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7月 27 2017 「痴話げんかの後に求める行動」に男女差
カップルがけんかをしたとき、仲直りのためにパートナーにしてほしいことには男性と女性で差がみられるとの研究結果が「Evolutionary Psychological Science」7月5日オンライン版に掲載された。女性は心からの謝罪と一緒に充実した時間を過ごすことを求めるのに対し、男性は優しい態度、特に性的な誘いを求める傾向があるようだという。
米バックネル大学のT. Joel Wade氏らは今回の研究で、2回のオンライン調査を実施した。1回目の調査では、18~54歳のボランティア74人(男性36人、女性38人)を対象に、「パートナーと仲直りしたいときにとる行動」を5つ回答してもらった。この回答を同氏らは21カテゴリに分類。2回目の調査では、18~61歳の別のボランティア164人(男性41人、女性123人)を対象に、これらの各カテゴリの行動について「パートナーがその行動をした場合、仲直りに有効だと思うか」を尋ねた。
その結果、全体としては「会話や電話、メールなどでコミュニケーションをとる」「謝る」「相手を許す」「一緒に時間を過ごす」「歩み寄る」「キスやハグで愛情を示す」の順に、仲直りに役立つと考えられていることが分かった。
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一方、女性は男性に比べて「謝る」「一緒に時間を過ごす」ことが仲直りに有効だと考える傾向がみられた。また、女性に対しては「泣く」ことも有効で、涙をこぼして心からの後悔を示し、感情に訴えられる男性は女性から許される可能性が高いことが分かった。
Wade氏は「女性が一緒に時間を過ごすことを大事だと考えるのは、2人の関係性を維持するために限られた資源(例えば時間など)を使用するという男性側の意思表示だと捉えられるからではないか。こうした行動は男性が子育てにも労力を割いてくれる可能性を示しており、女性に好まれる」と指摘。また、「謝罪が有効なのは、これが他人を優先しようとする利他的な行為だと捉えられるからだろう。謝罪はけんかの原因が男性自身にあることを示し、女性のために犠牲を払っても感情的に支援できるという男性の能力を表していると考えられる」と述べている。
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