やアルブミン尿が関連することをヒトで初めて確認した点でも注目されるという。
    詳細は「Diabetes Care」9月13日オンライン版に掲載された。

    糖尿病の重大な合併症の一つである腎症は、進行すると末期腎不全から透析導入に至るため、早期発見と早期治療が重視されている。
    糖尿病腎症の診断には糸球体濾過量とアルブミン尿の測定が必要とされる。
    しかし、これまでヒトにおいてアルブミン尿の原因とされる糸球体内圧を直接測定するのは難しく、特に2型糖尿病では高血圧や脂質代謝異常症などの糸球体内圧に影響を与える併存症が多いため、インスリン抵抗性と糸球体内圧やアルブミン尿との直接的な関連を検討することは困難であった。

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    津田氏らの研究グループは、腎移植ドナー候補者では合併症や既往歴、内服歴がないため、純粋に腎微小血管抵抗とインスリン抵抗性との関連性を評価できる点に着目。
    さらに、同氏らはこれまでにも、イヌリンクリアランスおよびパラアミノ馬尿酸クリアランスを測定の上、Gomezの式を用いて糸球体内圧を含む腎微小血管抵抗とさまざまな臨床指標との関連性を報告してきた。

    そこで津田氏らは今回、この手法を用い、糖尿病と診断されておらず、正常アルブミン尿で内服歴や喫煙歴がない腎移植ドナー候補の男女54人を対象に、肥満と糖代謝異常の有無で4つの群に分けて糸球体内圧と尿中アルブミン排泄量などの検査データを比較検討し、インスリン抵抗性指数との関連性を検討した。

    その結果、糖尿病予備軍と判定された肥満者11人では、他の3つの群に比べて糸球体内圧と尿中アルブミン排泄量がいずれも有意に高いことが分かった。
    また、肥満度(BMI)やインスリン抵抗性が高いほど糸球体内圧は高値であった。
    さらに、BMIとインスリン抵抗性、糸球体内圧はそれぞれが正常範囲内にある尿中アルブミン排泄量と関連することが明らかになった。
    年齢や性、血圧などで調整した解析でも同様の結果が得られたという。

    これらの結果について、津田氏らは「糖尿病を発症する前の段階でも肥満があると糸球体内圧が高く、アルブミン尿が多いことが明らかになった。糖尿病予備軍であっても腎機能を正確に評価し、腎症のスクリーニングを行うことが望まれる」と述べている。

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    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報。体内のインスリン作用が不十分であり、それが起因となり血糖値が高い状態が続いていきます。症状など分類別に解説しています。

    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報

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    HealthDay News 2018年10月1日
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  • 血中ALT値とGGT値の同時上昇で2型糖尿病リスク増 愛知職域コホート研究から

    中年期の日本人男性では、肝臓に関する血液検査の指標として知られるアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)とガンマグルタミルトランスフェラーゼ(GGT)の値が同時に上昇すると、2型糖尿病の発症リスクが高まる可能性があることが、名古屋大学国際保健医療学・公衆衛生学教授の青山温子氏と金子佳世氏、藤田保健衛生大学公衆衛生学教授の八谷寛氏らの研究グループの検討で分かった。

    詳細は「Journal of Diabetes Investigation」9月11日オンライン版に掲載された。

    肝臓は血糖値の制御に重要な役割を担う臓器とされている。
    これまでの研究で、血中のALT値やGGT値が上昇すると2型糖尿病リスクが高まる可能性が報告されているが、これらの多くは横断研究で前向きに検討したものは限られていた。
    八谷氏らは今回、中年期の男性を対象に、前向きに長期にわたり追跡して、これらの測定値と2型糖尿病リスクとの関連を調べる研究を実施した。

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    対象は、愛知職域コホート研究に参加し、研究開始時に2型糖尿病の既往がなかった男性労働者2,775人(平均年齢は48.1歳)。
    カットオフ値を分布(三分位の高い方)によってALTは28IU/L、GGTは49IU/Lとして、前向きに12年間追跡し、2型糖尿病の発症リスクとの関連を調べた。

    その結果、追跡期間中に276人が2型糖尿病を発症した。
    空腹時のインスリン値と血糖値で調整した解析でも、ALT値とGGT値が同時に上昇した群では、いずれも値が低かった群に比べて2型糖尿病の発症率は有意に高いことが分かった。
    また、飲酒の習慣がない人や適度な飲酒習慣のある人、適正体重の人でも同様の結果が得られたが、血清トリグリセライド(TG)値が150mg/dL未満の人ではこれらの関連は弱まることも明らかになった。
    さらに、2型糖尿病の発症リスクを予測する従来のリスク因子にALT値とGGT値を加えると、予測能は向上したという。

    以上の結果を踏まえて、八谷氏らは「中年期の日本人男性は、ALT値とGGT値が同時に上昇すると、飲酒の習慣や肥満といったリスク因子とは関係なく2型糖尿病リスクが高まる可能性がある。
    一方で、中性脂肪の値が正常レベルであれば、これらの関連は認められなかった」と結論づけている。

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    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報

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    HealthDay News 2018年9月25日
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  • 骨粗鬆症や椎体骨折は2型糖尿病患者のADLやQOL低下と関連 横断研究で検討、島根大

    日本人の2型糖尿病患者を対象とした研究から、骨粗鬆症や骨粗鬆症性の椎体骨折は、その他の糖尿病合併症の影響とは関係なく患者の日常生活動作(ADL)と生活の質(QOL)の低下をもたらす可能性のあることが、島根大学内科学第一の金沢一平氏らの研究グループの検討で分かった。

    詳細は「Journal of Bone and Mineral Metabolism」9月6日オンライン版に掲載された。

    糖尿病はADLとQOLの低下をもたらすことから、糖尿病患者の健康寿命を保つことは重要な課題とされている。
    また、糖尿病患者は骨粗鬆症になりやすく、脆弱性骨折を来しやすいとされるが、糖尿病に関連した骨粗鬆症がADLやQOLに及ぼす影響を検討した研究は限られていた。
    金沢氏らの研究グループは今回、2型糖尿病患者を対象に骨粗鬆症や椎体骨折の有病率を調べ、これらと患者のADLやQOLとの関連を検討する横断研究を実施した。

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    対象は、同大学病院などを受診した2型糖尿病患者309人(男性196人、閉経後女性113人、平均年齢65.3歳)。バーセルインデックス(BI)および健康関連QOLを測定する尺度のSF-36を用いて、ADLとQOLを評価した。

    その結果、対象患者のうち166人(53.7%)には骨粗鬆症が、118人(38.2%)には椎体骨折が認められた。
    年齢や性、2型糖尿病の罹病期間、BMI、各種の糖尿病合併症の有無などで調整した解析の結果、骨粗鬆症があるとADLの指標であるBI値が低かっただけでなく(オッズ比は2.39)、全般的健康感や社会生活機能、心の健康も有意に低下することが分かった(オッズ比はそれぞれ2.56、1.79、1.92)。

    また、中等度変形(grade 2)以上の椎体骨折があるとBI値が低く、肉体的苦痛や全般的健康感、社会生活機能、心の健康の低下とも関連することが明らかになった。

    これらの結果を踏まえ、金沢氏らは「日本人の2型糖尿病患者は、骨粗鬆症や中等度変形以上の椎体骨折を来すと、糖尿病による細小血管合併症や大血管合併症とは独立してADLやQOLの低下をもたらす可能性のあることが分かった。
    2型糖尿病患者では骨粗鬆症は重要な合併症であり、骨粗鬆症を適切に管理してADLやQOLを維持することを考慮した介入を行う必要がある」と結論づけている。

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    糖尿病とは?血糖値や症状に関する基本情報

    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2018年9月25日
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