• コーヒーを飲むと長生きできる?        

    朝のコーヒーは頭をすっきりさせるだけでなく、寿命を延ばす可能性がある―こんな研究結果が、欧州心臓病学会(ESC 2017、8月26~30日、スペイン・バルセロナ)で発表された。

    スペインの中年の男女約2万人を平均10年間追跡したこの観察研究では、1日4杯以上のコーヒーを飲む人では、ほとんど飲まない人と比べて全死亡リスクが64%低いことが明らかになったという。

     この研究は、ナヴァラ病院(スペイン)の心臓病専門医であるAdela Navarro氏らが実施したもの。これまでにもコーヒーの摂取量が多いと全死亡リスクが低下する可能性があることを示した研究結果が報告されていたが、地中海諸国で検証されたことはなかったという。

     今回の研究の対象は、学歴が大卒以上の男女1万9,896人。平均年齢は37.7歳だった。研究開始時に生活習慣や全般的な健康状態、食事、コーヒーの摂取量について調査を実施し、年齢や性、民族などの情報も収集した。研究参加者の死亡については本人および家族からの情報のほか、郵政局、国民死亡記録などの情報に基づき追跡した。

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     その結果、10年間に337人が死亡していた。コーヒーの摂取量と死亡リスクとの関連について交絡因子を調整して解析した結果、1日4杯以上のコーヒーを飲む人では、日常的にコーヒーを全く飲まないか、ほとんど飲まない人と比べて全死亡リスクが64%低かった。また、1日のコーヒーの摂取量が2杯増えるごとに同リスクは22%低下した。

     さらに、こうしたコーヒーによる効果は特に45歳以上で大きく、45歳以上の男女では1日のコーヒーの摂取量が2杯増えるごとに全死亡リスクが30%低下することが示されたという。この結果を踏まえ、Navarro氏は「高齢になるほどコーヒーによる保護的な効果が高まる可能性がある」との見方を示している。

     なお、学会で発表された研究は、査読を受けて医学誌に掲載されるまで予備的なものとみなす必要がある。

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    HealthDay News 2017年8月28日
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  • トランプ氏の得票率が高かったのは平均余命の短い地域

    2016年の米大統領選挙は共和党のドナルド・トランプ氏の勝利に終わったが、米ボストン大学公衆衛生学部のJacob Bor氏らによる研究から、過去8年間に平均余命が延長した地域と比べ、短縮した地域でトランプ氏の得票率が高かったことが分かった。詳細は「American Journal of Public Health」10月号に掲載された。

     Bor氏らによると、米国民全体の平均余命は1980年以降に5年以上延長した。しかし郡別に見ると、この間に10年以上延長した地域が存在する一方で、全く変化がみられない地域や短縮した地域もあり、地域間で健康格差があることが指摘されているという。

     今回、同氏らは郡別の2016年の大統領選における投票パターンと、1980年から2014年までの平均余命の変化との関係について分析した。その結果、同期間の平均余命の延長年数が全国平均を下回る郡では有権者の過半数がトランプ氏に投票していた一方、全国平均を上回る郡では有権者の過半数が民主党のヒラリー・クリントン氏に投票していた。

     また、民主党のバラク・オバマ氏と共和党のジョン・マケイン氏が戦った2008年の大統領選と比べた2016年の大統領選における得票数を見ると、共和党は平均余命の延長年数が全国平均を上回る郡で6万7,000票を減らした一方、全国平均を下回る郡では310万票を増やした。これに対し、民主党は同年数が全国平均を上回る郡で140万票を増やし、下回る郡で500万票を失った。

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     米国公衆衛生協会(APHA)のGeorges Benjamin氏によると、平均余命が短い地域では医療保険への未加入者が多く、小児肥満、貧困、オピオイド依存などの問題を抱える住民の割合が高いという。ただ、同氏は「有権者がこうした問題を政治的な問題として捉えているのかどうかは不明」としている。一方、Bor氏も「生活状況の悪化に伴うがん罹患率や喫煙、違法薬物の使用率の上昇などが平均余命を短縮させる要因として考えられる。ただ、地域の住民の健康面での停滞がトランプ氏の得票につながったと考えるのは飛躍し過ぎ」との見方を示している。

     さらに、米イェール大学予防研究センターのDavid Katz氏も、社会経済的に恵まれない集団からトランプ氏が票を集めたという見方に同意を示し、「職業や教育、収入、環境などの社会的あるいは経済的な問題が、平均余命といった健康状態の指標に影響することは以前から指摘されている」と話している。

     一方、同誌に掲載された米ウィスコンシン大学のElizabeth Stein氏らによる研究結果は、経済的な問題と健康状態との関係について理解を深める一助となるものだ。同氏らは、1999~2001年と2013~2015年の米国民の死亡データを分析し、両期間の間に早期死亡率が8%低下したにもかかわらず、主に農村地域に居住する白人では早期死亡率は上昇したことを明らかにした。また、このような特定の集団で早期死亡率を引き上げた主な要因は、貧困や医療へのアクセスの悪さとの関連が強い自殺や中毒、肝疾患であることも分かったという。ただ、この研究では貧困や医療へのアクセスの悪さといった状況にあることが原因で早期死亡率が上昇したという因果関係が示されたわけではない。

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    Abstract:リンク先
    HealthDay News 2017年8月17日
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  • 正しい靴選びで転倒を防ぎましょう     

    65歳以上の高齢者では、転倒で亡くなる人は少なくありません。米国政府が実施した2014年の調査の結果によると、転倒により年間280万人以上が救急治療室で治療を受け、2万7,000人が死亡しています。

     しかし、正しく靴を選べば転倒の防止に役立ちます。靴を買いに行くときは、以下の点を考慮して安全な靴を選びましょう。

    • 靴を押してみて、かかとの部分が曲がったり、中央部がねじれたりしないかを確認しましょう。
    • 試し履きをするときは、普段よく履いている靴下を履いた状態で試しましょう。
    • 靴を買うときは毎回足のサイズを測り直しましょう。大人でも足のサイズが変わることは珍しくありません。
    • 履き心地がよく、安定していると感じられる靴だけを買いましょう。
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    情報元:米国足病学協会(APMA)
    HealthDay News 2017年8月10日
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  • 陰毛の処理に起因する負傷は想像以上に多い

    陰毛の処理に起因する負傷は想像以上に多いことが、「JAMA Dermatology」8月16日オンライン版に掲載の研究で明らかになった。陰毛の処理をする人の4分の1以上は、切り傷、熱傷、発疹などを経験していた。研究を率いた米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)准教授のBenjamin Breyer氏によると、泌尿器の負傷で救急受診を要した成人患者のうち3%は、陰毛の処理に起因する負傷例が占めていたとする別の研究結果もあるという。

    今回の研究では、米国の成人男女7,570人を対象にオンライン調査を実施。その結果、男性の67%、女性の85%は陰毛の処理をした経験があると回答した。経験者の26%は処理の際に負傷したことがあり、その比率は男性(24%)よりも女性(27%)で高かった。

     1%強(79例)の負傷は医師による治療を必要としたが、ほとんどの負傷は軽度なものだった。ただ、「開いた傷口があると性感染症のリスクが高まることは、陰毛の処理に伴う重大な危険の1つだ」とBreyer氏は付け加えている。

     負傷の種類は、切り傷(61%)が最も多く、熱傷(23%)、発疹(12%)が続いた。負傷の部位は、男性では陰嚢(67%)、陰茎(35%)、恥骨部(29%)が多く、女性では恥骨部(51%)、大腿の内側(45%)、腟(43%)、会陰部(13%)が多かった。「恥骨部は他の部位に比べれば皮膚が厚いものの、形状が複雑であるため、かみそりやはさみ、毛抜き、ワックスなどで傷がつきやすい。除毛剤を使用した場合は化学熱傷が起こる可能性もある」と同氏は話し、負傷により感染症や埋没毛につながることもあると指摘している。

     また、11回以上にわたり陰毛を全て除去している男女は、年齢や処理の頻度、毛深さなどの要因を考慮しても、一部のみを除去している人に比べて負傷を経験するリスクが約2倍になり、繰り返し負傷するリスクも高かった。女性では、かみそりの使用に比べて、ワックスを使用すれば負傷のリスクが低くなることも分かった。

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     この研究の限界として、陰毛の処理はデリケートな話題であるため、一部の回答者は調査に対して正直に回答していない可能性があると、研究グループは付け加えている。

     陰毛の処理をする人が増えている理由は不明だが、「ポルノグラフィでは陰毛の処理をしている人が多く登場する。人気の理由は性行為に関連しているのではないか」と同氏は推測する。「American Journal of Men’s Health」に昨年掲載された研究によると、男性では陰毛の処理は性行為のために行われることが多く、特にオーラルセックスに関連することが明らかにされている。一方、女性の間では、ワックスで陰毛を除去する「ブラジリアン」脱毛が人気になりつつある。

     米レノックス・ヒル病院の皮膚科医であるMichele Green氏は、「陰毛を除去するために、自分自身でワックスによる除毛を試みたり、ピンセットで毛を引き抜いたりしようとした患者を数多く診察してきた。それが原因で感染症を発症した患者も少なくない」と話し、陰毛を全て除去したい患者にはレーザー処理を勧めるとコメント。「特に男性は気が進まないかもしれないが、本当に陰毛を除去したいのならば専門家に相談すべきだ」と助言している。

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    HealthDay News 2017年8月21日
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  • 人間関係が健康にもたらす影響        

    人間関係における幸福の度合いが、健康にも大きな影響を及ぼすことが最近の研究で明らかにされました。

    実は、人間関係の満足度による健康への影響は、裕福さ、社会階級、IQ、遺伝、コレステロール値よりも大きいといいます。順調な人間関係によって、以下のような効果が得られることが分かっています。

    • ひどく落ち込むことがなくなる。
    • 精神や身体の衰えを遅らせる。
    • 新たな人間関係が広がる。
    • 親しい人との結びつきが再び深まる
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      情報元:米ハーバード大学
      HealthDay News 2017年8月7日
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  • 月経の開始年齢が学校の成績に関連か    

    月経が早く始まった女児では就学年数が短くなる可能性があることが、英インペリアル・カレッジ・ロンドンのDipender Gill氏らの研究で示唆された。

     この研究では、肥満や家庭環境などの環境要因による影響を除外して解析するために、メンデルランダム化という手法を利用。欧州の女性11万8,000人超のデータを用いて、月経の開始年齢に関連する遺伝子多型(SNP)が就学年数に及ぼす影響を検討した。その結果、月経開始年齢が1年遅くなるごとに、就学年数は平均53日長くなると推定された。

     このような結果が得られた理由として、月経が早期に始まった女性は、その身体的な変化から成熟した大人として扱われやすくなる可能性が考えられる。しかし、身体的な発達に精神面の発達が追いついているとは限らず、身体と精神の成熟度の差から、リスクを負う行動をとりやすいだけでなく、周囲からの扱いの変化に対して精神的に適応できなくなる可能性もある。こうした要因はいずれも就学年数に影響する可能性があると、Gill氏らは説明している。

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     ただ、今回の研究は因果関係を証明するものではなく、こうした関連性が認められた理由を解明するにはさらなる研究が必要だという。なお、この研究の限界の1つは、対象者の生まれた年が1901~1989年と幅広いことで、この90年間で社会および教育の環境は大きく変化していると、同氏は付け加えている。

     Gill氏は「就学年数の長さがその後の人生に影響しうることはよく知られており、社会経済的な状況、うつ病の罹患率、リスクを負う行動、さまざまな健康状態に関連するため、その重要性は明らかだ。今回の研究では、就学年数の長さに思春期の始まる年齢が影響する可能性が示された」と述べている。

     この研究の詳細は「Behavior Genetics」8月9日オンライン版に掲載されている。

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    abstract:リンク先
    HealthDay News 2017年8月9日
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  • 旅行後に具合が悪くなったら        

    旅行を満喫して帰宅した後、もし体調を崩してしまったら、楽しかった記憶まで台無しになりかねません。旅行後に以下のような症状がみられる場合は、医師に診てもらいましょう。

    • マラリアの流行国に行ってから1カ月以内に発熱したとき。すぐに受診しなければなりません。
    • 下痢が2週間以上続くとき。
    • 発疹、虫刺され、膿疱(おでき)、真菌感染があるとき。特に発熱を伴う場合は注意が必要です。
    • 医師に診てもらうときは、旅行先や滞在した期間、滞在した場所、泳いだ場所など、旅行の内容を全て医師に伝えるようにしましょう。
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      情報元:米疾病対策センター(CDC)
      HealthDay News 2017年8月4日
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  • 平均寿命や健康寿命に地域格差 医療資源の増加や生活習慣因子以外の要因も、東大ら

    日本では1990年から25年の間に平均寿命は4.2歳延びた一方で、都道府県間の「健康格差」には拡大傾向がみられることが、東京大学大学院国際保健政策学の野村周平氏と主任教授の渋谷健司氏らの研究グループの調べで分かった。こうした地域における健康格差の拡大には医療資源の増加や死亡に寄与する生活習慣因子は強く影響していない可能性も示唆されたことから、研究グループは今後、格差が生じる要因を検証し、適切な対策を講じる必要があると強調している。詳細は「Lancet」7月19日オンライン版に掲載された。

     国民皆保険制度を保つ日本は、世界でも健康政策に成功した国の1つに数えられているが、健康の増進レベルには地域格差が存在し、しかもこの格差は年々広がっていると懸念されている。研究グループは今回、世界の疾病負荷研究(The Global Burden of Diseases, Injuries, and Risk Factors Study;GBD)の一環として、米ワシントン大学保健指標・保健評価研究所(IHME)と共同で、1990~2015年における日本の健康指標の変化と各都道府県の健康指標の改善状況について分析を行った。

     研究グループは、GBDの研究データを用いて死亡、疾病、外傷の315の原因と79の危険因子について発生率と有病率を調べ、各都道府県における疾病負荷(各種の健康指標)の1990~2015年の推移を評価した。健康指標には、死亡率、死亡原因、損失生存年数(YLL)、障害生存年数(YLD)、障害調整生存年数(DALY)、平均寿命、健康寿命を用いた。

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     その結果、平均寿命は1990年から25年の間に79.0歳から83.2歳へと4.2歳延びた一方で、都道府県の格差(最も長い県と短い県の差)も2.5歳から3.1歳へと拡大していた。同様に、健康寿命の格差も2.3歳から2.7歳へと拡大していた。年齢調整死亡率はこの25年間で全体では29.0%低下したが、都道府県間のばらつきは大きく、低下率が最も大きい県は32.4%、最も低い県は22.0%と開きがあった。同期間中、年齢調整DALYは19.8%減少したが、YLDは3.5%の減少に止まり、疾患や障害を抱えながら生きている人の割合が増えている傾向がみられた。

     また、死亡に寄与する因子を分析したところ、2015年における死亡の33.7%が食習慣や喫煙などの生活習慣、24.5%が代謝系のリスクを原因としており、特に「不健康な食生活」と「喫煙」が死亡や疾病負荷と関連していることが分かった。

     さらに、地域で健康格差が拡大している要因を分析したところ、1人当たりの医療費や人口当たりの医師・看護師・保健師の数、全死亡に大きく寄与していた生活習慣と都道府県間の健康格差との間には有意な関連はみられなかった。そのため、研究グループは「保健システム上の因子や従来の危険因子以外に健康格差を生じうる要因が存在する可能性が示唆されており、さらなる研究が必要だ」と述べている。

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    HealthDay News 2017年8月16日
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  • 「6歳未満はトランポリンで遊ばせるべきでない」米学会が注意喚起

    トランポリンで遊ぶのは楽しく運動にもなるが、子どもには極めて危険な場合もあると、米国整形外科学会(AAOS)が保護者に対して注意を喚起している。特に6歳未満の子どもは負傷するリスクが高いため、トランポリンで遊ばせるべきではないという。

     米国内の病院ではトランポリンによる負傷者の治療件数が2015年だけで29万5,000件を超える。このうち約10万3,000件は救急部門での治療だった。

     AAOSのスポークスパーソンである小児整形外科医Jennifer Weiss氏は「特に夏には、子どもたちに体を動かすことを楽しんでほしい」としつつも、「両親や保育者はトランポリンの危険性を知り、重傷を負う可能性があることを理解しておく必要がある」と話している。特に6歳未満の幼児は、トランポリンで安全に飛び跳ねるために必要な筋肉の協調運動や身体意識(body awareness)、すばやく反応する能力が十分に発達していないため、危険性が高まるという。

     トランポリンに関連して最も多くみられる負傷は捻挫と骨折で、トランポリンのマット、フレーム、スプリング上での転倒、他人との衝突、技の失敗、トランポリンから地面などの硬い面への落下によって起きる。

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     トランポリンを安全に使用するために、AAOSは以下の点を注意するよう勧めている。

    • 6歳未満の子どもにはトランポリンを使わせない。子どもが誰も見ていないときに使わないように、使用後はトランポリンの梯子を外しておく。
    • 一度に2人以上でトランポリンに乗らない。
    • 定期的に道具を点検する。すり切れたり壊れたりしている場合は、交換用の部品を入手するか使用をやめる。
    • 負傷予防のための安全ネットで囲えば安心というわけではないことに留意する(ほとんどの負傷はトランポリンの上で起きる)。手すりやマット、周囲の着地面が十分にパッドで保護され、良好な状態であることを確認する。
    • 体育の授業や体操競技、飛び込みの練習などでトランポリンを使う場合、大人による監督と適切な安全対策、指導が重要である。
    • トランポリンの使用中は監視員を置く。宙返りなどのリスクの高い技は、適切な監督と指導、ハーネスなどの保護装置がない限りさせてはならない。
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    HealthDay News 2017年7月29日
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  • 欧米人男性の精子数は減少し続けている

    欧米人男性の精液に含まれる精子数は約40年間でほぼ半減したことが、米マウントサイナイ・アイカーン医科大学環境医学教授のShanna Swan氏らによる研究で明らかになった。

     1973年から2011年までの間に発表された185件の研究データを集め、約4万3,000人の精子の質の変化について分析した結果、欧州や北米、オーストラリアなどの男性ではこの間に精子の濃度が平均で52%低下し、総精子数も59%減少したことが分かったという。

     1992年にも、それまでの50年間に欧米人男性の精子数が約50%減少したとする研究報告があったが、それ以降も減り続けていることが今回の分析から明らかになった。ただ、欧米以外の地域の男性についてはデータが多くなかったため、最終的な結論は得られなかったとしている。

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     Swan氏は「以前にも精子数の減少は報告されていたが、その後も減少傾向に歯止めはかかっていない」と説明。その上で、「精子数の減少は、男性不妊のみならず、男性の全般的な健康にも関わる問題だ。これまでに、精子数の少ない男性は心血管疾患やがんなどさまざまな疾患を発症するリスクが高く、全死亡リスクも高いことが分かっている」と懸念を示している。

     さらに、精子数が減少傾向にある原因は不明だが、同氏は「現代的なライフスタイルに関連した人工的な化学物質への曝露や日常的なストレスの増加、肥満の増加、栄養不良、運動不足、喫煙などが関与しているのではないか」との見方を示している。ただ、同氏は「男性の生殖機能に最も強く影響するのは胎児期の有害物質への曝露である可能性が高い」とも指摘。例えば母親が喫煙すると、その子どもが将来喫煙するかどうかにかかわらず、精子数が減少するとの報告もあるという。

     精子数の減少が男性の不妊につながるかどうかについては専門家の意見が分かれる。ニューヨーク州の不妊治療施設Northwell Health FertilityのAvner Hershlag氏は、「男性の精液1mL中の精子数は約40年前の9280万個から近年には6640万個まで減少したが、精子数が減るとパートナーの妊娠率も下がるという証拠はない。不妊治療を行わずに妊娠したカップルの約20%では男性に精子の異常がみられることが分かっている」と指摘。さらに、「そもそも受精卵に必要なのは、精子1個と卵子1個であることは誰もが知るところだ」と話している。

     一方、米ニューヨーク・プレスビテリアン病院/ワイルコーネル医療センター生殖医療・泌尿器科のPeter Schlegel氏は「今後も精子が減少し続ければ、さらに多くのカップルが不妊治療を受けなくてはならない事態に陥る可能性がある」と警鐘を鳴らしている。

     今回の研究結果は「Human Reproduction Update」7月25日オンライン版に掲載された。

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