• 魚を食べると認知症になりにくい?――JPHC研究

     日本人一般住民を15年間追跡した研究から、魚介類の摂取量が多いことが認知症リスクの低下につながる可能性が示された。国立がん研究センターなどによる多目的コホート研究(JPHC研究)によるもので、詳細は「Journal of Alzheimer’s Disease」に2月2日掲載された。

     これまでの研究から、認知症の3分の1はそのリスク要因を取り除くことで予防できる可能性が報告されており、また、魚介類の摂取が認知症リスク低下と関連しているとの報告もある。しかし、主に欧米で行われた研究報告のメタ解析では、魚介類摂取による明確な認知症抑制効果は示されなかった。その理由として、それらの研究は追跡期間が短いために、長期間かけて徐々に進行する認知機能低下の差異を把握できなかった可能性や、欧米人の魚介類摂取量は日本人に比べて少ないことが関係していると考えられている。

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     それに対して今回発表された研究の対象は日本人であり、追跡期間も15年と長いことが特徴。研究の対象は、長野県佐久保健所管内の居住者のうち、1995年と2000年に実施した食事調査アンケートに回答し、かつ2014~2015年実施の「こころの検診」に参加し認知機能が評価された1,127人。2回の食事調査を基に、魚介類とn-3系多価不飽和脂肪酸(魚油に豊富な脂肪酸)の摂取量の平均値を算出。それらの摂取量の四分位で対象者を4群に分け、軽度認知障害、認知症のリスクとの関連を調べた。

     こころの検診によって380人が軽度認知障害、54人が認知症と診断された。認知機能低下に影響を及ぼし得る因子(年齢、性別、学歴、うつ・脳卒中・心血管疾患・糖尿病・がんの既往歴、飲酒・喫煙・身体活動習慣)を統計学的に調整後、魚介類の摂取量が多いほど認知症リスクが低いという関連が認められた。

     具体的には、魚介類の摂取量の第1四分位群(摂取量中央値56g/日)に比較し、第2四分位群はオッズ比(OR)0.43(95%信頼区間0.20~0.93)、第3四分位群はOR0.22(同0.09~0.54)、摂取量の最も多い第4四分位群(摂取量中央値82g/日)はOR0.39(同0.18~0.86)であり、いずれもリスクが有意に低かった(傾向性P=0.01)。

     n-3系多価不飽和脂肪酸の摂取量と認知症リスクについても同様の関係にあり、例えばドコサヘキサエン酸(DHA)は、第2四分位群OR0.39(同0.18~0.84)、第3四分位群OR0.30(同0.13~0.70)、第4四分位群OR0.28(同0.12~0.66)だった(傾向性P<0.01)。エイコサペンタエン酸(EPA)も第3四分位群OR0.39(同0.16~0.92)、第4四分位群OR0.44(同0.19~0.98)で有意なリスク低下が認められた(傾向性P=0.04)。また、ドコサペンタエン酸(DPA)も同様だった(傾向性P=0.03)。

     一方、軽度認知障害については、魚介類およびn-3系多価不飽和脂肪酸の摂取量との関連が見られなかった。その理由として研究グループでは、軽度認知障害は認知機能正常な人との差がわずかであることや、認知障害が軽快する人もいるため、1回の評価では診断精度が十分ではなかったことの影響が考えられるとしている。

     なお、今回の調査において魚介類を最も多く取っていた群の摂取量中央値である1日82gという量は、魚1切れをやや上回る量と推計されるという。ただし、アンケートによって把握した摂取量であるため正確な推定は困難であり、この量はあくまで参考値とのことだ。

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    HealthDay News 2021年3月22日
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  • 日本食らしい食事に変えると認知症リスクが低下

     日本食パターンの食事(日本食らしい食事)を取っている人は認知症のリスクが低いことが知られている。しかし、その食生活を維持せずに、日本食パターンから遠い食生活に変化してしまった人は認知症リスクが上昇してしまうことが、3,000人以上の日本人を追跡した結果から明らかになった。反対に、日本食パターンに近い食生活に変化した人は、認知症リスクが低下するという結果だ。

     この研究は、東北大学大学院医学系研究科公衆衛生学分野の陸兪凱氏、辻一郎氏らの研究グループが行ったもので、詳細は「Clinical Nutrition」に12月5日掲載された。これまでにも同研究グループの報告から、一時点の食事パターンと認知症リスクとの関連が示されていた。しかし、観察対象者を一定期間追跡する縦断研究から、食事パターンの変化と認知症リスクとの関係が示されたのは今回が初めてという。

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     陸氏らはこの研究に、1994年実施の「大崎国保コホート研究」と2006年実施の「大崎市市民健康調査」のデータを用いた。この2回の調査の両方に協力していた人から、死亡者、転居者、既に要介護認定を受けていた人、食事アンケートに回答しなかった人などを除外した3,146人(ベースライン時の平均年齢74.0±5.4歳、男性46.4%)を解析対象とした。

     日本食らしさの評価には、8項目からなる日本食指数(the 8-item Japanese Diet Index;JDI8)スコアを用いた。これは、米飯・みそ汁・海藻・漬物・緑黄色野菜・魚・緑茶の摂取量が多い場合に加点、牛肉または豚肉の摂取量が多い場合に減点して、合計0~8点のスコアで評価するもの。点数が高いほど日本食パターンに近い(日本食らしい)食生活と判定される。

     今回の研究では、1994年調査と2006年調査のJDI8スコアを比較して、2点以上低下した人(584人)、1点低下した人(599人)、変化がなかった人(784人)、1点増加した人(635人)、2点以上増加した人(544人)の5群に分けて、認知症のリスクを検討した。2回の調査期間中にJDI8スコアが2点以上低下した人(日本食パターンでない食生活に大きく変化した人)は、喫煙習慣があり、摂取エネルギー量や歩行時間が少なく、高血圧や糖尿病・心筋梗塞の既往のある人が多かった。

     1万4,336人年(平均5.0±1.4年)の追跡で231人(7.3%)が認知症を発症した。認知症の発症に影響を及ぼし得る因子(年齢、性別、学歴、心理的ストレス、1994年調査時のJDI8スコア、両調査時のBMI、喫煙・飲酒習慣、歩行時間、摂取エネルギー量、既往疾患など)で調整後、JDI8スコアが変化しなかった群を基準に、他の群の認知症リスクを比較した。

     その結果、JDI8スコアが2点以上低下した群はハザード比(HR)1.72(95%信頼区間1.13~2.62)で、有意なリスク上昇が認められた。JDI8スコアが1点低下した群はHR1.10(同0.73~1.66)、1点増加した群はHR0.82(同0.54~1.25)、2点以上増加した群はHR0.62(同0.38~1.02)であり、JDI8スコアの増加が大きくなるほど認知症リスクが低下するという有意な相関が認められた(傾向性P<0.0001)。

     著者らは、認知症の家族歴や社会経済的因子が調整されていないことなどの解釈上の限界点を挙げた上で、「食習慣が日本食パターンに近づくことは認知症のリスク低下と関連し、日本食パターンから遠ざかることは認知症リスクの上昇と関連していることが示唆される」と結論付けている。

     また考察として、「日本食は、認知症リスク低下との関連が報告されている地中海食と同様に、野菜や果物、魚の摂取量が多く、そのことによる抗酸化・抗炎症作用が認知症リスクを抑制するのではないか。加えて日本の食生活には、やはり認知症リスク低下との関連が報告されている緑茶の摂取量が多いという特徴もある」と述べている。

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    HealthDay News 2021年2月1日
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  • 「痴呆」から「認知症」に変わり家族の不快感は減った?

     現在「認知症」と呼ばれる状態は以前、社会的にも医学的にも「痴呆」と呼ばれていた。しかし「痴呆」には侮蔑的な含意があることから、2004年に厚生労働省などの主導によって「認知症」に変更され現在に至っている。筑波大学人間系の山中克夫氏らは、この変更により認知症本人の家族の不快感が減ったか否かをアンケート調査により検証、その結果が「Brain and Behavior」に12月21日掲載された。

     このアンケート調査は、2017年6~8月に茨城県内の複数の医療機関で実施され、認知症で医療機関を受診した人の家族153人から有効な回答を得た。回答者の主な属性は以下のとおり。年齢は50代が最も多く38.4%、次いで60代が27.2%、70歳以上が21.2%であり、女性が70.0%、患者との同居者が70.7%を占めていた。また続柄は娘が40.7%、息子19.3%、妻16.0%、夫9.3%だった。

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     アンケートは22問からなり、それぞれの質問に‘とても当てはまる’‘やや当てはまる’‘どちらとも言えない’‘あまり当てはまらない’‘全く当てはまらない’の五択で回答してもらい、前二者を‘同意’、後二者を‘非同意’として分類した。

     「痴呆よりも認知症の方が不快感が少ない」に対しては同意が71.6%と多数を占め、非同意は10.9%であり、「認知症は差別的な用語である」には同意が13.2%、非同意が57.0%だった。医療福祉従事者が認知症のことを「認知」と省略して呼ぶことに関連して設定された、「認知は認知症より不快感が強い」には同意が34.6%、非同意が25.2%で、‘どちらでもない’が40.1%と最多だった。「認知症に代わる、より不快感の少ない用語がある」への最多の回答は‘どちらでもない’の43.9%で、同意は14.8%、非同意は41.2%だった。

     認知症という用語を用いることに伴い不快感が生じるか否かに関しては、全体的に同意よりも非同意の回答の方が多かった。ただし、「認知症の本人に対して認知症という用語を使うことに不快感がある」への同意は34.2%で、他の家族や親戚との間で用いる場合の不快感への同意(24.1%)や、友人や隣人との間で用いる不快感への同意(28.8%)よりも高かった。

     一方、他者に認知症という用語を使用されることに認知症の人本人が不快感を抱いているか、家族の意見を尋ねたところ、全体的に非同意よりも同意(抱いていると思う)の回答の方が多かった。具体的には、当事者以外の家族や親戚が用いることの不快感には36.2%、友人や隣人が用いることの不快感は40.2%が同意した。

     アンケートには、認知症という用語に対する心情を問うこれらの項目以外にも、認知症の人や家族を取り巻く人々への心情に関する質問が設けられていた。例えば、「家族に認知症患者がいることを明らかにした場合、友人や隣人から温かい支援を受けられると思う」は約60%が同意し、非同意は10%未満だった。「家族に認知症患者がいることを伝えた場合に、友人や隣人との関係が悪化すると思う」への同意は5.3%とわずかだったが、37.5%は「何らかのかたちで友人や隣人に気を遣わせてしまうと思う」に同意した。また、「友人や隣人で認知症の正しい知識を持っている人は少ないと思う」には、47.1%と半数近くが同意した。

     このほか、上記の認知症の人や家族を取り巻く人々への心情と認知症という用語に対する心情との関連性について、探索的因子分析により抽出された因子をもとに構造方程式モデリングによる統計解析を行っている。それによると、認知症という用語に関するネガティブな印象には、認知症患者がいることの開示のためらいが影響しており、それには若年であることと、妻、夫、きょうだいなどの続柄が関係していた。

     これらの結果から、著者らは「全体的に見ると認知症の人の家族で、現在の認知症という用語を不快と感じている人は少なく、その意味で用語変更は成功したと考えられる。ただし一方で、医療福祉従事者が使うことのある認知という略語については約35%が不快と感じていることは注目に値する。この略語の使用者が意図していなくても、家族は侮蔑的な含意を感じとることがあり、注意が必要」と述べている。

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    HealthDay News 2021年1月25日
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  • 社会活動が活発な地域社会は住民の健康感が高い――石川県羽咋市での調査

     社会活動に積極的に参加する人が多いコミュニティーに住む住民は、そうでない住民に比べて主観的健康感が高いという調査結果が報告された。金沢大学医薬保健学総合研究科認知症先制医学の篠原もえ子氏らの研究によるもので、詳細は「PLOS ONE」に10月23日掲載された。同氏らは、「社会活動の多いコミュニティーを育てることが、住民の健康状態の改善につながるのではないか」と述べている。

     この研究が行われたのは石川県羽咋市。羽咋市は日本の多くの地方都市と同様に、高齢化と人口減少が進行している。この羽咋市で2019年9月に、同市と金沢大学により健康調査が行われ、自記式質問票が40歳以上の全住民に郵送された。回答数は6,578人で、回答率は43.2%だった。

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     質問票では、現在の健康状態のほか、ソーシャルキャピタル(人々の協調活動)の指標として、一般的な信頼、規範、社会活動への参加という3要素を評価する質問項目を設定した。このうち健康状態は、優れている、良い、悪い、非常に悪いという4段階で回答してもらったところ、同順に14.4%、56.4%、21.8%、7.4%となった。このうち前二者を「良好」、後二者を「不良」と判定し、後述の解析を行った。

     またソーシャルキャピタルの3要素に関しては、以下のように評価した。一般的な信頼については「ほとんどの人を信頼できるか」という問を設定し、規範については「近隣の住民は全て仲間と思うか」という問を設定して、それぞれ3段階の選択肢を設けてその回答から評価した。社会活動への参加は、地域の祭事、集会所や道路の清掃、町内会の会合という3種類のイベントへの参加状況を質問し、その回答から3段階で評価した。

     羽咋市は、市域全体が11区の学区に分かれている。本検討ではこの学区をコミュニティー単位として採用し、年齢、性別、教育歴、家族構成、仕事の頻度、世帯収入などで調整した上で、主観的健康感とソーシャルキャピタルの関連を検討した。

     その結果、社会活動への参加に積極的な住民が多いコミュニティーには、主観的健康感の高い人が多いという有意な関連が認められた(P=0.036)。その一方、一般的な信頼や規範は、個人レベルでは主観的健康感と関連が見られたが、コミュニティー単位では有意な関連がなかった。

     著者らは、この研究の限界点として、横断的研究であり因果関係には言及できないこと、自記式質問票のため回答バイアスが存在する可能性があること、回答率が十分高いとは言えないことなどを挙げている。その上で、「地域住民の健康状態の悪化を抑制するために、市民参加の多いコミュニティーを育成することの重要性を浮き彫りにした結果と言える」とまとめている。

     なお、著者の1人は、事務・光学機器メーカーとの利益相反(COI)に関する情報を明らかにしている。

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    HealthDay News 2020年12月14日
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  • 認知症でもドラム叩きで認知機能が改善――理研など

     認知症があっても大勢で輪になりドラムを叩くという体験を楽しむだけで、認知機能が改善する可能性のあることが報告された。理化学研究所計算工学応用開発ユニット(ISC)の宮﨑敦子氏らが、「Frontiers in Aging Neuroscience」7月2日オンライン版に報告した。認知機能だけでなく、上肢機能の改善効果も認められたという。

     認知症の改善に向けてさまざまな介入プログラムが提案されているが、認知症の中核症状である失行(麻痺がないにもかかわらず生じる運動機能障害)が現れると、複雑な動作を伴うプログラムでは、それに参加すること自体が難しくなってくる。一方でリズミカルな運動は、認知症が進行してからでも比較的行いやすいとされている。

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     宮﨑氏らは、複数の人が集まりドラムを叩くという行為が、リズムを感じとって他人を模倣し、自分が何をすべきかの理解の助けになる点に着目。また、ドラムはスティックが跳ね上がるために少ない力で叩くことができ、筋肉が衰えていても無理なく楽しめることから、ドラム叩きを利用した認知症改善プログラムを作成しその効果を検討した。

     特別養護老人ホームの居住者46人を無作為に、プログラム介入群27人、非介入群(対照群)19人に分け、介入群は週に3回、1回30分、12週間にわたり、ドラムインストラクターとともにドラム叩きをしてもらい、対照群は普段どおりに過ごしてもらった。ドラム叩きは必ずしも演奏を目的としたものではなく、即興性を重視して自由にリズムを楽しむ機会とした。なお、介入群の84.78%は車椅子を使用しており、ドラムに両手が届かないため、利き手だけで叩くか、車椅子のテーブルに置いた軽量のフレームドラムを叩いてもらった。

     介入前の認知機能は、MMSEという指標(30点満点)が介入群12.93±6.64点、対照群12.89±6.89点、FABという指標(18点満点)では同順に6.37±3.12点、6.21±3.75点で、いずれも同等だった。また、上肢運動機能(関節可動域)やBMI、骨格筋量指数(SMI)も有意差がなかった。

     12週間の介入期間中のドラム活動への参加率が60%に満たなかった人などを除き、介入群22人、対照群17人を評価対象とした。その結果、MMSEは介入群が2.05点上昇したのに対し、対照群は3.24点低下(P=0.004)、FABも同順に2.36点上昇、0.35点低下して(P=0.043)、ドラム介入による認知機能への有意な効果が明らかにされた。

     上肢の関節可動域は、肩屈曲が介入群で6.14°増加したのに対し、対照群は5.88°減少(P=0.040)、掌屈が同順に10.91°増加、1.47°減少(P=0.000)し、有意差が認められた。肘屈曲や肘伸展、背屈には有意差がなかった。また、体重やBMIの変化には群間差がなかったが、インピーダンス法により評価した全身のタンパク質量、SMI、利き腕の筋肉量は介入群で低下し、群間に有意差が認められた。なお、うつ症状の主観的スコアには群間差がなかった。

     この結果から研究グループは、「認知症の人でもドラムを叩くことで認知機能が改善し、上肢の運動機能の一部が向上することが明らかになった。要介護度の高い高齢者や認知症の人の認知機能と身体機能の維持・改善ツールとして、このプログラムの利用が期待される」とまとめている。なお、介入群で筋組成の一部にマイナスの影響が認められたことに関連し、「筋タンパク合成を維持するための適切なアミノ酸摂取が推奨される」と付け加えている。

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    HealthDay News 2020年8月11日
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  • 認知症患者の家族介護者の就労状況が明らかに――厚労省調査データの解析

     認知症患者を家族内で介護している人の就労実態が明らかになった。現役世代に該当する65歳以下の介護者のうち、有給の仕事に就いている人は6割に満たなかった。獨協医科大学精神神経医学講座の菅原典夫氏らの研究によるもので、「PLOS ONE」5月29日オンライン版に掲載された。

     国内では、認知症の増加と就労人口の減少が同時に進行している。これに世帯人数の減少傾向も加わり、就労を続けながら家族内介護を担う人が増加しているが、その詳しい実態は明らかでない。菅原氏らは、2013年に厚生労働省が行った介護や健康状態に関する全国調査のデータから、認知症患者を家族内で介護しており、介護者の年齢が65歳以下であった452世帯を抽出。介護者の就労状況を調べるとともに、就労に関連する因子を検討した。

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     解析対象世帯の被介護者の要介護度は、要介護2~3が約45%で最も多く、要支援~要介護1が約37%、要介護4~5が約18%だった。介護者の平均年齢は57.1±6.8歳で、女性が70.6%、被介護者の子が52.7%を占めていた。

     介護者のうち、有給の仕事に就いているのは57.5%だった。就労している介護者は就労していない介護者に比較し、年齢が若く(55.9±6.8対58.6±6.3歳)、男性の割合が多く(34.2対22.9%)、高学歴であることが多く(専門学校以上が26.9対16.1%)、持ち家率が高い(96.9対88.5%)という有意な差が認められた。

     一方、1日の大半を介護に充てている人の割合は、就労している介護者よりも就労していない介護者の方が高かった(15.0対32.8%)。また、トイレや入浴、食事の介助や体位変換、洗濯、買い物などの家事を行っている割合も、就労していない介護者の方が高かった。

     被介護者の要介護度、介護者の抑うつレベル、世帯支出額などについては、介護者の就労の有無での有意差は認められなかった。

     ロジスティック回帰分析により、介護者の就労に関連する因子として、男性(オッズ比2.52)、専門学校以上の学歴(同1.77)、持ち家であること(同3.65)が抽出された。反対に、高齢(同0.94)、1日の大半を介護に充てていること(同0.32)、トイレ介助を行っていること(同0.53)、洗濯を行っていること(同0.52)、介護者自身が定期的に通院していること(同0.42)は、非就労に関連する因子だった。

     これらを基に研究グループでは「認知症患者の介護者の就労状況と関連する、年齢や性別、その他の因子が明らかになった」と結論するとともに、「今後は、認知症患者のBPSD(周辺症状)や医療・福祉サービスの利用状況などを、より詳細に調べ、患者・介護者双方のサポートを強化していく必要がある」と述べている。

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    HealthDay News 2020年6月22日
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  • カラオケで認知機能と嚥下機能が改善――理研

    カラオケを練習すると認知機能が改善する可能性が報告された。さらに、食べ物や飲み物をうまく飲み込めなくなる嚥下障害の予防も期待できるという。理化学研究所バトンゾーン研究推進プログラム(BZP)の宮﨑敦子氏らの研究によるもので、詳細は「International Journal of Environmental Research and Public Health」2月24日オンライン版に掲載された。

    認知機能訓練の1つとして、文章を声に出して読み上げたり計算問題を解いたりする「学習療法」と呼ばれる手法がある。カラオケは歌詞を声に出して歌うため、学習療法に似た側面を持つ。また、舌や呼吸筋の訓練にもなり、嚥下機能や呼吸機能を維持・改善する可能性もある。宮﨑氏らは、カラオケの持つこのような特徴が、実際に効果を発揮するのかどうかを調べるために、高齢者対象の介入試験を行った。

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    研究の対象は、都内2カ所の介護施設に居住する65歳以上の高齢者26人。カラオケの練習をする群(14人)と、カラオケの練習はしないかわりに認知機能訓練にもなると言われているスクラッチアートをする群(12人)に分け、12週間介入した。ベースライン時の年齢、教育歴、FABスコア(認知機能の指標)、舌圧(舌の機能評価の指標)、呼吸機能、SMI(骨格筋量指数)などに群間の有意差はなかった。

    カラオケの練習には、歌詞と歌い出しのタイミングがモニターに表示される機器ではなく、歌詞カードを見ながら歌う方式を用いた。その理由は、モニタータイプはコスト面から高齢者の個人所有に支障があること、および、歌い出しのタイミングを覚えることが認知機能の訓練につながる可能性があるため。

    カラオケ群の被験者には週に1時間、プロの指導者の下で練習してもらうほか、週に1曲、課題曲を示し個人的に練習してもらった。対照のスクラッチアート群に対しても週に1回、教室形式で練習してもらい、課題として週に1枚を完成してもらった。

    12週間の介入による両群の変化について、まず認知機能を比較すると、カラオケ群ではFABスコアのうちの葛藤的指示への反応(指示された内容と正反対のことを瞬時に実行できるかどうか)が0.46点上昇、対照群では0.30点低下し、群間に有意差が認められた(P=0.003)。また、抑制制御(指示された内容のうち実行しなくてよいものを瞬時に判断できるかどうか)は同順に0.69点、0.10点それぞれ上昇し、カラオケ群でより大きく改善していた(P=0.013)。

    次に、身体機能関連の変化を比較すると、舌圧はカラオケ群3.71kPa(キロパスカル)増加、対照群は1.55kPa減少していた(P=0.050)。また、呼吸機能のうち吸気1秒量(1秒間で吸い込める空気の量)は同順に0.18L増加、0.29L減少で、群間に有意差が認められた(P=0.036)。

    これらの結果を踏まえ、研究グループでは、「カラオケの練習は認知機能訓練の学習療法と同様の効果があることが示された。また、舌圧や呼吸機能を改善したことから、嚥下機能の維持・向上も期待できる」とまとめている。

    なお、本検討では、カラオケによってFABスコアの葛藤的指示への反応が改善したが、学習療法の効果を検討した先行研究では、有効性が示されていない。学習療法ではなく、カラオケの練習で効果が得られた理由について、宮﨑氏は「歌詞カードを見て正しいタイミングで歌い出すには、不適切な行動の抑制(間違ったタイミングで歌わないこと)が必要であり、その訓練が効果発現につながったのではないか」と述べ、「モニターにナビゲーションが表示されるカラオケで、同様の効果を得られるかは不明」としている。

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    軽度認知障害を予防し認知症への移行を防ぐためには早期発見、早期予防が重要なポイントとなります。そこで、今回は認知症や軽度認知障害(MCI)を早期発見できる認知度簡易セルフチェックをご紹介します。

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    HealthDay News 2020年4月13日
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  • 地域住民の認知機能が、知的活動と運動教室で改善――鳥取大

    知的活動と身体運動および認知症や生活習慣に関する教育を組み合わせたプログラムの実施によって、地域高齢者の認知機能や身体機能が改善するというデータが、鳥取県の伯耆町で行われた研究から報告された。鳥取大学医学部保健学科生体制御学講座の河月稔氏、浦上克哉氏らの研究グループによるもので、「Annals of Clinical and Translational Neurology」2月18日オンライン版に論文が掲載された。

     近年、全国各地で認知症予防教室が行われているが、その内容は自治体によって異なり有効性に差があるという報告も見られる。鳥取県の琴浦町では約15年前から、知的活動と身体運動およびコミュニケーションを中心とした認知症予防教室を開催しており、その取り組みを背景として今回の研究では、伯耆町において知的活動、身体運動、認知症や生活習慣に関する教育を組み合わせた独自の認知機能低下予防プログラムを開発し、認知機能低下が疑われる高齢者を対象に効果を検証した。

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     伯耆町に住む要介護認定を受けていない軽度の認知機能低下が疑われる65歳以上の高齢者136人(平均年齢77.3±6.3歳、男性が34.6%)を2群に分け、1群は6カ月の介入に続き6カ月の観察期間の順、もう1群はその逆の順序で介入するという非盲検クロスオーバー法により、認知機能や身体機能などの変化を検討した。なお、運動ができない心疾患患者と、座位から立ち上がれない人は除外した。

     介入期間中、参加者は11~15人ずつのグループに分かれ、グループごとに、作業療法士、保健師または看護師、認知症予防について知識のあるアドバイザーが各1人という3人からなるチームが指導にあたった。指導は1週間に1回、計24回で、1回につき、知的活動と身体運動を各50分間、休憩あるいは認知症と生活習慣についての講義を20分行った。講義は4週間に1回の頻度で計6回行い、講義を実施しない日は休憩時間とした。知的活動は、近時記憶、作業記憶、計算力、思考力、判断力、遂行力、注意力、視空間認知能力の8領域を刺激するプログラムとし、内容や難易度は指導者の裁量で適宜調整した。身体運動は有酸素運動と筋力運動を中心とするもので、強度は3~4 METsとした。

     認知機能の評価には、タッチパネル式コンピューターを用いた認知機能検査であるTDASを用いた。TDASスコアは0~101点で評価され、点数が低いほど認知機能が良好と判定される。

     全対象者のベースライン時のTDASスコアは7.0±5.7点だった。介入期間の前後および観察期間の前後でのTDASスコアの変化を比較すると、前者は-1.05±3.92点と低下、後者は0.74±4.78点と上昇しており、介入による認知機能の有意な改善が認められた(P<0.05)。

     認知機能だけでなく身体機能の改善も認められた。例えば、握力は介入期間前後で0.88±2.92kg増加したのに対し、観察期間前後では-0.87±2.96kgと低下した(P<0.01)。30秒間に椅子から立つ・座るという動作を何回できるかというテストも同順に、1.97±3.59回の増加と0.52±3.01回の増加で有意差があった(P<0.05)。座った状態での前屈も、2.07±5.17cmの増加と-0.46±4.11cmの減少で、やはり有意差が見られた(P<0.01)。

     なお、この介入に要したコストは、伯耆町管轄の施設や設備を利用したため、主に教室指導者の人件費と知的活動の消耗品費であり、クラス1回当たり2万円未満であった。

     これらの検討を踏まえ、著者らは「知的活動と身体運動、認知症や生活習慣に関する教育を組み合わせ開発したこのプログラムは、軽度の認知機能低下が疑われる高齢者の認知機能・身体機能を改善する効果があると考える。低コストであり、他の地域でも容易に導入可能と考えている」と結論をまとめている。

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    HealthDay News 2020年3月30日
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  • お茶の成分がストレスによる脳萎縮を予防――マウスでの研究

    ストレスに長期間さらされていると、脳が萎縮したり認知機能が低下することが、動物実験で示されている。またヒトにおいても、たび重なるストレスと脳の前頭前野などの容積に関連が見られるとする研究報告がある。このような影響を避けるにはストレスがかからない環境に移ることが一番だが、それを簡単に実行できる人はあまりいない。が、ひょっとしたら、お茶を飲むことが脳の萎縮の予防につながるかもしれない――という研究結果が「Nutrients」1月8日オンライン版に掲載された。

     静岡県立大学茶学総合研究センターの海野けい子氏らは、お茶に最も多く含まれているアミノ酸で緑茶の旨味成分の1つである「テアニン」の機能性に着目し、これまでにテアニンがマウスのストレスを軽減し認知機能低下を抑制することなどを報告してきている。今回の研究では、テアニンがストレスによる脳萎縮を抑制するかを、東北大学加齢医学研究所の住吉晃氏らとの共同研究により磁気共鳴画像法を用いて検討した。

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     4週齢のマウスを5日間グループで飼育し環境に慣れさせた後、そのままグループで飼育する群と、仕切板により1匹ずつ個室で飼育した後に途中から仕切板を外して2匹の相部屋に移す群に分けた上で、さらにそれぞれを2分し、一方は通常の水、もう一方はテアニンを20μg/mL含む水溶液を与えるという計4条件で飼育した。個室から2匹相部屋に移す条件では、2匹のマウスが互いに相手を侵入者と見なしストレスがかかった状態になる。このストレス状態の期間は、0、1、2、4、6カ月の5パターン設定した。一連の実験は、ストレスに対する感受性が強い「SAMP10」というマウスと、比較対照として動物実験で一般的に使われる「ddY」という計2種類のマウスを用いて行った。

     まずSAMP10マウスの脳の容積を前記の4条件別に見ると、ストレスを負荷し通常水で飼育した群は、ストレスを負荷しテアニン水溶液で飼育した群や、ストレスを負荷せずに通常水で飼育した群に比較して、海馬(記憶を司り、アルツハイマー病では初期から萎縮する部位)や新皮質(脳の高次機能を司る部位)が有意に小さいことがわかった。

     次にこの変化を経時的に見ると、ストレス負荷1カ月の時点で新皮質が有意に萎縮したが(112.75±8.26mm3)、テアニン水溶液で飼育した群では2カ月目で回復した(123.75±7.57mm3)。また海馬ではストレスを6カ月間負荷した時点で、通常水で飼育した群(23.01±0.79mm3)とテアニン水溶液で飼育した群(26.02±1.46 mm3)に有意差が生じていた。

     これらの結果は、ストレスによってSAMP10マウスの海馬や新皮質で萎縮が生じるが、テアニンがその抑制や回復に寄与したものと考えられる。なお、グループ環境で8カ月間飼育した(ストレスを負荷しなかった)群では、通常水(25.75±1.69 mm3)、テアニン水溶液(25.54±1.91 mm3)の違いによる海馬の容積に差がなかった。

     一方、ddYマウスではストレス負荷1カ月時点で、通常水で飼育した群とテアニン水溶液で飼育した群のいずれも海馬容積が有意でないながら軽度に縮小する傾向が見られたが、2カ月目以降、両群ともに回復した。グループ環境で8カ月間飼育した群では、通常水で飼育したマウス(23.93±1.04 mm3)はテアニン水溶液で飼育したマウス(27.81±1.16 mm3)に比べ、海馬の容積が有意に小さかった。ddYマウスの検討では、海馬で見られたこれらと同様の変化が新皮質においても認められた。

     上記のほか研究グループでは、ストレス負荷がSAMP10マウスの遺伝子に及ぼす影響を検討した。その結果、Npas4やLcn2といった遺伝子の発現がストレスの影響を受けて変化し、テアニン水溶液で飼育したマウスではそれらの変化が抑制されることがわかった。

     海野氏らはこれらの結果を踏まえ、「ストレス負荷によって、ストレスに敏感なマウスの脳容積が減少する。これに対し、茶葉の主要アミノ酸であるテアニンは、ストレス応答遺伝子発現を修正することで脳萎縮を防ぐことが示唆される」とまとめている。

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    HealthDay News 2020年1月27日
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  • ダークチョコを毎日食べると認知機能が向上

    ダークチョコレートを毎日食べると、神経成長因子(NGF)という蛋白質が増加し認知機能も向上するという研究結果が報告された。しかもチョコレートの摂取を中止した後もしばらく認知機能が高い状態が維持されるという。ただしホワイトチョコレートにはこの効果はないとのことだ。島根大学医学部環境生理学の住吉愛里氏らの研究によるもので、「Nutrients」11月16日オンライン版に掲載された。

     この研究は島根大学の健康な学生20人(20~31歳、男性14人)を対象に行われた(介入中に2人が脱落)。全体を無作為に2群に分け、1群にはカカオパウダーを含むダークチョコレート(24.0g/日)、別の1群にはカカオを含んでいないホワイトチョコレート(24.5g/日)を支給し、30日間毎日食べてもらった。この間、カフェイン入り飲料は1日3杯までとし、支給したもの以外のチョコレートの摂取を禁止した。認知機能および血中NGF濃度は、連日摂取の介入前、介入終了時、そしてカカオ成分であるテオブロミンの血中濃度が通常レベルに戻ると考えられる介入終了から3週間経過した時点の計3回、計測した。

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     認知機能は以下の2つの方法で判定した。テスト1は、赤、黄、青、緑という文字が4色の異なる色(赤、黄、青、緑)で印字されたもの(文字の色と文字の読みは無関係)を見て、文字の読みまたは色を瞬時に答えるというもの。テスト2は、無作為に並んでいる0~9の数字の中から、指示された数字だけを時間内にできるだけ多くチェックするというもので、1分間の休憩を挟み3回繰り返した。

     これらの測定結果を時系列で見ると、まず、介入前の認知機能と血中NGF濃度は両群同等だった。その後30日間の介入期間中、チョコレートの摂取やカフェイン入り飲料の摂取制限は、両群ともによく守られており群間差がなかった。

     次に、介入終了時にダークチョコレート群ではNGF濃度が有意に上昇していることが確認された(P=0.0059)。そして、テスト1の文字読みの正答数が有意に増加していた(P=0.017)。またテスト2では3回目のトライの正答率が有意に向上していた(P=0.014)。ところがその一方、ホワイトチョコレート群ではいずれも有意な変化がなかった。

     続いて介入終了から3週間後の結果だが、ダークチョコレート群ではNGF濃度は介入前のレベルに戻っていた。しかし、認知機能は引き続き有意に高い状態に維持されていた。なお、テスト1の文字の色読みの正答数は、ダークチョコレート群では介入前より有意に増加していた(P=0.012。ホワイトチョコレート群はP=0.050)。

     この他、同時に検討されたテオブロミン濃度はダークチョコレート群の介入期間のみ、血中レベルが有意に高かった。血中カフェイン濃度、脳由来神経栄養因子(BDNF)、前頭前野血流量は、両群ともに有意な変化は見られなかった。

     これらの結果について著者らは、「ダークチョコレートの連日摂取によって、血中NGFとテオブロミンのレベルが上昇し、認知機能の向上が認められた」とまとめるとともに、「連続摂取が終了しNGF、テオブロミンレベルが介入前値に戻った後も、認知機能の高い状態が継続していたことは興味深く、分子メカニズムの検討が必要」としている。

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    HealthDay News 2019年12月9日
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