• アスピリンがB型肝炎患者の肝がんリスクを低減か

    毎日アスピリンを使用しているB型肝炎の患者では、肝がんリスクが低下する可能性があることを示した台湾の大規模コホート研究の結果が、米国肝臓病学会(AASLD)の年次集会(Liver Meeting 2017、10月20~24日、米ワシントンD.C.)で発表された。

    今回の研究は台中栄民総医院(台湾)消化器科のTeng-Yu Lee氏らが実施したもの。B型肝炎の患者数は世界で約2億4000万人に上り、特にアフリカやアジアに患者が多い。
    このため、B型肝炎ウイルスを原因とした肝がんによる社会経済的な影響は極めて大きいという。

    そこでLee氏らが着目したのが、大腸がんを中心にがん予防のエビデンスが蓄積しつつある低用量アスピリンだ。
    これまで、低用量アスピリン使用とB型肝炎ウイルスによる肝がんリスクとの関連を検討した研究はほとんどなかったため、同氏らは今回の研究で1998~2012年の台湾の国民健康保険調査データベースを用いて慢性B型肝炎患者20万4,507人のデータを分析した。

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    その結果、1日1回低用量アスピリンを使用しているB型肝炎患者が5年間に肝がんを発症する確率は、アスピリンを使用していない患者と比べて有意に低かった。
    Lee氏は「抗ウイルス薬はB型肝炎患者の肝がんリスクを有意に低下させるが、リスクを完全に排除するわけではなく、全ての患者に適しているわけでもない」とした上で、「この研究結果は慢性B型肝炎患者、特に抗ウイルス薬の適応とならない患者の治療に携わる肝臓専門医にとって、一助となる可能性がある」と話している。

    ただし、今回の研究は関連性を示したに過ぎず、「アスピリンの使用によって肝がんリスクが低下する」という因果関係を示すものではない。
    また、学会発表された研究結果は査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

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    HealthDay News 2017年10月20日
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