• 膿疱(のうほう)は放っておくと危険?

    膿疱(のうほう)について

    膿疱(のうほう)という言葉、聞いたことありますか。実は知らずに放っておくと、厄介かもしれません。 今回は耳慣れない言葉である膿疱の正体について解説していきます。
    1. 1.はじめに
    2. 2.膿疱(のうほう)とは
    3. 3.膿疱(のうほう)の病気
    4. 4.膿疱(のうほう)になる原因
    5. 5.膿疱(のうほう)の治療法
    6. 6.おわりに

    はじめに

    膿疱(のうほう)という言葉、聞いたことありますか。実は知らずに放っておくと、厄介かもしれません。
    今回は耳慣れない言葉である膿疱の正体について解説していきます。

    膿疱(のうほう)とは

    膿疱とは、皮膚にできる膿を含んだ小さな盛り上がりのことで、様々な皮膚疾患によって発生します。
    膿疱の中に含まれる膿には、多くの場合細菌やウイルスは含まれておらず、白血球が主な成分になります。

    人に移るということはありませんが、自分でつぶして処理しようとすると二次的に細菌などに感染し、悪化することがあるので、対処には十分な注意が必要です。

    膿疱に関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
    郵便番号を入力すると、お近くの治験情報を全国から検索できます。

    膿疱(のうほう)の病気

    膿疱を発生させる病気として代表的なのが、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)、膿疱性乾癬(のうほうせいかんせん)、膿疱性ざ瘡(のうほうせいざそう)の三つです。それぞれを詳しく見ていきましょう。

    掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
    掌蹠膿疱症とは手や足の皮膚に、膿疱がたくさん発生してしまう病気で、周期的に良くなったり悪くなったりを繰り返すことで知られています。
    最初は水ぶくれのような湿疹から始まり、膿疱を形成して、最後はかさぶたとなって剥がれ落ちていくのですが、症状が進んでいくと、これらが混ざり合った状態となります。
    手足の他にも、脛、膝に湿疹が出たり、鎖骨や胸の中央に関節痛が出ることがあり、よく間違えられる病気としては水虫(白癬)があります。

    膿疱性乾癬(のうほうせいかんせん)
    膿疱性乾癬とは、乾癬という病気の内、皮膚にたくさんの膿疱ができてしまうタイプのものを指し、難病指定されています。
    膿疱性乾癬の中にもタイプがあり、症状が手足だけに限られる限局型や、全身に症状が現れてしまう汎発型などに分けられています。
    特に症状が重くなるのは汎発型の膿疱性乾癬で、最初は灼熱感とともに全身が赤くなり、続けて発熱、全身倦怠感、四肢のむくみなどが現れるようになります。
    最終的には膿疱の発生と高熱が続くようになり、高齢の場合では命に関わる事態につながることもあるのです。

    膿疱性ざ瘡(のうほうせいざそう)
    ざ瘡とは、平たく言えばニキビのことで、炎症がひどくなって膿疱を形成するようになったものを膿疱性ざ瘡といいます。
    膿疱性ざ瘡は治療が難しく、跡が残りやすいので、ニキビができた時には膿疱性ざ瘡にまで移行しないよう早めに治すことを心がけなければなりません。

    膿疱(のうほう)になる原因

    ここでは、膿疱を引き起こす主な病気の原因についてみていきましょう。

    掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
    掌蹠膿疱症の原因となるのは、一種のアレルギー反応といわれており、何らかの理由によってアレルギーが発生することによって白血球が集まって膿疱になってしまうと考えられています。
    扁桃腺炎や虫歯、歯周囲炎など、ほかの部分に病気がある場合に引き起こされることがあり、これらを治すことで掌蹠膿疱症自体もかなり良くなることが知られています。

    また、タバコや差し歯などの金属が原因となっている場合もあります。
    しかし、多くの場合はそのような原因が特定できず、対症療法的な治療が選択されることがほとんどとなっています。

    膿疱性乾癬(のうほうせいかんせん)
    膿疱性乾癬ははっきりとした原因がわかっていないのですが、遺伝子の異常によってある程度誘発されることがわかっています。
    こういった場合では、炎症に関連する物質を作るための遺伝子がなかったり、働きすぎているために、炎症を引き起こす物質が多い、あるいは炎症を抑える物質が少ないといった状況になってしまうのです。

    結果として全身で炎症が起きやすくなり、呼び寄せられた白血球などが膿疱を作るようになります。きっかけとして出産や感染症が考えられるとされていますが、多くの場合、はっきりとした原因がなく発症します。

    膿疱性ざ瘡(のうほうせいざそう)
    膿疱性ざ瘡は、前述のとおりニキビが悪化した状態ですが、そもそもニキビは毛穴が詰まってしまい、中でアクネ桿菌という菌が繁殖してしまう事によって引き起こされます。
    最初の内は白か黒っぽい色をしており、それほど目立ちませんが、菌が増えると炎症がはじまり、赤い紅色丘疹へと変化します。これがさらにひどくなって毛穴の壁が壊れ、分泌物などがたまってしまった状態が膿疱性ざ瘡とよばれるわけです。
    ここまで症状が進むとなかなか治療が難しく、跡も残りやすくなってしまう事が知られています。

    膿疱に関する治験・臨床試験(新しい治療薬)情報はこちら
    郵便番号を入力すると、お近くの治験情報を全国から検索できます。

    膿疱(のうほう)の治療法

    では、膿疱になってしまった場合の治療法には、どんなものがあるのでしょうか。これも原因の病気別にみていきましょう。

    掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)
    扁桃腺炎や虫歯、歯周囲炎、タバコ、差し歯の金属など、きっかけとなったものがわかっている場合は、その原因の治療や除去によって症状を改善することができます。
    しかし多くの場合はそう言った原因がわからず、対症療法が主な治療となります。

    その場合、主に副腎皮質ホルモン軟膏や活性型ビタミンD3軟膏の塗り薬で赤みや膿疱を抑えますが、治りにくい例では、紫外線などによる光線療法や、抗生物質、エトレチネート(ビタミンA誘導体)、ビオチン(ビタミンH)などの飲み薬を、症状に合わせて組み合わせ、治療します。

    このように治療していくと、症状の波はありますが、平均3~5年ぐらいでよくなってきます。

    膿疱性乾癬(のうほうせいかんせん)
    膿疱性乾癬では、その症状の度合いや、年齢、性別などによってさまざまな治療法が選択されますが、重症度の高い汎発型の場合、入院治療が必要となります。
    安静を保ち、高熱に対して解熱剤を使用し、点滴で水分バランスを補正して皮膚のバリア機能を補うために軟膏を外用することが主な目的です。
    症状の比較的軽い膿疱性乾癬では、ビタミンA酸の誘導体であるエトレチナートを内服することが多く、他にも免疫抑制剤や紫外線による光線療法が組み合わせて用いられます。

    膿疱性ざ瘡(のうほうせいざそう)
    膿疱性ざ瘡のように、炎症がひどいニキビの場合、スキンケアなどに加えて、抗菌薬の外用や内服を併用します。
    また、瘢痕・ケロイドなどの跡がのこってしまった場合には、ステロイド局所注射や手術などの治療法を組み合わせて選択します。

    他にも、皮脂腺の脂の分泌に影響を与えるビタミンB2、B6、Cなどの内服も行い、高脂質、高カロリー食を避け、緑黄色野菜中心の生活にするなどの食事指導も行います。

    おわりに

    膿疱を引き起こす病気には様々なものがありますが、どれも一度膿疱を作るとなかなか治りにくくなってしまいます。
    大切なのは疑いを持ったら早いうちから病院にかかり、診断、治療を受けることなのです。

    治験に関する詳しい解説はこちら

    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

    治験・臨床試験についての詳しい説明

    SMTによる記事情報は、治療の正確性や安全性を保証するものではありません。
    病気や症状の説明について間違いや誤解を招く表現がございましたら、こちらよりご連絡ください。