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6月 29 2026 潰瘍性大腸炎の粘膜治癒、歯みがき頻度と関連
潰瘍性大腸炎(UC)は、大腸粘膜に慢性的な炎症が生じる炎症性腸疾患(IBD)の一つである。今回、日本人のUC患者275人を対象とした研究で、歯みがき頻度が高いほど粘膜治癒(内視鏡で大腸粘膜の炎症が認められない状態)の達成と関連することが示された。一方、残存歯数との関連は認められなかった。研究は、済生会今治病院内科の八木専氏、愛媛大学総合健康センターの古川慎哉氏らによるもので、詳細は5月28日付の「Digestive Diseases and Sciences」に掲載された。
近年、口腔内細菌叢と腸内細菌叢が相互に影響し合う「口腔-腸軸(oral–gut axis)」への関心が高まっており、口腔環境とIBDとの関連を示す報告が増えている。歯周病やう蝕(虫歯)、歯の喪失はUCやクローン病との関連が報告されているほか、歯みがきは口腔内の細菌量や炎症を減らし、腸内環境や全身の炎症反応にも影響を及ぼす可能性があると考えられている。一方で、口腔ケアとUCの病勢との関連については十分に検討されていない。また、UCでは粘膜治癒が長期寛解や良好な予後につながる重要な治療目標とされている。こうした背景から著者らは、UC患者における残存歯数および歯みがき頻度と、粘膜治癒との関連を検討した。
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治験情報の探し方から参加検討まで、専門スタッフが一緒にサポートします著者らは、2015~2019年に愛媛県内の医療機関で診療を受けたUC患者275人を対象に横断解析を行った。質問票を用いて生活習慣や口腔の健康状態を調査し、残存歯数は20本以下、21~27本、28本の3群、歯みがき頻度は1日1回以下、2回、3回以上の3群に分類した。粘膜治癒はMayo内視鏡スコア(MES)0と定義し、ロジスティック回帰分析を用いて関連を検討した。多変量解析では年齢、性別、BMI、喫煙、飲酒、プレドニゾロン(ステロイド薬)使用の有無、罹病期間、病変範囲などで調整した。
対象患者の年齢中央値は50.7歳で、58.2%が男性だった。粘膜治癒(MES 0)を達成していた患者は24.7%だった。
残存歯数と粘膜治癒との間に有意な関連は認められなかった。一方、歯みがき頻度別にみると、粘膜治癒率は1日1回以下の群で15.4%、1日2回の群で24.8%、1日3回以上の群で32.1%と、歯みがき頻度が高いほど粘膜治癒率は上昇する傾向を示した。
年齢や性別、BMI、喫煙・飲酒習慣、プレドニゾロン使用、罹病期間、病変範囲などを調整したロジスティック回帰分析でも、歯みがき頻度は粘膜治癒と独立して関連していた(調整オッズ比 2.87、95%信頼区間 1.19~7.29、傾向性のP値=0.021)。
本研究では、日本人UC患者を対象に、歯みがき習慣と粘膜治癒との関連が検討された。その結果、歯みがき頻度が高いほど粘膜治癒と関連する一方、残存歯数との関連は認められなかった。著者らは、残存歯数は過去の口腔状態を反映する指標であり、現在の炎症活動とは一致しない一方、歯みがき頻度は口腔内環境を介して腸に影響する「口腔-腸軸」に関与する可能性があると考察している。また、UCでは症状と内視鏡所見が必ずしも一致しないことから、口腔衛生は主に粘膜炎症に関与している可能性が示唆される。
著者らは、「本研究は横断研究であり因果関係を示すものではないが、歯みがきは患者自身が日常的に実践できる簡便な生活習慣である。今後、前向き研究や介入研究で関連が確認されれば、口腔ケアがUC患者の病勢コントロールを支援する新たなアプローチとなる可能性がある」と述べている。今回の結果については、消化器疾患の管理における口腔環境の重要性を示唆するものと強調した。
なお、本研究では、歯みがき習慣や残存歯数が自己申告であることから情報バイアスの可能性があることなどを研究の限界として挙げている。
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潰瘍性大腸炎は主にお腹の症状が中心となる炎症性の病気です。潰瘍性大腸炎の症状に焦点を当てながら潰瘍性大腸炎のセルフチェックに役立つ情報をご紹介していきます。
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6月 09 2025 説明可能な人工知能による潰瘍性大腸炎の予後因子
潰瘍性大腸炎(UC)は慢性の炎症性腸疾患であり、その病態生理は多岐にわたる。そのため、症例ごとに最適な治療法を選択することが大切だ。今回、全国規模のレジストリを説明可能な人工知能(日立製作所)を用いて解析することで、難治性UCの予後因子を特定できることが報告された。レジストリ登録時の偽ポリープが存在することが、寛解と有意に負の相関を示したという。研究は東海大学医学部消化器内科の佐野正弥氏らによるもので、詳細は「Annals
of Medicine」に5月5日掲載された。UCは、重度の下痢、血便、激しい腹痛、発熱を特徴とし、再発と寛解を繰り返す難治性の炎症性腸疾患だ。UCの寛解を目指す場合、コルチコステロイド(CS)の導入が有効とされるが、CSには長期使用による有害事象のリスクがあり、早晩にCSに依存しない薬剤への切り替えが不可欠と考えられる。そのため、従来の研究では、どの治療がどの疾患型に対してより高い寛解率をもたらすかが検討されてきた。しかし、UCの疾患の多様性が影響し、包括的な予測モデルの開発は困難となっている。このような背景を踏まえ、著者らは、全国の医療記録に基づく機械学習モデルを用いて、難治性UCの予後因子を特定することとした。
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長期寛解(3年以上持続)を予測するために、登録時、登録後1年、登録後2年までのデータに基づき開発された3つのPWLモデルが評価された。登録時、登録後1年目、登録後2年目のAUCはそれぞれ0.628、0.641、0.774であり、増加が認められた。また、登録後2年後までのテストデータセットにおける、適合率、再現率、F値はそれぞれ0.55、0.70、0.62だった。
次にk-means+法を用いて患者を予測される寛解率の高いグループと低いグループに分類した。さらに、登録時データのみを使用して寛解に関連する重要な因子の相関係数を調べたところ、偽ポリープ(0.695)、腹痛(0.689)、S字結腸炎(0.578)、5-ASAの使用(0.513)などいくつかの因子が相関していることが分かった。これらの因子の重み値は、偽ポリープ(-0.056)、腹痛(-0.054)で負の値を、S字結腸炎(0.054)、5-ASAの使用(0.049)で正の値を示した。登録後1年目までのデータを解析した結果、重要な因子として、偽ポリープ(0.982)、手術(0.964)、血球成分除去療法(0.940)が特定された。重み値は偽ポリープ(-0.159)が負の相関を示し、手術(0.094)と血球成分除去療法(0.109)が正の相関を示した。登録後2年までのデータでは、偽ポリープ(0.893)、2年目の日常生活(0.743)、1年目におけるCSの使用(0.736)が重要な因子となっていた。
本研究の結果について著者らは、「登録後2年目までの臨床データを組み込むことで、過学習のリスクなしにモデルの精度が向上した。さらに、3つ全ての予測モデルにおいて、登録時の偽ポリープの存在が寛解導入の成功を阻害することが示された。UCのように炎症と寛解を繰り返す疾患では、長期予後を予測する際に時系列データの影響を考慮する必要があるが、従来の統計手法には一定の限界がある。このような背景から、PWLモデルは予後予測とその影響因子の特定に有効なのではないか」と述べている。
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潰瘍性大腸炎は主にお腹の症状が中心となる炎症性の病気です。潰瘍性大腸炎の症状に焦点を当てながら潰瘍性大腸炎のセルフチェックに役立つ情報をご紹介していきます。
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