• 統合失調症患者の幻聴に脳の特定領域を刺激する治療が有望

    統合失調症患者は音や歌、話し声などさまざまな幻聴に悩まされることが多い。中でも最も頻度が高いのが、自分の内側あるいは外側から話し声が聞こえてくる「言語性幻聴」だ。

    この言語性幻聴の軽減に、磁気エネルギーを利用して脳の言語に関連する領域を刺激する「経頭蓋磁気刺激(TMS)」が有望であることが、フランスの臨床研究で示された。
    この研究結果は欧州神経精神薬理学会議(ECNP2017、9月2~5日、パリ)で発表された。

    統合失調症患者には幻覚や混乱、幻聴などさまざま症状が現れるが、中でも言語性幻聴を経験する患者の割合は約70%に上ると推定されている。
    言語性幻聴の内容はさまざまで、複数の声の会話が聞こえることもあれば、単一の声が患者に話しかけてくることもある。
    また、話し声が敵対的である場合もあれば、友好的である場合もある。

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    今回、カーン大学病院(フランス)のSoniaDollfus氏らは、うつ病をはじめとするさまざまな精神疾患の治療法として注目され、統合失調症患者の幻聴にも有効であることが示唆されているTMSに着目。
    これまで検討されたことがなかった脳の側頭葉における言語関連の領域をターゲットとして刺激する治療を偽治療と比較する初の臨床研究を実施した。

    対象は、フランスの統合失調症患者59人。このうち26人には1日2回のTMS治療を20Hzの刺激頻度で2日間実施し、残る33人にはTMS治療に見せかけた偽治療を行った。
    その結果、2週間後に言語性幻聴の評価スコアが30%以上低下した患者の割合は、偽治療群の9.1%に対してTMS群では34.6%に達していた。
    なお、TMS群で重大な副作用は認められなかったとしている。

    今回の研究について、Dollfus氏は「統合失調症患者の言語性幻聴を軽減するためにTMSがターゲットとすべき脳領域を特定した初めての臨床研究として位置づけられる」と説明。
    ただし、TMS群でみられた治療効果は一過性のものだったことから、同氏は「効果をさらに長期間持続させるために研究を続ける必要がある」と話している。

    この研究結果について、米国の非営利団体である脳・行動科学研究財団の会長であるJeffreyBorenstein氏は「TMS治療は薬物治療との併用で幻聴に対処できる可能性があるという点でも有望な治療法」との見解を示している。

    ただし、同氏は今回の研究は小規模である点を指摘した上で、「幻聴の治療におけるTMS治療の実現性について明らかにするためには、さらに研究を重ねる必要がある」と述べている。

    なお、学会で発表された研究は、査読を経て医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

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    参考情報:リンク先
    HealthDay News 2017年9月7日
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  • 統合失調症や小児自閉スペクトラム症を改善するリスパダールについて解説!

    リスパダールについて

    リスパダールは向精神薬の一つで統合失調症や小児の自閉スペクトラムに効能があります。 副作用・併用注意の薬がいくつかあるので注意が必要です。
    1. 1.はじめに
    2. 2.リスパダールとは?
    3. 3.リスパダールの用法用量は?
    4. 4.リスパダールの副作用や注意すべき事項は?
    5. 5.最後に

    はじめに

    自閉スペクトラムとは2013年までアスペルガー症候群とも呼ばれていた疾患です。
    自閉スペクトラムは社会的な関わりやコミュニケーション、反復的な行動様式、そして知的能力障害などを特徴とする神経発達障害です。
    自閉スペクトラムの症状は小児期に始まることが多く、原因として遺伝的な要因が関わっていると言われています。
    自閉スペクトラムの治療としては行動療法やサインや絵カードの交換などの言語療法、そしてリスパダール等の向精神薬による薬物治療が行われます。
    本項ではそんなリスパダールについて用法用量や注意すべき事項について解説します。

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    リスパダールとは?

    リスパダールは1996年に販売された処方箋医薬品です。
    リスパダールは医師の処方箋が無いと手に入れることができない処方箋医薬品です。
    リスパダールという名称は製薬メーカーから販売されている商品名で有効成分はリスペリドンと呼びます。
    リスパダールには錠剤と細粒、水剤である内用液が販売されています。
    さらに錠剤には普通の錠剤と口腔内ですぐ溶けるOD錠とに別れます。
    リスパダールは統合失調症の幻覚や妄想などの陽性症状や感情的引きこもりや感情の変化がみられない陰性症状を改善します。
    そして小児期の自閉スペクトラムには自閉スペクトラム症によるイライラや怒りっぽさに効能があるとされています。

    リスパダールの用法用量は?

    リスパダールは統合失調症と小児自閉スペクトラムとでは用法用量が異なります。

    統合失調症の用量用法
    ●錠、OD錠、細粒
    通常、成人にはリスペリドンとして1回1mg1日2回より開始します。
    その後、効果の程度や副作用の有無を考慮し徐々に増量します。
    最終的な維持量は通常1日2~6mgを原則
    として1日2回に分けて経口投与になります。
    1日の最大用量は12mgになります。

    ●内用液
    通常、成人にはリスペリドンとして1回1mg(1mL)1日2回より開始します。
    錠剤や細粒と同様に徐々に増量し、維持量は通常1日2~6mg(2~6mL)を原則として1日2回に分けて経口投与する。1日最大量は錠剤や細粒と同じ12mg(12mL)となります。

    小児の自閉症スペクトラムの用法用量
    小児期の易刺激性に対してのリスパダールの用法用量は体重によって異なります。

    ●錠、OD錠、細粒
    ・体重15kg以上20kg未満
    リスペリドンとして1日1回0.25mgより開始し、4日目より1日0.5mgを1日2回に分けて服用します。
    増量する場合は1週間以上の間隔をあけて1日量として0.25mgずつ増量する。但し、1日最大量1mgを超えないこととされています。

    ・体重20kg以上
    リスペリドンとして1日1回0.5mgより開始し、4日目より1日1mgを1日2回に分けて経口投与します。増量する場合は1週間以上の間隔をあけて1日量として0.5mgずつ増量してゆきます。
    1日の最大量は体重20kg以上45kg未満の場合は2.5mg、45kg以上の場合は3mgになります。

    ●内用液
    ・体重15kg以上20kg未満
    リスペリドンとして1日1回0.25mg(0.25mL)より開始し、4日目より1日0.5mg(0.5mL)を1日2回に分け
    て服用します。増量する場合は1週間以上の間隔をあけて1日量として0.25mg
    (0.25mL)ずつ増量します。
    1日最大量は1mg(1mL)を超えないこととされています。

    ・体重20kg以上
    リスペリドンとして1日1回0.5mg(0.5mL)より開始し、4日目より1日1mg(1mL)を1日2回に分けて服用します。増量する場合は1週間以上の間隔をあけて1日量として0.5mg(0.5mL)ずつ増量します。
    1日最大量は、体重20kg以上45kg未満の場合は2.5mg(2.5mL)、45kg以上の場合は3mg(3mL)になります。

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    リスパダールの副作用や注意すべき事項は?

    リスパダールの服用で普段の生活に関するもので注意すべき副作用や注意事項です。

    起立性低血圧に注意
    起立性低血圧とは立ち上がった際などに血圧が急激に低下し、目眩やふらつきが生じるものです。
    投与初期や再投与時、増量時に起こることがあるとされています。

    眠気・集中力の低下に注意
    眠気、注意力・集中力・反射運動能力の低下が起こることがあります。リスパダールの製造販売メーカーより自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう注意するように喚起されています。

    統合失調症の陽性症状の悪化に注意
    リスパダールは統合失調症の症状改善に使用されますが時に興奮や誇大性、敵意等の陽性症状を悪化させる場合があります。
    悪化が見られる場合は他の治療法へ切り替えます。

    血糖値の変動に注意
    リスパダールは高血糖や低血糖、どちらも引き起こすことがあります。
    それぞれの注意すべき症状を以下にまとめました。

    高血糖:口渇、多飲、多尿、頻尿等
    低血糖:脱力感、倦怠感、冷や汗、振戦、意識障害等

    低血糖に関しては時に重症の場合、すぐに糖分をとる必要があります。
    また、これらの症状だけでは高血糖、低血糖と断定できるわけでは無いので、血液検査などで血糖値などを測定してもらう必要があります。

    アルコールとの併用に注意
    成人の方ではアルコールとの組み合わせにも注意が必要です。
    アルコールは中枢神経を抑制する為に眠気などを誘います。
    リスパダールも神経を抑制するので、相乗効果によって強い眠気や意欲の低下が起こります。

    最後に

    リスパダールの効能効果について解説しました。
    リスパダールは錠剤や水薬、口で溶けやすいOD錠など状況に合わせた剤形の選択が可能な薬剤です。
    リスパダールは増量によって眠気や症状の悪化などが起こることがあり、細かな用量の必要な薬剤です。
    日々症状や状態を観察し、変化等を医師に伝えてゆくようにしましょう。

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    治験・臨床試験は新しいお薬の開発に欠かせません。治験や疾患啓発の活動を通じてより多くの方に治験の理解を深めて頂く事を目指しています。治験について知る事で治験がより身近なものになるはずです。

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